愛用しているオンライン・ストレージサービス “SugarSync” が無料プランを終了するという発表があった。
SugarSyncの無料プラン廃止に関するニュースはこちらから。
SugarSyncが無料プランを終了、有料プランのみのサービスに -INTERNET Watch
愛用しているサービスなので、どうしようかな、と一瞬迷ったのだが、結局有料の60GBプランに申し込むことにした。
僕はUSのSugarSync社のアカウントを早期に取得していたので、利用金額はドル建てで$37.49。日本円にして約4,000円。
但しこの金額は初年度のみ対象の50%OFF金額なので、来年からは年間約8,000円が掛かることになる。
決して安い金額ではないのだが、僕は敢えて有料プランに切り替えた。
その理由を簡単に説明しようと思う。
僕が 無料プランが終了する SugarSync の60GB有料プランに申し込んだ3つの理由
1. SugarSyncは同期フォルダを自由に選べる
オンラインストレージにはDropboxやGoogleドライブなど無料でも使えるサービスが複数ある。
しかし、その中で同期フォルダを自由に選べるのはSugarSyncだけだ。
Dropboxは同期するフォルダ名は常に “Dropbox” になる。
Dropboxフォルダ内のサブフォルダは自由に作れるし選択制で同期フォルダを選ぶこともできる。
しかし、「書類」フォルダ全部を同期したり、「ダウンロード」フォルダをそのまま同期したりすることができるのはSugarSyncだけだ。
使ってみると分かるが、この機能は猛烈に便利だ。
僕は「書類」フォルダ内に「Sync」というフォルダを作り、そのフォルダを同期対象にしている。
古い書類や同期の必要がないファイルは「Sync」の外側に移動すれば同期対象から外れる。
めちゃくちゃ便利なのだ。
あと、僕はデスクトップも同期対象にしている。
作業途中のファイルをデスクトップに置いておけば勝手に同期される。
自宅のiMacでギリギリまで作業して、ファイルをデスクトップに散らかしたまま出かけても、外出先でMacBook Airを開けばデスクトップの作業途中のファイルが全部そのまま出てくる。
この便利さは堪らない。
あと、セミナーなどのチケットメールがPDFでダウンロードされることがある。
自宅のiMacでPDFを「ダウンロード」フォルダにダウンロードしておく。
そしてセミナー当日には受付でiPhoneのSugarSyncアプリで「ダウンロード」フォルダにアクセスすれば、PDFのチケットメールはそのまま開いて表示できる。
極めてストレスフリーなサービスに仕上がっている。それがSugarSyncなのだ。
2. お友達紹介キャンペーンで獲得した容量が73GBある
これは個人的な事情で申し訳ないのだが、僕はSugarSyncがサービス開始した直後にブログでSugarSyncのことを紹介した。
当時SugarSyncはお友達紹介キャンペーンをやっていて、一人招待するごとに500MBの追加容量をくれた。
僕の場合、100人以上の方が僕の招待でSugarSyncを使い始めてくれたので、追加容量が73GBほどある。
60GBの有料プランに申し込んでも、紹介キャンペーンで獲得した追加容量は加算されるという情報を事前に得ていた。
すると僕の場合、利用できる容量は133GBとなるので、費用対効果としては正規価格の半額以下ということになる。
ならば使って損はないという気持ちになったのは事実だ。
3. 有料プランならビジネスの継続と品質に責任が生じる
実はこの3番目の理由が、僕がSugarSyncの有料プランに申し込んだ最大のポイントだった。
今年2013年は、僕が利用していた多くの無料サービスが突然サービスを停止した一年だった。
もっとも影響が大きかったのはGoogleリーダーだ。
他にも非公開ブログで毎日使っていたPosterousやライフログ閲覧サービスMemolaneなどが、相次いで閉鎖されてしまい、利用できなくなった。
結局、無料サービスというのは、いつ閉鎖されても文句が言えないものなのだ。
その事実を実感した。
僕は仕事でSugarSyncを使っている。
オンラインストレージがないとハッキリ言って仕事にならない。
SugarSyncの有料プランに申し込まなければ、他のオンラインストレージにアカウントを作って移動しなければならない。
するとフォルダ構造も全部変えなければならない。SugarSyncのように同期フォルダを選べるサービスは他にはないからだ。
しかも、乗り換えた無料サービスが、いつ「来月で終了」と言い出すかまったく分からない状況なのだ。
冒頭で引用したInternet Watchの記事の中で、SugarSyncのマイク・グロスマンCEOは、「無料ストレージを多くの企業が提供しているが、これらの企業のほとんどは存続できないだろう」と述べている。
正直僕はそういう、ある意味で無責任な状態のサービスを利用したくないと思ったのだ。
利用料金を支払う有料サービスであれば、事業の継続に対して企業は一段高い責任を負う。
もちろん利用者が減って赤字になれば閉鎖の可能性はあるわけだが、広告モデルで運営する無料サービスと、直接ユーザーから課金する有料サービスでは、ビジネスモデルがまったく違う。
あと、サービスの品質レベルについても有料のみのモデルの方が安定するだろうという目論見もあった。
必要なお金は払うから、とにかく継続してくれ。そしてまっとうな品質を維持してくれ。
それが僕の願いだ。
まとめ
オンラインストレージ・サービスは本当に便利で、もうこれなしでは生きていけないほど活用させてもらっている。
特に僕の場合、書籍原稿にしろブログ関連のファイルにしろセミナースライドにしろ、仕事で使うデータなのだ。
この際対価をきちんと支払ってでも、確実に同期できて安定したスピードと品質で運営されるサービスに育って欲しいという願いを込めて、SugarSyncに先行投資することにした。
引き続き無料でも使えるDropboxと、今回有料プランのみへとシフトしたSugarSync。
一年後、両社はどのような立場でどのような運営をしているか、見守りたいと思う。
SugarSyncにもDropboxにも期待したい。
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著者／出版プロデューサー／起業支援コンサルタント／ブロガー／心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった！40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。