眠れぬ夜に 思うこと 不明編
1998年9月22日(火)
Light My Fire / The Doors
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存在と不存在の間隙に存在する僅かなアンバランスが、
まったくの不意打ちのように僕の後頭部を痛打する。
ふとした瞬間に、
霞みのかかった薄暗い世界が轟音と共に張り裂け、
滑らかな質感が大脳皮質に入り込んでくる。
柔らかな音の連鎖が豊かに鼓膜を打つと、
予期せず僕の鼓動は早まっていき、
まるで耳元に心臓がぶらさがっているかのようで、
不覚にも過去に捨てたと思ってきた純情を大切そうに抱え込む自分に気づき、
覚醒と浮遊のディスクレパンシーの可笑しみを伝えたくて、
具現化されうる潮流に身を横たえてみたいと願う。
網の目のようの張り巡らされた罠にはまり込む快楽と、
螺旋状に落ちる墜落感の末にのみ見ることのできる神々しい輝きを求め、
僕は裸のままひざまづいて、
果てることのない欲望と野望の赤い輝きに身を晒し、
屹立した自我を嵐の夜に投げ出してみる。
そうだ、
もっと激しく、
火をつけてくれ、
もっと強く、
僕の心を照らしてくれ、
闇夜を焦す豊饒なる炎となって、
僕の心に巣食う迷いを焼き尽してくれ。