時間は有限だ。
何をいまさら当たり前のことを、と思う?
でもこの「時間」については、僕はまだまだ自分自身が未熟だと痛感している。
特に独立してフリーになってから、自分の時間の足りなさを痛感するようになった。
「え?だってフリーの人って24時間自分の時間が使えるでしょ?」
そう思ったあなた。正しい。
24時間が自分の時間だからこそ、足りなくなるのだ。
サラリーマンをやっている時は、自分の時間が限られていたために、諦めることができた。
朝の8時から夜の7時まで、接待や会議があると夜の9時や10時までかかる日もある。
平日の半分以上の時間を会社の仕事に差し出していれば、残りの自由時間は僅かしか残らない。
だから、やりたいこともほんのちょっと。ブログを書こうとか、ランニングしようとか、それぐらい。
あくまでも仕事が主で、ブログやランニングは「趣味」みたいなものだった。
ところが独立してフリーになると、まず遊びと仕事の区別が消滅した。
読書もそう、ブログもそう、ランニングもそう。
読書は次の自分のセミナーで役立つかもしれない。ランニングで体形をキープしておかないと、ボディ・マネジメントについて語れない(笑)。
24時間はすべて自分を高めるための時間になり、その中でお金をもらう部分ともらわない部分がある。そんな感じになった。
だから、やりたいこと、やるべきことがどんどん増えてしまい、24時間ではとてもこなせない量になってしまう。
常に「もっとあれもやりたい」「これもやりたい」ともどかしさを感じながら生活することになった。
そんな僕にとって、「時間」をテーマにした本の存在は本当に有り難い。
この本「Live Hacks!」は、何よりも貴重な僕らの時間について、嬉しいアドバイスが満載の本だ。
ちなみのこの本は出版社倒産のため絶版となってしまっているが、電子書籍「今を大切にして成果を5倍にする時間畑の法則」として「シゴタノ!ブックス」から購入できる。
LIVE HACKS! [ライブハックス!]
大橋 悦夫 ゴマブックス 2008-04-22
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最優先課題に取り組もう
この本では、僕らの時間を「畑」にたとえて、時間畑を育てるという形で時間管理の手法を学んでいく。
時間と畑とは一見全然関係がなさそうだが、ただ消費するだけの野生の存在から、種をまき、育て、収穫に至る「作物」へと時間を変化させるという考え方には、なるほど!と思わせられた。
さて、まず僕らがまっさきに考えるべきなのは、時間を「何に」使うか、ということだ。
これはサラリーマンでもフリーでも一緒だ。
会社に勤める人は、会社でどんな仕事をするのか。フリーの人間は一日何に取り組むのか。
ここを間違うと、人間正しい方向に進むことができない。
人間、どうしても緊急な案件に振り回されがちだ。
「明日までに納品」「午後の会議で使う資料だ」こういったものを最優先するのは当たり前のこと。
でも、本当にそれは至急だったのだろうか?
一週間前から明日使うと分かっていたのでは?取り掛かるのが遅かったのでは?
本当にいまするべきことは、しっかりと考えないといけない。
本当に大事なことは、「緊急ではなないけれど重要なこと」なのだ。
5年後の自分、1年後の自分。
今週や来週の案件ではない、将来の自分のためにいかに時間を使えるか。
ここが重要だ。
だからこそ、自分の時間は戦略的に使おう。
この本では、自分のスケジュールに「優先枠」を作ってしまうことを推奨している。
未来の自分を作るための、自分のための時間だ。
その時間はちゃんと手帳やカレンダーアプリに予定として入力しておき、他の約束は入れないようにしよう。
僕らはついつい「来週ならいつでもいいです」と予定表を見て言ってしまいがちだ。
でも、本当はその空欄で、資格の勉強をするはずだったんじゃない?
その日に飲みに行ってしまうと、読書時間が全然なくなっちゃうんじゃない?
