情報発信をする人は、自分の価値基準を持つことが求められます。
それは政治的メッセージとかイデオロギーなどに限ったことではありません。
日常の些細なことでも、ちょっと嬉しかったことでも、何かを発信するということは、自分の価値を人に伝えようとしていることに他ならないのです。
自分の価値観や価値基準をどんどん発信しよう!!
たとえばあなたが読んだ本がとても面白くて勉強になったと思い、「この本がすごく良かったよ!」という記事をブログやSNSに書く。
それは、あなたが感じた価値を人に伝える行為そのものです。
ブログでもSNSでも、あなたの発信を読む読者がいます。
読者の人数が多いか少ないかは人によって差がありますが、それは問題ではありません。
あなたが「この本は面白いよ。オススメだよ」と書いた投稿を読んだ人に、あなたは影響を与えるのです。
実際僕はSNSやブログで知人やフォロワーが奨めている本を買うことが良くあります。
最近はAmazonなど通販で本を買う機会が多くなりました。
特に鎌倉の海街に引っ越してからは大規模の書店がないので、通販で買う比率が高くなっています。
通販で本を買う最大のデメリットは「ぱらぱらと眺めて確認して買うことができない」ことですよね。
あと、同じ分野の本がずらっと並んでいるのを背表紙や表紙をチェックしながら選ぶことも難しい。
そうなってくると、知人やフォロワーがすでに読んで「面白かった!」と奨めている本は「アタリ」の可能性が高い。
そして実際買って読んでみると面白いことがほとんどです。
その時僕は、その本を推薦している人の価値観や価値基準を信頼し、影響を受け、本を買って読むことを決意しているわけです。
人に価値を伝えるときのポイントは、「WHY」をしっかり伝える努力をすることです。
「なぜ」あなたはそのことを周囲の人に伝えたいのかということです。
本の良さを伝えたいなら、「この本のここにすごく刺激を受けた」とか。
レストランなら、「このお店のこの料理がとっても美味しかった」とか。
旅行記なら「この都市のこの場所からの景色に感動した」とか。
あなた個人が「心が動いたポイント」を伝えることが、周囲の人を動かす最大のポイントです。
このことを講座やセミナーで話しをすると、少なくない人数の方が怯みます。
「え?私の個人的な価値観なんか伝えちゃっていいんですか?」
「私がどう思うかなんて邪魔で、むしろ淡々と事実だけ書いた方が良いんじゃないですか?」という感じで。
それはまったく逆なんですね。
多くの人は、まだ未体験のものを疑似体験したくて記事や投稿を読んでいます。
例えば先日Facebookで麻婆豆腐のことを投稿している友人がいました。
僕が行ったことがないお店です。
僕は辛いものは好きですが、「辛いことだけを追求しているお店」にはあまり興味がありません。
辛いかどうかが価値基準ではなく、美味しいかどうかが僕にとっては価値基準なんですね。
その投稿をしていたお友達が、「辛いばっかりであまり美味さを感じなかった」と書いていて、僕はすぐに「あ、このお店には行く必要がないな」と判断できました。
僕は、まだ行ったことがないそのお店のことを投稿によって疑似体験することができたわけです。
価値基準は人それぞれです。
すごく辛くて真っ赤っかになっているスープとかが大好きという人もいて、それはその人の価値観なので、それで良いわけです。
で、そういうものが好きな人同士が共感しあっていれば良いわけです。
でも、僕はそういう食べ物には共感しないし、そういうお店にも行かないわけです。
僕が見かけたそのお友達は、「辛いだけじゃなくて美味しくないとね」という「価値観と価値基準」を投稿で示してくれました。
なので僕は、その人の投稿を信頼して疑似体験した結果、「これは僕の好みじゃないな」という判断をしたわけです。
だから僕も、自分が発信するときには、自分の価値観と価値基準をなるべく明確にするように努めています。
たとえばワインのことを伝えるのでも、「美味しい」と書いても、自分の価値基準が明確じゃないと相手に伝わりにくいんですよね。
僕はピノ・ノワールのような軽口の赤よりも、カルメネールやカヴェルネ・ソーヴィニヨンのようなどっしりした赤の方が好き。
白の場合はソーヴィニヨン・ブランのような酸味のあるものより、シャルドネのような腰があって甘味があるものが好き。
これらがバックボーンにあったうえで、「このシラーは華やかだけど腰があって、重いのが好きな僕もすごく気に入りました」みたいな伝え方をするわけです。
日本人は極度に「他人と違うこと」を恐れる民族性を持ってると僕は思っています。
今朝お送りした本家のメルマガにも書きましたが、同調圧力が強く働き、特に人に迷惑を掛けることやルールやマナーから逸脱することを極度に恐れます。
そうすると、自分の価値基準を発信するときにも、「私の好みって変なんじゃないかしら?」とか「こんなこと書いたら人からどう見られるかな?」という恐れが出ます。
そこで「変な人と思われないように、書くのは止めておこう」となってしまっては本当にもったいない。
人気が出る人というのは、漏れなく「自分の価値基準を全面に押し出している人」です。
本当は一人ひとりが自分オンリーの価値基準や美学を持っているんです。
ところが日本はその独自性やオリジナリティ、自分のメッセージや個性を出すことを恐れます。
情報発信にまったく興味がない人はそれでも良いと思うんです。
発信しない自由もあるわけですし、主張しない人生だって立派な人生です。
でも、「本当は言いたいことがあって発信もしているんだけど、本音を言うのが怖い」という人が、実はとても多いんですね。
この殼はぜひ突き破り、突き抜けて欲しいと思います。
怖いのは最初だけで、慣れたらすぐに自己主張が気持ち良くなり快感になります(笑)。
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。