僕は日頃ランニングをするときに、胸に巻くベルトタイプの心拍数計、ハートレート・モニターを装着している。
常に心拍数計とともに走ってきた
僕がダイエットの一環としてランニングを始めたのは1999年の12月末のことだった。
走り始めるきっかけとたった、田中宏暁さんの著書「ランニングで落ちる!あなたの体脂肪」の中で、田中教授が心拍数計を付けて走ることを推奨していた。
当時はもちろんまだiPhoneなどのガジェットはなく、心拍数計もいまほど一般的ではなかった。
当時住んでいた家から近い吉祥寺のスポーツ用品店で、輸入品(確かフランス製)の心拍数計を買ったのが最初だった。
それ以来、5代か6代の代替わりをしつつ、常に心拍数計をつけて走ってきている。
今現役で使っているのは、WahooのBlue HRという機種。
ただ、2年半ほど使って、最近うまく記録ができなくなってきたので、先日新しいものを注文した。
次の心拍数計はAdidas製で、こちらもiPhoneに同期するタイプのもの。
近々届くと思うので、届いたらまた報告しようと思う。
ランニング初心者に「心拍数計」がオススメな理由
「スピードの呪縛」から逃れよう
僕自身もそうだが、ランニング初心者の方には、僕は心拍数計をつけて走ることをオススメしている。
初心者じゃない人も、もちろんつけて走った方が良いと僕は個人的に思っている。
その理由はシンプルで、人間の心拍が、その日の運動強度を一番ダイレクトに僕たちに伝えてくれる数値だからだ。
心拍数計がないと、僕たちはランニングを、「距離」や「時間」だけで測ることになる。
10kmを60分で走ったので、1kmあたり6分ペースだった。
90分走ったら、距離が13kmだった。
このようにランニングを捉えることになる。
しかし、これらの数値は運動の強度を正しく反映しているものではない。
どういうことか。
僕たちは日によって体調が異なる。
調子が良い日もあれば悪い日もある。
二日酔いの日や寝不足の日は調子が悪いだろうし、真夏の日中などはちょっと走っただけで汗だくになる。
でも、「その日の調子」は数値化されないので、なかなか分かりにくい。
すると、つい、「昨日1kmあたり5分30秒で走れたから、今日はもっと速く走りたい」という考え方をしてしまう。
「今日はもっと速く走りたい」と頭では思っていても、身体の調子が悪ければ、そのペースで走ることは負荷が高すぎるかもしれない。
そのときに、「負荷が高すぎる」ことを教えてくれるのが、心拍数なのだ。
同じコースを同じペースで走っても、体調が悪い日は体調が良い日より心拍数が多くなる。
つまり、同じペースで走っても、身体への負荷は高くなっているのだ。
このことが分かると、スピード、つまりタイムの呪縛から開放されやすくなるのだ。
心拍数計を付けて走ると「その日の正しい負荷」が分かるようになる
心拍数をつけていれば、「今日は1kmあたり6分で5km走ろう」という考え方から、「今日は心拍数140bpmで5km走ろう」という考え方に切り替えることができる。
そして走った結果、「昨日は140bpmだと1kmあたり6分だったけど、今日はそこまで速く走れない。ちょっと疲れているのかな」という考え方もできる。
また、「ペースアップの練習をするから、今日は頑張って155bpmで5km走ってみよう」というように、負荷を掛けるときも、タイムではなく心拍数を判断根拠にすることができる。
さらに、「1ヶ月毎日トレーニングをした結果、140bpmで走ると、1ヶ月前には5kmを35分掛かっていたのが、同じ心拍数で5kmを30分で走れるようになった」というように、自分の進化を心臓の進化で捉えることができる。
心拍数計をして走ることで、僕たちは、距離とタイムよりも、よりダイレクトな身体からの信号を受信しながら走ることができる。
この信号があると、「あ、今日はちょっと調子悪いな」とか「同じ心拍数でずいぶん速く走れるようになってきた」など、身体の変化に敏感になる。
そして、身体の変化に敏感になると、無理をして故障をしたり、負荷が低すぎて有効なトレーニングにならないなどの問題を避けやすくなる。
ランニングをより楽しく、そして有効に行うのに、心拍数計は大いに役立つのだ。
まとめ
ランニングは中毒性があるスポーツなので、つい「もっと速く」「もっと長い距離を」とストイックになりすぎてしまう傾向がある。
速く走ることに意識がいきすぎると、関節や筋肉を痛め、無念の離脱ということになり兼ねない。
ケガをしてしまうと、長い時間走れないことになり、結果として意識が低下し、走る習慣自体が途切れてしまうことも多い。
楽しく走り続けるためにも、心拍数計を使ってみることをオススメする。
心拍数計はiPhoneに同期できるタイプのもののほかに、腕時計型のレシーバーで胸のベルトの信号を受信するものもある。
iPhoneだと走りながら常に心拍数を確認するのが難しいため、腕時計タイプのものの方が使い勝手は良いと思う。
ただ、記録としてRunKeeperやRuntasticなどのアプリと同期できるのが便利で、今はiPhoneと同期するタイプのものを使っている。
ランニング用スポーツウォッチ、Garminで使用するタイプの心拍数計も持っていて、こちらも併用している。
いろいろ試してみて、一番使いやすいものを見つけていこうと思っている。
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。