震える唇 思うこと 激情編
1997年4月8日(火)
Drunken Butterfly / Sonic Youth
冗談じゃないんだよ。
あんたいったいシゴトをなんだと思ってるんだよ。あんたこの前も同じことやったよな。
みんなが一番大変な時に、「体調が悪いから午前中で帰ります」ってメモをコピーしてみんなの机の上に置いたまま、誰にも何も挨拶もせず、明日納品のシゴトも今日納品のシゴトも全部放りだして、あんた、帰っちまったよな。
指示も何も出さずに逃げるように帰っちまうってのはどういうことなんだ。
納期がきついってことは分かってる。文献の内容がすごく難しいってことも分かってる。でもすごく大切なシゴトなんだよ。通産省に一気に入り込めるかどうかっていう大切な大切なシゴトなんだよ。
翻訳者が見つからなかったら探すのがあんたのシゴトだろうが。
あんたマネージャーだろ?
あんたがシゴトを全部放ったらかしにして帰っちまった後、みんなであんたの尻拭いさせてもらったよ。おかげで僕達の団結力はますます強くなったよ。あんたのおかげだね。ドウモアリガトウ。
あんたの部下と、あんたよりも20歳近くも若い新人の営業とで、あんたのケツを拭いてやったよ。
午後家に帰ってさぞかし楽しかったよな。
全部放り出して一人で家で布団かぶってガタガタ震えてたのかな。
愛する妻にカイシャの文句を偉そうにぶちまけて悦に入ってたのかな。
明日の朝の目覚めはさぞかし爽やかなことだろうな。
おかげで僕は今日も深夜残業だよ。
とにかくシゴトはきっちり回したからな。
もう、あんたには何も期待しない。
(c) T. Tachibana. All Rights Reserved. 無断転載を禁じます。tachiba@gol.com
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