真夏の夜の夢 思うこと Summer Edition
1997年9月4日(木)
Hey Lula / Yen Chang
いやー、それにしても自分でもビックリしたなぁ、自分が今更あんなに殻に閉じこもったみたいになるなんて、思いもしませんでしたよ。いや、ホントに。ニナと食事なんかしてても妙に無口なGGで、実は静かで良かった、なんて意見もあるのかも知れず。。。
更新を休んでる間にあったことについては、少しずつ書けるものから書いて行こうと思っております。まあ、そんなにワクワクするような話じゃないから、忘れちゃったらそのまま放置しておくのが良いのかも知れません。
まあ、そんな訳で、1年経っても元気な「思うこと」、これからもどうぞよろしく。
Shakti / Yen Chang
自分の身の回りには時間なんて掃いて捨てるほどあり余っているということ。
なんだか仰々しいけど、自閉している間、僕はひたすら本を読んでいた訳で、カイシャの行き帰りから営業の移動中から昼休みから何から自由に使える時間には殆どテレビも見ず人とも話もせずに本に没入していた。
サラリーマンになってからは随分本から縁遠くなってしまったなあ、なんて思っていたんだけど、結局は読む気力が萎えていただけで、時間を作ろうと思えばそんなものいくらだって作れるということを改めて実感。
それにしても、何の強迫観念もなく純粋に文字にのめり込むことができるのって、生まれて初めてかも知れないなあ。うん、すごく気持ちいい。
Both YenS / Yen Chang
何を今更と思われるかも知れないけれども、いやー、ハルキ、良いですよ。うんうん。実に。
僕は今まで村上春樹って言うと何となく軽薄な雰囲気がして、そう、片岡義男の「ボビーに首ったけ」みたいな感じかと勝手に思い込んでいて全然読む気にならなかった。時々本屋に山積みになってる文庫の表紙なんか見てもいかにも軽薄そうなタイトルが並んでて、ちっとも手に取る気にならなかった。「風の歌を聴け」とか「ダンス・ダンス・ダンス」とか。さらに講談社文庫から出てる作品群は表紙の絵も何だかすごく軽薄な感じで、いかにもさらっと読めます、簡単です、手軽にトレンディーにって気がしてた。
ところが何の気なしに、ちょっと暇つぶしにぐらいの気持ちで買った「ノルウェイの森」、こいつに見事に大はまりしてしまいましたよ、ええ。3回続けて読み返してしまいました。
僕は批評家ではないのでうまい言葉が見つからないんだけど、なんて言うか、「絶望、混乱、焦燥、渇望の猛烈な濃度での細密描写」とでも言うのでしょうか。激することなく淡々と進む文体とは裏腹に、生のバランスをとれない人間、必滅的に死を選ぶ人間に優しく触れながら自らが混乱と絶望の縁を回転するように滑り落ちていく過程を見事に描写していくって感じ。
で、勢いで「風の歌を聴け」と「ダンス・ダンス・ダンス」も買っちゃった。前者はデビュー作ってことでまあそれほど期待してなかったんだけど、僕の予想以上に詰まらなかった。ああ、こういう風に出てきたんなら、トレンディー(笑)とか言われてもしょうがないんだろうなぁ、などと納得し、同時にひょっとして「ノルウェイの森」以外は全部詰まらないんじゃないだろうか、などとちょっとがっかりした。
でも、「ダンス・ダンス・ダンス」は「ノルウェイの森」に匹敵するほど素晴らしい作品で、僕は久し振りに本を読んで本気で感動などしてしまった。今日読み終わったばかりなので、まだうまく感想を書くことができないんだけどね。
という訳でなかなか充実した本読みの日々を送っているのだが、次に何を読もうか悩んでいたりする。
手許には村上龍の「フィジーの小人」がまだ未読のままあるのだが、せっかくいい気分なのであまりエグい小説はちょっと止めておきたいような気もしている。大学を卒業してから一度も読んでいないローレンス・ダレルの「黒い本」(僕が卒論で扱った本だ)をもう一度読もうかって気にもなってまた文庫を買ってきたんだけど(前に買ったのは赤線とポストイットと書き込みの嵐でとても読む気にならない)ちょっと余りにも暗いからなぁ。
せっかくちょっと元気になってきたから、「コインロッカーベイビーズ」を一年ぶりに読むってのが妥当な線かも知れないな。
ああ、ダチュラだよ、ダチュラ。ぐふふふふ。
Yen Calling / Yen Chang
Sidewalk Storyは基本的に週1回か2回の更新を予定してます。それ以上更新頻度を高めてしまうと、僕はサラリーマンとして生活することを放棄しかねない精神状態に陥るので非常に危険であり、さらにはせっかく手に入れた現在の慎ましいながら楽しい生活をも放棄しなければならず、ネットにつなぐお金もなくなってしまうかも知れないという大変なことになってしまうからです。
実際、イメージはどんどん湧きだしてくるんだけど、次々とそれを形にしていくとさらにそこから先へのイメージにどっぷりと浸ってしまうので、仕事中だろうが何だろうがボンヤリと次の話のストーリーの細部を考えてしまったりして、非常にやばいのです。
まあ、そんなこんなで適当にやっていきますので、皆さんお暇があったら覗いてみてやってくださいませ。
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いえーい、何とかフッカツ気味でございますぅ。思うこと、立花でございますぅ。皆さまにはずいぶんとご心配をおかけいたしました。まだちょっとアタマの中がカラカラ言っているような感じですが、とりあえず普通にしゃべったり文字を打ったりできるようにはなったようです。
自閉している間に一つだけ貴重な発見があった。
そんな訳で僕は最近やたらと本を読んでいるんだけれども、中でも一番気に入ったのが村上春樹。
日記はいいけど、こっちはもう飽きたのか、と呆れてる人もいるかも知れないので一応僕のスタンスを説明しておきます。