春の麗らの 思うこと  繚乱編


1998年5月14日(木)


Trust in Me / Holly Cole Trio

久し振りに夜をゆっくり過ごしている。

今日もメチャメチャ忙しかったんだけど、夕方になるとスーッと仕事が片付いた。きゃー、こんな事は滅多にないんだから、さっさと帰りましょ、ということで久々に8時過ぎには家に到着。寝転がってボーッと野球中継見たり、洗濯したり。のんびりお風呂に入り、湯上がりにバーボンソーダを飲みながら青梅街道を走る車を呆然と眺めてみたり。

やっぱり一日のうちせめて1、2時間は何も考えずにボーッとできる時間がないと、少しずつ擦りきれちゃうなぁ。毎日早く帰れるように頑張らなきゃな。

いずれにしても、久々の上機嫌な夜。



Calling You / Holly Cole Trio


日記読み日記などというものがある。

僕が知っているなかで一番最初に日記読み日記を書いたのは「喫煙日記」の野原さんだと思う。「Watching others' diaries」というコーナーだったように記憶している。

その前後に「私が見るもの」のせんべいさんが「私が読むもの」という日記読み日記を書いていた。

でもやっぱり日記読み日記=テロルという図式を構築したのはやっぱり夜久さんのBOWDOなんだろうな。野原さんもせんべいさんも日記読み日記は書いていたけど、全然テロってはいなかったもんな、そういえば。

最近やたらと日記読み日記やら日記紹介日記やらが登場しているみたいだけど、僕はあまり読んでないし、共感も憶えない。夜久さんのところと龍成君のところぐらいしか読んでないし、日記読み日記という形式をとっていない人がスポット的に誰かをテロってるものもあまり面白いものがないような気がするなあ。

日記読み日記というのは一種の批評的な側面を持つものだと僕は思っているので、批評を行う側に何かしらのインパクトなり一本筋のようなものがないと、本当にただのいちゃもんで終わってしまうから、読んでいてもあまり面白いと思えないことが多い。

特に最近はやたらと日記猿人が肥大化してしまっているから、日記読み日記というよりは、日記猿人内内輪受けいちゃもん日記みたいなものの数が増えてしまって、どうにもちょっと切ないような気もする。

もし日記読み日記を書いて誰かをテロるなら、きちんと最後までテロって欲しいと思うし、誰かをテロるからには、しっかりと筋を通してくれる人じゃないと、読む気にならない。

誰かをテロって怒らせるのはいいと思うけど、相手が傷ついたり嫌な思いをしたり、怒ったりした時に、それなりの対応ができる人以外は、日記読み日記なんて書く資格がないってのはちょっと言い過ぎだと思うけど、少なくとも僕はあまり魅力を感じないなあ。

夜久さんのBOWDOを僕が好きなのは、夜久さんが体を張っていちゃもん日記を書いてて、きちんとした日記(きちんとした日記というのが何なのかという質問はこの際却下)が書けるうえで他人をテロってるからで、龍成君の日記が好きなのは、龍成君が自分の弱さを全面に出してて、すぐに謝る潔さを持っているからかなぁ。どっちにしても、テロっている側に人間的魅力が感じられないいちゃもん日記ってのは、あまり面白くないような気がする。

表面的に派手でお気軽な相手をちょろっとテロってオシマイとか、内輪受け全開で端から読んでも全然訳が分からないもの、それからすでにあちこちから非難を浴びている相手に対して他人の尻馬に乗るような形でいちゃもんをつけるもの、そんな愛のない日記読み日記なんて、あまり魅力を感じないなぁ。他人の価値観と自分の価値観のぶつかる部分とか、お互いの主張の違いをもうちっと前向きに綴ってくれたりすると、第二のテロりん登場も期待できるんだろうけど、それはなかなか難しいみたいだな。

不快な時に文句を言うばかりの日記読み日記ではなくて、もっと誰かの言葉に影響を受けたとか、何かのトピックに対して自分はどう感じたとかという、真摯な日記読み日記の数が増えれば、もう少し面白いのかな、とも思うんだけどね。

まあ結局は、僕がひねくれ者だってだけのことなのかも知れないけどさ、何だかね。ちょっと文句を言いたくなった訳よ。



追記:書き終えてからふと思ったんだけど、この文章は、なんちゃって君を個人攻撃してはいないので、念のため。だって、リスト見に行ったらいきなり「日記読み日記」なんて書いてるからさ、ちょっとフォロー入れとかなきゃと思ってさ。あくまでも「日記読み日記」全般に対するいちゃもんですので、間違えないようにね。ふふふ。


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