離婚をして、引っ越しをして本格的な一人暮らしになった。
完全な一人暮らしというのは26歳のとき以来だから、実に24年ぶり。
しかも当時は実家から初めて出たばかりで、薄給のサラリーマンだったので、六畳一間のアパート暮らし。
なので当時は「ライフスタイル」も何もあったものではなく、とにかく「生活できればいい」という感じだった。
でもさすがに50歳まで生きて2回結婚して2回離婚してからの一人暮らしというのは、当時とは全然違う。
新居は広い家ではないが、細部まですべてを自分好みにカスタマイズできる醍醐味は、同居人がいたらできないことだ。
いまはまだ引っ越し後の片づけの段階で、段ボールがようやくなくなるかどうかだが、ここから一つ一つ自分らしい家に仕上げていきたいと思っている。
で、家といえばさまざまな家電があるわけだが、我が家には普通の家にはまず間違いなく置いてある家電がいくつも欠けている。
生活に必要ないから買わないわけだが、そこにも理由がある。
新生活キャンペーンということで、せっかくなので書いてみようと思う。
1. テレビ
我が家にはテレビがない。
かつて、2011年ごろまではテレビは普通にリビングに置いてあってたまに見ていた。
もうちょっと遡ると、一回目の離婚をする前、つまり38歳くらいまでは、僕はテレビをかなり長く観る生活をしていた。
当時からドラマや映画にはあまり興味がなく、スポーツ中継やバラエティ、あとはニュースを良く観ていたように思う。
テレビを見なくなったきっかけは何段階かあったように思う。
一つ目のきっかけは、僕がブログを書くようになったこと。
「ブログで人生を劇的に変えたい」と本気で願うようになり、時間の使い方を本気で見直すことにした。
そのときに、一番の時間泥棒はテレビだ、ということになった。
テレビを観ている時間を本を読みブログを書く時間にし、
テレビを観ている時間にガジェットやアプリをいじってそのことを記事にし、
テレビを観ている時間にランニングをして、そのログをブログに書く。
もともとは家にいる間はずっとテレビがついている生活だったのが、そのように激変した。
それでもテレビは家にあったのだが、完全に見なくなったのは、2011年3月の大震災と原発の事故がきっかけだった。
悲惨な場面を繰り返し流し続けるテレビを数日観ていて、「これを観ていてはダメだ」と思い、テレビを消してコンセントを抜いた。
そして次の引っ越しのタイミングでテレビは処分してしまった。
2011年からだから、もう8年半近くテレビがない生活をしているが、まったく困らない。
ごくたまに、サッカーのワールドカップとか、どうしても観たいな、と思う番組があるときだけ、ネットの有料だったり無料だったりのライブ配信のようなもので観る。
でもそれも年に1回か2回くらい。
一番最近ライブ配信を観たのは5月1日の天皇陛下の即位のときだった。
僕は、「テレビとは他人の人生を流し続けるもの」だと思っている。
ドラマでも映画でも、あと事件や事故などのニュースでも、取り上げられるのは全部他人だ。
テレビの前にいる人は、その間じーっと座って他人の人生のドラマを観ていて、観ている人の人生は停止している。
いっぽう僕は、他人の人生よりも自分の人生を精いっぱい生きたいと思っている。
なので、他人の人生を垂れ流し続ける道具には興味がない。
他人の感動的なシーンをボーッと観ているより、自分が他人を惹き付け魅了するような人生を送りたい(それは作品や商品・サービスを経由してという意味で)。
なので、僕の家にはテレビがないし、これからも置かないのだ。
2. ブルーレイ・DVD・ハードディスクレコーダーの類い
テレビがないので、昔でいうビデオデッキ、今はブルーレイとかDVDとかハードディスクレコーダー的なものも置いていない。
CDとDVDは数は少ないか何枚か板は持っているが、CDはすべてMacのiTunesでパソコンに読み込んでしまったので、板を再生することはない。
DVDはMacの外付けのスーパードライブを接続して、Macで観ることになる。
日常的にテレビを観なくなると、映像作品に対する興味自体がなくなっていく。
しかもいまは、もし観たい作品があれば、すぐに何かしらの方法で観ることができる時代だ。
なので、特に自分の手許にたくさんのDVDやCD、テレビ番組などを置いておく必要性を感じない。
これからの人生においても、テレビと並んでレコーダー類は、もう買わないだろうと思う。
3. 電子レンジ
電子レンジは先月の引っ越しまで六本木のオフィスに一応置いてあった。
でも、僕らの講座に参加していた方はご存知だと思うが、電子レンジは電子レンジとしての役割を果たしていなかった。
電子レンジの中には、講座の受講生の名札が入ったおせんべいの缶と名札用のサインペンが入っていて、物入れとしてしか使われていなかった(笑)。
もともと電子レンジを買ったころは当然使っていたし、使うために買った。
そもそも電子レンジを使わなくなっていった理由が、「電子レンジで温めた『冷凍ごはん』が美味しくない」と感じたこと。
蒸し器を使って解凍して蒸したごはんの方はふっくらして美味しいのに対して、電子レンジで温めるとねっちょりして美味しくない。
で、電磁波の話しやら栄養が壊れるとか、諸説あって本当かどうか分からない。