重要だけれども緊急ではないことにいかに時間を使えるかの工夫が、この本には満載だ。
時間畑に種をまき世話をしよう
自分にとっての最優先課題に取り組む。
そのために、ますは自分の最優先課題を知らないと話にならない。
まずは自分の時間畑を見つけるのだ。
そして時間畑を見つけたら、まずは耕して種を蒔き、自分の成果という作物を育てよう。
ただ放っておけば実がなるというものではない。自分が決めた目標に向かってしっかり進むためにやるべきことがたくさんある。
目標に向かうためには、さまざまな「心構え」や「テクニック」がある。
知っていると、知らないよりもずっと便利で効果的に作物を実らせることができる。
この本で紹介しているコツですごく好きなのが、「レシピと献立」を作るというもの。
自分がやるべきことを決めたら、それをリストにして順番にこなしていくという手法だ。
たとえば、自分が朝起きてから最初にやりたい「良い習慣」があるとする。
僕の場合だと、体温と血圧を測ってiPhoneアプリに入力して、体重計に乗って体重と体脂肪を測ってiPhoneアプリで結果をキャプチャして、というような一連の流れ。
サラリーマンの人はオフィスに着いたら最初にやるべきことリストなど。
これらのルーティンは、是非アプリや紙で目に見えるようにして、そのタスクを実行する時に必ず見るようにするといい。
そしてそのルーティンをやっている間は、他のことはせず、機械的に上から順番にこなしていくのだ。
すると時間効率も良く正確に行うことができるようになる。
毎回いちいち「えーと次はなにをやるんだっけ?」と考えていると、間違ったり忘れたり、余計なことをやったりしてしまう。
これは是非お奨めしたい。
時間畑は長期戦!
時間畑に作物が実るのには時間がかかる。
すぐには成果がでないことも多い。
でも、ちょっとずつでも行動を起こし、先を見て、長期的な自分への投資に使える時間を増やしていく。
これこそが僕らにとってまず必要なことだ。
そして、僕らが生きる限り、時間畑を育てるという行為は終わることがない。
今年の収穫が終わるということは、来年の畑に蒔く種を得るということ。
そして来年はまた僕らは次の種を蒔き、育てるのだ。
今年の自分より来年の自分は成長しているように。
それを客観的に見るための記録を残そう。
この本では一日4行の日記を書くことを勧めている
記録があると、振り返ることができる。記録に残すことで、未来を見ることができる。
時間には切れ目がなく、ぼんやり生きていると、自分がいつどのように変化したのかが分からなくなってしまう。
今年き収穫は去年より多いのか少ないのか。果実の大きさは?甘さは?形は?
成果を体感するためにも、記録を残して見返そう。
まとめ
日々の生活に埋没してしまうと、自分が本当にやりたいことをやっているかを考えることすらなくなってしまう。
色々な仕事術を駆使して高速で仕事を処理しても、それが嫌いな仕事で価値もほとんどないのであれば、まったく意味がない。
自分がやりたいことは何なのか。いつまでにできるようになりたいのか。
向かっている方向は正しいのか。進んでいるスピードは十分か。
自分自身が進む道を、常に確認しよう。
それによって僕らは軌道修正したり、スピードを調整したりすることができる。
24時間という時間は誰にも平等だからこそ、やるべきことに集中し最大の効率を上げたい。
収穫の日を夢見て、今日も時間畑に肥料と水をまこう。
追記:明日9月22日に代官山の「山羊に、聞く?」というお店でこの本の著者大橋悦夫さんの時間畑ワークショップが開催されます!
この本に書いてある、時間をどうやって戦略的に使い夢を叶えるかを、食事を楽しみながら教えてもらうイベントです。
僕も参加しますが、興味のある方は是非ご一緒しましょう!
詳しくはこちらから↓
お申し込みはこちらから↓
LIVE HACKS! [ライブハックス!]
大橋 悦夫 ゴマブックス 2008-04-22
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。