情報発信・ブランディング講座の告知をしたばかりなので、せっかくだからブログ論など書き殴ってみようか。
プロフェッショナル・ブロガーとして取材を受けた
先輩であり僕の人生の転換期に大きなアドバイスをくださった恩人であり、友人でもあるビジネスライターの森川滋之さんから取材を受けた。
ビジネスライターとして活躍する森川さんの視線で見た、「プロブロガーとは」、という取材だった。
取材を受けた記事が今朝公開された。
さすが森川さん、素晴らしく的確に僕のビジネスのポートフォリオを解説してくださっている。
以下が森川さんのブログ記事です。ぜひご一読ください。
ブログの広告収入は多角化された「立花岳志」というビジネスのごく一部でしかない
さて、森川さんの記事の中に、以下の図が掲載されている。
この図は、僕のビジネス・ポートフォリオを示している。
この図は森川さんが僕が話した内容を明示的にしてくださったものだが、これこそが僕がやっていることだ。
「オンラインサロン」や「有料メルマガ」は、まだ企画段階で実現していないし、同じくこれからやりたい「動画コンテンツ」や、既にやっている「大学での講座」などは入っていないが、概ねこういう形である。
注目して欲しいのは、中心に大きく「ブログ」があって、「アフィリエイト」や「オンライン広告(AdSense)」は、ブログそのものではなく、「セミナー」や「コンサルティング」と並列で、ブログの周辺に配置されていることだ。
つまり、僕にとって「アフィリエイト」や「AdSense」というのは、多角化されている「立花岳志」というビジネスのごく一部でしかなく、すべてではないということだ。
目指すべきは「総合的な影響力の最大化」である
僕のビジネスがどんなに多角化しようとも、僕のビジネスの中核は、これからもブログとSNSであり続けることは間違いない。
それはなぜか。
それは、ブログというメディアは、間違いなく今後も「個人の情報発信ツールの中核」であり続けると確信しているからであり、「SNSはブログを拡散させる『飛び道具』として有効であり続けるだろうと信じているからだ。
ただ、僕はブログをビジネスの中核に置くと決めているが、ブログからの「広告収入」をビジネスの中核に置こうとは思っていない。
ブログの広告収入ももちろん大切だが、依存しすぎるビジネスモデルはGoogle依存になるため危険だ。
Googleの検索順位を下げられると、それだけでビジネスに大きな打撃を受けてしまうことは避けたい。
それに、ブログからの広告収入というのは、労力の割に売上が大して上がらないことに、僕はかなり早い段階で気付いてしまった。
もちろん僕より上手なやり方をしているプロブロガーはたくさんいるのだろうが、僕はあまり効率的とは思えなかったし、「売れるものを紹介する」ブログは、僕のブランディングには逆効果とも感じた。
そのせいもあって、僕は早い段階から多角化を目指した。
そして、僕は一つの成功法則を発見した。
それは、「ブログとSNSを正しく連携させることにより、ブログ記事に自分の商品やサービスのことを書き、SNSで拡散させることで、商品やサービスを売ることができる」ということだ。
最初に僕がその効果に驚いたのは、まだ出版をする前、第2回のNo Second Lifeセミナーの告知をしたときだ。
1回目のセミナーは60席用意して38席しか埋まらなかった。
そこで内容をブラッシュアップして2回目のセミナーを告知したところ、60席がなんと1日で埋まってしまったのだ。
それまで他の方が書いた書籍やiPhoneアプリ、ガジェットなどを紹介して、アフィリエイト報酬などの広告収入を得てきたが、自分で自分の商品やサービスを売ることが、極めて有効かつ効果的であるということに気づいた瞬間だった。
その後も、書籍が出るタイミングで書籍には書いていない部分を網羅した支援記事を書いて爆発的アクセスを得て、書籍の販売を後押ししたり、自分が出演するイベントの告知をしたりしてきた。
やがて、僕は広告収入をアップさせることよりも、別のことをブログ運営でもっとも大切にするようになった。
それは何か。
それは、「影響力の拡大」と「ブランディング戦略」である。
PVを稼ぎたいなら、時流に乗ってガジェットのレビューやニュース、うわさ話などを書いていればいい。
でも、それでは40歳を過ぎた人間・立花岳志の総合的なブランディングは進んでいかないし、ブランディングが進まなければ、僕の影響力は拡大していかない。
