6. 家族に相談し理解を得る
仲間と同じか、それ以上に大切なのが、家族の支えだ。
もしあなたに家族(妻・夫)がいて、まだ独立について相談していないなら、今すぐその気持ちを打ち明けて、合意してもらおう。
パートナーの合意を得られないなら、合意を得られるまで粘り強く説明をしよう。
僕のコンサルに来た方の中には、家族に説明するために、立派なPowerPointのスライド資料を作り、何度も話し合って、独立に合意した、という方もいた。
多くの家庭では、夫がメインでお金を稼ぎ妻が家事と子育てを担当するか、もしくは共稼ぎ、という形が多いだろう。
特に男性が会社を辞めて独立したい場合、メインの稼ぎ手である夫が会社を辞めるということは、妻にとっては大きな「不安」要素となる。
男性は説明下手な人が多く、自分の決意を自分の心の中だけにしまっておく傾向が強い。
でもすべてを決めてしまってから突然告白されても、妻は困惑するばかりだ。
家族が反対したままでの独立では、本来のエネルギーがまったく出せず、仕事に喜びも感じることができないだろう。
必ず徹底的に話し合ってお互いの不安を解消し、家族がサポートしてくれる状態を作ってから独立してほしい。
7. できる限りの貯金をする
あなたが独立を決めたなら、一時的にサラリーマンとしてやっていた「プチ贅沢」や「浪費」を止めて、貯金に回すことをオススメする。
僕もそうだったし、僕のコンサルや講座受講生で独立を果たした人たちのほとんど全員が、独立後には一時的にサラリーマン時代の収入を大きく下回るピンチが訪れる。
とくに独立したばかりの時期は、収入がまだ少なく不安定になりがちだが、その時期こそ、ビジネスを加速させるために、自分や自分のビジネスに積極的に「投資」をすべきだ。
投資をすべき時期にお金がないと、精神的に萎縮してしまい、ビジネスを加速させるべき「拡大期」に、倹約してじっとしている「縮小モード」に入ってしまう。
それだと成功するものも成功しにくくなる。
サラリーマンとして安定収入をもらっている間に、1円でも多くの貯金を「独立資金」として確保しておこう。
ちょっとした贅沢や「自分へのご褒美」的浪費は、「独立して成功したときまでお預け」と前向きに考え、その分を貯金に回そう。
独立直後の不安定な時期に、貯金があると、精神的な安定剤として大いに機能してくれるのだ。
8. 会社から吸収できることはすべて吸収する
独立を決めた途端に、会社の仕事がどうでも良くなってしまい、身が入らなくなる人がいるが、それはとても良くない。
「立つ鳥跡を濁さず」で、会社関係者、特に社長や上司と良い関係で退職する「円満退社」を目指して欲しい。
前職の人間関係が、独立後に思わぬ形でサポートしてくれたり、人を紹介してくれたりすることもある。
実際僕は前職の関係から講演の機会をいただき、その講演を通じてコンサルに来ていただくような例があったり、前職の社長が僕の本を社員に配ってくれたりと、とても良好な関係を維持している。
また、イヤイヤやっている仕事が、独立後にはあなたにとって貴重な宝物になることが多い。
なぜなら、独立するということは、自分一人で営業も経理も広報も何もかもを担当することを意味するからだ。
たとえば僕はマネジメントの仕事をしていたので、タフな交渉ごとの仕事が多かった。
交渉の仕事は胃が痛くなるし辛いしで、とにかくイヤだったが、独立後、これが本当に宝物になった。
個人事業主として、そして経営者二人だけの零細企業の社長として、外部の会社や組織と交渉する機会は意外と多い。
そのときに、大企業の担当者に負けずに粘り強く交渉することができ、不利な条件を呑ませられずに済んでいる。
これこそまさに、前職でいただいた宝物だ。
どんな仕事も独立後には必ず宝物になる。
そう思って退職の当日まで誠実に働くことが大切だ。
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。