真夏の夜の夢 思うこと  Summer Edition


1997年8月24日(日)

Loser / Beck

久し振りにばあちゃんのお見舞いに病院まで行ってきた。

最後にお見舞いに来たときにはまだベッドの背もたれを立て掛けて起き上がっていたのに今日はもう全然平気な顔をしてベッドの上に座ってテレビを見ていた。僕が「久し振り」って言ったら嬉しそうに「あら」って言った。

すでに歩行訓練も開始しているそうで、彼女曰くあと二週間ぐらいで退院できるんじゃないかとのこと。

ずいぶん元気になったね、って言ったら、実は彼女にとってものすごく不安だったことがなくなったために、急速に元気になったらしい。

彼女は入院以来ずっと下痢が続いていて、内蔵になんらかの疾患があるのではないかと一人でずっと悩んでいたらしい。主治医のお医者さんが検査するって言ったときには、どうせもうあと4、5年で死んでしまうんだから、癌だろうがポリープだろうが放っといてくれ、と言ったそうだ。

ところが検査の結果は、入院や手術によるストレスと運動不足のせいで宿便が溜まってしまい、下剤でもカチカチに固まった便を出せなかっただけでなく、直腸に溜まった宿便が腸のひだを傷つけてしまったために痛みや出血があっただけとのこと。

ばあちゃんはすっかり自分は直腸か大腸の癌かなにかで死んでしまうと思い込んでいたらしく、検査の結果が出て以来急速にやる気を出し、リハビリにも精を出しているそうだ。

ばあちゃんの病院に見舞いに行くのもあと一回か二回で終わりになりそう。病人はこうやって少しずつ回復して行くんだってことをつくづく感じ、何とも晴れ晴れしい気分になった。



Supervixen / Garbage

ニナとあれこれ家族についてなど話していたら、急に父親に会ってみたいという欲求が表面化してきた。

プロフィールを見てもらえば分かる通り、僕は父親とは小学校の頃までしか一緒にいなかったし、その後も殆ど連絡をとっていないので、いわば僕の肉体を形成するための精子を提供した人物というだけで、殆ど記憶に残るような言動を僕に残してくれていない。

今までも、今も特に父親がいないことで何らかの不利益を被った憶えがあまりないし、父親に会いたいという切羽詰まった欲求もなかったのでもう10年以上音信不通のまま放り出してあるのだが、何となく、せっかく身近に生きている芸術家がいるのだから、会っておく方が今後の自分の人生にとってもプラスになるのではないかと思い始めた。

多分調べれば電話番号はすぐに分かると思うので、バーボンでも土産に遊びに行ってこようと思う。

んんん〜〜〜〜、彼の少年から青年時代の武勇伝なんかすごく聞いてみたい。特にどうやってプロのサックス奏者に成り上がったのか、なんて、すごく楽しみだ。ワクワク。



Glam Slam / Prince

ちょっと長いものを書こうなんてし始めると、妙にいろんなことを考えたり思いだしたり、若干混乱状態にある。

でも全然嫌な気分ではなく、すごく何か懐かしい香りがするような、何とも言えない、今まで経験したことがないような感覚に包まれている。

何だか分からないけど、数年ぶりにすごくカラダ中に強いエネルギーが湧いているような感じ。

何だか良く分からないけど、実態を確かめに、どんどん先に進んで行こうと思う。





 

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