あなたの温もり 思うこと 不明編
1997年6月6日(金)
Summersuit Issue / Sonic Youth
流れは白く飛び交うセメント袋の流す紺碧の吐瀉物であり、
澱みは生まれ来る僕達の為に叩き付けられる蛹のようなものなのであるから、
蜘蛛の流れ落ちる濁流の中から儚い海豹の鎖骨に輝くアステミゾール水溶液の、
二枚重ねのポケットティッシュを袋ごとムシャムシャと頬張ると、
けたたましい赤ん坊の切裂くような笑い声が三半器官をマチュピチュへと誘い、
閉架庫の奥に埃と黴にまみれて座り込む、
舞踏病のシンデレラ、
黄色い舌を照れたように鉄格子に絡ませると、
下水から立ち昇る腐臭の中に身を伏せては、
視界に広がる暗黄色を貪り大きく首をもたげるように剣を噛む。
腐乱した白い手は弧を描きつつ天王星を指差すと、
聖歌隊は一斉に立ち上がり黒い布を引き裂きながら輪になりすすり泣き、
重力を失ったサソリの群れは一斉に西の空に向かい飛び立ち赤い月を黒く染め、
踊り続けるシンデレラの赤い乳首に群がりつつ、
赤い夜を連れたままテルアビブへと飛び立ってゆく。
言葉を失い紫色の粘液を垂れ流すどす黒い唇の縁からは、
緑色の細かい泡が溢れだし、
硬直した夜のアスファルトを溶解し、
舞踏病のシンデレラのステージをせっせと作り続ける、
裸の虚無僧の群れ。
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