秋下雅弘さんの「男が40を過ぎてなんとなく不調を感じ始めたら読む本」という本を読んだのでご紹介。
僕は44歳だが、人間の肉体は年齢とともに刻々と変化していくものだと最近感じるようになった。
ご存知の方もいると思うが、僕は5年くらい前までは身長190cmに対して体重が105kgという肥満体だった。
そこから25kgのダイエットに成功した経緯と方法については、拙著「やせる「仕組み」で人生を劇的に変える iPhoneダイエット」に書いたとおり。
体重が25kgも減ると、体調や体質も劇的に変わる。
血圧や肝機能などは劇的に改善し、性格も明るくなった。
いっぽう副作用として冬場とにかく寒がりになった。脂肪の上着がなくなったので寒くて大変なのだ(笑)。
劇的なダイエットに成功して当初は体調が良くなり嬉しいことだらけだったのだが、ここにきてまた変化が起こってきた。
以前エントリーを書いたが、僕は去年から今年にかけて、激しい燃え尽き状態を経験した。
目標としていた「出版」と「サラリーマン時代の年収を超える」を同時に叶え、目標を見失ってしまったのだ。
燃え尽き状態についてはこちら。
上のエントリーでは触れなかったが、実はこの燃え尽きスランプのとき、精神的な落ち込みと同時に体調面でも不安が出始めていた。
疲労感が抜けなかったり漠然とした不安を感じたり、ちょっとしたことにイライラしたり。
性的機能については問題はないのだが、性欲自体があまり湧かない、つまりムラムラしないということも気になりはじめた。
「これはひょっとして体内で何かバランスが崩れかけているのでは?」
気になっていろいろ調べていくうちに、一冊の本を見つけた。タイトルは何とも分かりやすく、「男が40を過ぎてなんとなく不調を感じ始めたら読む本」。
とても勉強になったとともに、この本に書かれていることを実践したところ、体調もすこぶる良くなった(ちゃんとムラムラするようにもなった(笑))。
さっそく紹介しよう。
男性ホルモンを知らずに男のアンチエイジングは語れない — 男が40を過ぎてなんとなく不調を感じ始めたら読む本 by 秋下雅弘
「アンドロゲン」が男の健康のカギ
男性の男らしさを司るホルモンが男性ホルモンだ。
女性の体内にも微量の男性ホルモンは存在するし、男性の体内にも女性ホルモンも分泌されているのだが、男性に対してメインで機能するのは男性ホルモンだ。
男性ホルモンを総称して「アンドロゲン」という。
アンドロゲンは、「テストステロン」や「DHEA」などの男性ホルモンの医学的な総称である。
アンドロゲンの分泌は年齢とともに減っていくことが分かっている。
アンドロゲンが減ると、筋肉が減り脂肪が増えやすくなる。つまりメタボ体系になりやすくなるのだ。
また、強いストレスなどが原因で、急激にアンドロゲンの濃度が下がることがある。
すると、気分が落ち込んだり激しい疲労を感じたりという身体の不調が現れることがある。
もちろん性機能の低下も起こるケースがある。
40歳を過ぎると、男女とも実年齢よりも大幅に若々しく美しい身体を維持できる人と、大幅に老け込んでしまう人に分かれ始める。
男性の場合、若々しさ、男らしさのキーは、体内の男性ホルモン、アンドロゲンの濃度をいかに下げずに高いレベルに保てるかだ。
男がアンチエイジングを語るには、アンドロゲンに関する知識は必須なのだ。
気分が落ち込んだらLOH症候群を疑おう
「気分が落ち込む」「激しい疲労感がある」
このような症状というと、うつ病をイメージする人が多いだろう。
しかし、症状が似ていてもうつ病ではないケースもある。
それが、LOH症候群。Late-Onset Hypogonadismの略。日本語では「加齢男性性腺機能低下症候群」と呼ばれる。
LOH症候群は、アンドロゲンが急激に体内から失われることによって生じる心身のさまざまな不調を誘発する。
40歳以上で原因不明の気分の落ち込みや疲労感を感じるようになったら、うつ病とともにLOH症候群についても疑う必要がある。
男性ホルモンは加齢とともに緩やかに減っていく。
それは避けられないことである。
しかし、問題は外部から強いストレスがかかったときなどに、急激にアンドロゲンが減少してしまうことだ。
LOH症候群の人がいくら抗うつ剤を飲んでも症状は改善しない。