たとえブログのPVが300万/月あって、ブログはたくさんの人に見られていたとしても、それと「自分ブランド」が確立していて、実社会に影響力を行使できる、というのはまったく別問題だと僕は感じるようになったのだ。
もちろんブログのPVは少ないより多いほうがいい。それは僕も否定しないし、広告収入だって少ないより多いほうがいい。
でも、人間に与えられる1日24時間という時間の中で、僕がトップ・プライオリティで時間と労力をつぎ込むべきなのは、PVや広告収入アップではない、と僕は結論づけた。
ブログのPVを追求するなら、書籍などは書かないほうがいい。本は一冊12万文字以上の文字数が必要だし、良い本を作ろうと思ったら、その1.5倍くらいの文字数の原稿を書いて、あとから削る作業が必要になる。
18万文字書く時間があったら、ブログ記事が100本以上書けてしまう。
でも、苦労して時間を掛けて良い本を作り出版することで、僕は「著者」というブランドを手に入れることができた。
セミナーを50回以上開催している僕は、「講師」であるし、180名が30分で埋まるDpub主宰者として、「イベントプロデューサー」でもあり、個人コンサル事業では「2ヵ月待ちのコンサルタント」ということになる。
これらは、僕が影響力を最大化することを主目的として自分自身をブランディングしてきたおかげで、得ることができた成果だと思っている。
そして、書籍やセミナー、個人コンサルを通じて出会った多くの方達は、ブログだけを書いていたら恐らく出会うことができなかった方達だ。
「ブロガー」が行使できる影響力はネット上に限定される傾向が強い。
しかし、「著者」「講師」「コンサルタント」といった肩書きと成果は、リアルの世界に大きな影響力を行使できるようになる。
それらリアルな世界の影響力は、「人脈」「年収」「ライフスタイル」などに、大きなインパクトを与え、本当の意味で僕の人生を劇的に変えることになった。
もし4年前に独立したときに、「ブログのPVと収益を最大化しよう!」ということだけを考えて取り組んできたら、いまの自分はなかったに違いない。
もちろんもっとPVは多くなっただろうが、影響力はもっとずっと限定的なものだっただろう。
そして恐らく、今の僕が得ているだけの収益は、ブログに活動を限定していたら、得ることができなかっただろう。
「ブログを中核に置き、一定のPVは維持しつつ、他のメディアに進出して総合的に影響力を拡大する」。
これこそが、僕が狙ってきたことだし、実現してきたことなのだ。
「ブロガー」から「情報発信者」へ
森川さんの記事でも述べているが、僕は自分の肩書きが「ブロガー」であることに違和感を感じている。
インタビューを受けた2月の時点では、「情報発信コンサルタント」がいいかな、と思ったが、これもどうもしっくり来ない。
要は、「総合的な情報発信者」的なことなのだが、肩書きに「情報発信者」と書いても意味が分からないだろうし、コンサル業は「発信」とはちょっと違うような気もする。
結局、僕のビジネスモデルは僕そのものなので、肩書き自体も「立花岳志」になるんだろうが、それでは人に伝わらない(笑)。
そのうちしっくりくる肩書きが見つかるといいなと思っているが、それまではとりあえず、「作家・プロフェッショナルブロガー」のまま行こうかと思っている。
何かぴったり来る肩書きがあったら、ぜひSNS経由で教えてください。よろしくお願いします(笑)。
まとめ
というわけで、5/9に僕が「情報発信・ブランディング講座」を開催することにしたのも、僕が考える「ブログとSNSを基点にした総合ブランディング戦略」について、汎用的に読者の皆さんにシェアしたいからだ。
ブログからの広告収入を得るばかりがプロではない。ブログを主幹にして、SNSを駆使して自分の強みを際立たせて、その分野の第一人者としてプロになる。
プロになったあとも、ブログを通じて常に情報発信をして、影響力を行使する。
これが理想の形なのだと僕は思っている。
「好きなこと」は何だって構わない。料理でも、iPhoneでも、ランニングでも、手芸でも、恋愛でもいいのだ。
なんだって職業になる時代だからこそ、好きなことをやらないと損だし、せっかく好きなことをやっているなら、情報発信しないともったいない。
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。