でも、美味しいか美味しくないかは明確で、電子レンジを使ったら美味しくないので、出番が減っていった。
そして、食生活がどんどん改善して、お総菜や加工食品を買ってきてチンして食べる機会自体がほとんどなくなったことで、さらに出番がなくなった。
焼くときはフライパンやコンロやオーブン、煮るときや茹でるときは鍋、蒸すときは蒸し器などを使っていると、電子レンジはいらないのだ。
というわけで、2016年からのデュアルライフ拠点の鎌倉旧居にも電子レンジは買わなかったし、六本木の電子レンジは物入れと化していた。
そして今回の引っ越しでも、新居には電子レンジは置いていないし、買う予定もない。
その代わりといっては何だが、パナソニックのフィッシュロースターを愛用していて、これは今後も使い続けると思う。
魚だけではなく肉もこんがり素晴らしい仕上がり。
4. 炊飯器
我が家には炊飯器がない。
なぜなら僕は家で「ごはん」を食べないからだ。
白米、玄米、家では炊かないし、食べない。
ごはんは僕にとっては外出時に外で食べる「嗜好品」「ごちそう」である。
家で日常的に食べるものではない。
この食生活にして2年ちょっとだが、体調は極めて良い。
もともとこの食生活にしたのは、48歳のときに、運動をして摂生しているのに体重が減らず、じわじわと太り続けるようになったためだ。
ダイエットインストラクターの友達と、分子栄養学カウンセラーの友達のアドバイスを受けつつ食生活を改善したのだが、そのときに主食を摂ることを止めたのだ。
なので、ごはんだけではなく、パンも、うどんも、パスタも、そばも、そうめんも、ラーメンも、ピザも家では食べない。
あと、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃに代表される根菜類も家では食べない。
糖質制限ではなく、食事の優先順位を明確にしていて、僕は「高たんぱく」「高ビタミン・ミネラル」「高食物繊維」を意識している。
これらを身体が満足するまで食べるとおなかがいっぱいになるので、主食を摂る必要がないのだ。
だが、僕はもともとパンもごはんもそばもピザもラーメンも大好きだ。
なので、それらは外食時に食べたいときに食べる嗜好品、ぜいたく品という扱いだ。
我が家には当然ながらチョコレートやポテトチップスなどのお菓子類も置いていない。
それらお菓子と同じような扱いと思ってもらうと分かりやすい。
だから、外食時にイタリアンに行ったら躊躇なくパスタもピザも食べるし、デザートだって注文して全部食べる。
お寿司屋さんに行ったらもちろん握りも食べるし、そば屋さんに行ったら天ぷらそばだって食べる。
ただ、日常の食生活の中に「習慣として炭水化物を食べる」ことを止めたのだ。
なので、炊飯器は必要ないので置いていないし、これからも買うことはないと思う。
もし家でごはんが炊きたくなったら、ルクルーゼの鍋で炊けるので、それで良いとも思っている。
5. トースター
ごはんと並んでパンも食べないわけなので、当然ながらトースターも必要ないので置いていない。
日常的に小麦を食べない生活にして、ビールすら飲まなくなって2年。
お米を食べない生活以上に、小麦を食べないことによるインパクトは僕には大きいようだ。
たまに外食で思う存分小麦を食べると、翌日胃腸の調子がかなり悪くなることが多い。
もちろんこれは個人差、体質があるから、影響がない人はそれでいいと思う。
48歳まではずっと毎日パンやパスタを食べ続ける生活をしてきたが、止めてみて悪影響が大きかったことに気付いた。
以前はちょくちょくおなかを壊したり胃腸の調子が悪くおなかが痛くなったり便秘をしたりしていた。
それがここ2年まったくなくなり、あと、胸焼けをしたり、もたれたり、ということも全然ないのだ。
でも、たまに油断して小麦をどかっと摂ると、おなかが痛くなったり胸焼けしたり、もたれたり、下痢をしたりということが起こる。
なので、体重と体型の維持という観点で始めた主食抜き生活だけど、それ以上に体調維持と健康管理にも貢献していると感じている。
これからも当面は、パンやパスタ、お好み焼きやピザなどは、外食の日に「どうしても食べたいぞ!」という日にだけ食べる嗜好品、贅沢品でいいと思っている。
そして我が家には上述したフィッシュロースターと備え付けの魚用のIHグリルがあるので、食品を炙りたいときはそれで十分ことが足りるので、トースターはいらないのだ。
まとめ
ライフスタイルが明確だと、必要なものも明確になり、シンプルになっていく。
必要のない家電がない分家の中はスッキリするし、余計な出費も抑えられて良い。
もちろん全員が僕の真似をする必要はないし、ごはんやパンを食べても健康で美しくい続けられる人はそれで良いに決まっている。
あくまでも僕の場合はこのライフスタイルが合っているという紹介にすぎない。
ても、もし今のライフスタイルが、テレビに時間を取られてて勿体ないと思うなら、思い切ってテレビのコンセントを抜いてみたらどう?
もし体調や感情のアップダウンが激しかったり、血糖値の問題を抱えているなら、糖質を減らしてみたらどう?
そんな可能性の一つとして、こんな生活もあるんだよ、という風に捉えてもらえれば幸い。
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。