LOH症候群は、男性ホルモンの注射などの治療により改善するという。
気になる方は「男性外来」でLOH症候群について相談してみてはどうだろうか。
アンドロゲンを増やす生活を
アンドロゲンは男性の精巣などから分泌されるが、指令を出すのは脳である。
強いストレスがかかると脳はアンドロゲン分泌の指令を出さなくなり、体内のアンドロゲン濃度が低下してしまう。
アンドロゲンを低下させない、またアンドロゲンを増やす生活とは、どんな生活だろうか。
一言でいえば、「ストレスのない生活」ということになるのだが、現代社会に生きていれば、まったくストレスがない生活は現実的ではない。
ならば、具体的にどんなことをすればいいのかを以下に列挙しよう。
副交感神経優位の状態を作る
テンションが上がったり興奮したり、緊張したりすると交感神経が優位になる。
いっぽうゆったりとリラックスして、心も身体も安心している状態だと、副交感神経が優位になる。
40代〜50代の男性は、多くの場合働き盛りで、日々緊張感に包まれて仕事をしている。
仕事を避けて通ることはできない人が多いだろうから、夜や週末などは、意識的にゆったりとリラックスしたり、趣味に没頭する時間などを作ろう。
副交感神経優位の状態を作ることでストレスが軽減され、アンドロゲンの分泌が促されると考えられている。
運動は最強のアンドロゲン増加メソッド
アンドロゲンを高めるのにもっとも効果的なのが定期的な運動である。
腹筋やスクワットなどの無酸素運動、ランニングや水泳などの有酸素運動のどちらもがアンドロゲン濃度を高める効果がある。
負荷の高い運動だけでなく、ストレッチにもアンドロゲンを高める効果があることが分かっている。
運動やストレッチをするとアンドロゲンの分泌を促す効果があり、アンドロゲンが分泌されると筋肉の合成が高まる。
筋肉量が増えると基礎代謝レベルが上がり、脂肪の燃焼を促しダイエット効果も現れる。
定期的に運動をすることは、さまざまなメリットをもたらしてくれるのだ。
1日30分程度でいいので、積極的に身体を動かす習慣を身に付けよう。
抗酸化物質を摂取して身体をサビさせない
最近抗酸化物質に注目が集まっている。
身体の中に活性酸素が溜まると、文字通り身体が酸化してしまう。身体がサビるのだ。
活性酸素が体内に溜まると正常な細胞を無差別に攻撃することが分かっていて、テストステロンなどのアンドロゲンも活性酸素に攻撃され低下してしまうことが分かっている。
身体の酸化を防ぐためには抗酸化物質を含んだ食材やサプリなどを摂取することが助けとなる。
抗酸化物質には抗酸化ビタミン(ビタミンA、C、Eなど)、ポリフェノール、カロテノイドなどがある。
また、抗酸化物質の摂取と並行して,不要な活性酸素を発生させない身体にすることも大切だ。
どんな食品でも食べれば必ず活性酸素が発生する。つまり活性酸素の発生を抑えるには、食べる量をコントロールするしかない。
腹八分目の食事はカロリーコントロールにもなり活性酸素の発生も抑えられる。
非常に理にかなった行動なのだ。
まとめ
40代50代になっても若々しくハツラツとしている男性はたくさんいる。
彼らの共通点は、きちんと運動をしていることと、人生を楽しんでいることだろう。
そして自分の身体についてしっかりケアをするとともに、知識もしっかり持っている。
男性にとって、健康で若々しく、男らしくあり続けるためには、アンドロゲンが必要不可欠だ。
だからこそ、正しい知識を持ち、アンドロゲンが減らない、アンドロゲンを増やせるような生活を心がけることが大切だ。
男性ホルモンの分泌を促す食品やサプリなどを適切に摂取する。きちんと運動する。意識してリラックスタイムを作る。良質の睡眠をしっかり確保する。
これらの基本的なケアをしっかりすることで、アンドロゲンの分泌レベルを高め、維持することができる。
「最近気分が落ち込む」「元気がない」など、気になる人も、今は元気満々だけれど先回りして知識を得たい人にも本書はオススメ。
男性ホルモンを正しく知ることで、僕たちはパワフルであり続けられるのだ。
オススメ!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。