思うこと
1998年7月3日(金)
8:20, in the local train, Good Morning! Akita!
秋田の朝は冷たい雨だった。日本海側の雨は、東京の雨よりも粒が細かくて、優しい感じがすると、以前から思っている。と書いたら途端に土砂降りの雨が降ってきたぞ。なんじゃこりゃ。
二両編成の通勤電車。乗っているのは高校生がたくさんと出張風のサラリーマン。こうしてPowerBookを開いていると、覗き込んできたり、ちらちらとこちらを見たりするのは主に中年のオヤヂさん達が多くて、高校生達はほとんど興味を示さない。やはりオヤヂさん達、会社とかからコンピュータやれっていうプレッシャーが掛かっているのかな。うん、気の毒。
日本海は雨に煙って鉛色にうねっている。いや、うねっているように見えるだけで、実際は凪いでいるのかも知れない。
最近の高校生は、秋田も東京もほとんど服装とかに変わりがない。僕が最初に秋田に出張に来たころには、まだ変形学生服姿のツッパリ兄ちゃんや、ずるずるとスカートの裾を引き摺って三原順子さんのような化粧をしたお姉ちゃんがかなりいたのだが、今はみんな一緒。情報の伝達速度が何らかの理由で劇的に早くなったのだろう。旅人の立場からすると、ちょっと味気ないような気もしないでもない。
象潟が近づいてきた。天気がよければ左手に鳥海山の見事な勇姿を見ることができるのだが、今日は雲に隠れてしまってまったくみることができない。
さて、仕事だ。
In the local bus, trying, struggling
駅で時刻表を眺めると、次の普通列車までは二時間近くある。どうしようかなーと思っていると本荘行の路線バスがやってきた。たまにはバスも利用してみようかと思い乗り込む。客は僕だけ。
バスが走り始めたら、物凄い揺れ方で、モニタを眺めていると気持ち悪くなるし、PowerBookが落っこちてしまいそうになる。ダメだ、こりゃ。また後で書きましょう。しくしく。
Back to the hotel, after shower
バスは途中まで僕の貸し切り。途中から高校生がぞろぞろと乗り込んできて満員に。雨が降る中、一人の男の子がクラシックギターをハダカのまま持ち歩いていて、人ごとながらちょっと心配した。いいのか、ケースに入れないで雨に濡れても。
どうせなら何か一曲弾いてくれないかなと思ったのだが、結局持っているだけだった。車内のあちこちでPHSが鳴る。うーむ、高校生も変わったなあ。
営業所でバスを降ろされてしまったので、ぶらぶらと街を歩く。本荘は元々城下町なので、狭い路地がくねくねと続いていて、方向感覚がおかしくなってくる。走っている車に軽自動車が多いのも、なるほど頷ける。ベンツだのなんだのじゃあ、路地を曲がったり、駐車したりも一苦労だろう。
しばらく歩いてホテルの看板を発見。適当に歩いて到着。途中に見事な若竹の竹やぶを発見。しばし感動して眺めてしまう。鮮やかな緑の葉を吹きだした若竹の勢いのある姿が雨に濡れて、何かすごく大切なものを思い出せそうな、奇妙な切なさを感じてしまい、それが何なのかを言葉にできず、しばらく呆然としていた。
ホテルの部屋に戻り、シャワーを浴びる。窓の外には大きな川が流れている。雨で水量が増えて、茶色の濁流がすごい勢いで流れ続けている。
さて、夕方からは接待です。酔っ払わなければ、夜にもう一度更新できるでしょう。
@23:10, at last, came back to the hotel. Where is the drunken man?
新聞を読んだり、外を眺めたりしている間にお客さんがやってくる。何故か奥さんと、一歳にもならない娘さんと、義母さんを伴って。うーん、そんな話し、聞いてなかったんだけど。
家族揃ってのドライブに突如乱入するかたちになってしまい、ひどく恐縮して車内を過ごす。
で、奥さんお薦めの店に僕とお客さんで入る。奥さんと娘さんと義母さんはここでさよならでした。
あとは、お客さん、酔い過ぎ、騒ぎ過ぎ、グチ言い過ぎ。
ようやく解放されて、ホテルに帰ってきた。結局4件も行って、僕はちっとも酔えなかったよ。客のバカ。
こんな日は、さっさと眠るに限るね。ぐー。
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仕事は予想以上に順調に進み、午後2時過ぎには無事議事録も完成。夕方からは接待なのだが、それまで丸まる時間が空いてしまった。お客さんの家も本荘なので、ならば本荘で飲みましょうということに。
バスの行き先が「本荘」となっていたので、てっきり終点は羽後本荘駅だと思い、のんびりとしていたら、終点は駅を通り過ぎてしまい、「本荘営業所」だった。だったらそう書いてくれればいいのに。
六時過ぎにホテルに迎えに行くよ、というお客さんの言葉を受て6時前にロビーに出る。