僕はweb日記が大好きだ。確かに仕事が大変だったりニナと遊ぶのに忙しかったりで、3年前にネットを始めたころに較べれば随分と接続時間は短くなってきてはいるが、だからと言ってweb日記に飽きたということではない。単に一日にやらなければならないことが増え過ぎているだけだ。
僕がweb日記にどっぷりとはまっている理由は幾つかあるが、その中でも一番の理由は、職業や年齢や住んでる場所などと言った、現実世界での属性とは関係なく人々とコミュニケートすることができるということだ。
こうして書いてしまうとすごく簡単そうに見えるが、これはなかなか凄いことだと僕は思っている。
このページを読みに来てくれている人達はみんなインターネットを経由して来ているわけだから、わざわざ改めて力説するまでもないかも知れないが、現実の世界で、特にサラリーマンなんかやっていると、新たな友人を利害関係なく作っていくというのは、とても難しいことになっていく。仕事で知り合う人達の中にももちろん気の合う人はいるけれど、やはりどうしてもお互いの立場に利害関係が絡み付いてきてしまうので、なかなか友達、というレベルにまで関係を広げていくことは(少なくとも僕には)うまくできない。
でもweb日記の場合はこれが驚くほど違う。書いて、読んで、共感して、メイルする。これでコミュニケーションの第一歩が始まってしまう。相手の年齢や性別、職業、地位なんてものは関係なく、まずはコミュニケーションを開始することができてしまう。
確かにwebやメイルと言ったツールがあるから故にコミュニケーションをとることが簡単になっている、ということはあるとは思う。でも僕はあくまでも「日記」にこだわりたい。
会ったことも声を聞いたこともない、地球の反対側に住んでいる人の文章がモニタ越しに届く。その文章は論文でもなく、報告書でもなく、小説でもなく、その人の日々を綴った完全に個人的なもの、感情の文字列である。その中には喜びや怒りや悲しみや、価値観やプライドや、強さや弱さと言ったものがぎっしり詰まっている。
僕達は、電話線とモニタを通じて、まだ会ったことのない、有名人でもない人の内側を先に見てしまうことができる。外見や社会的地位にとらわれることなく、もっと言ってしまえば美人かどうかとか、金持ちかどうかとかという外面的な情報抜きで人々と知り合うことができるのは、日記だからだ、と僕は信じている。
そうして僕がweb日記を通じて知り合った人々の多くは、実にいかした連中が多い。ものすごく個性が豊かだし、みんな一生懸命自力で踏ん張って立っていようともがいている人達ばかりだ。わいわいやれば盛り上がるし、真剣な話をしてもきちんと意図が伝わる。
こうして知り合った人達とは、大袈裟ではなく、きっと一生付き合って行くんだろうなと思う。久々に会っても単に昔話と仕事の愚痴で終わるような関係ではなく、いつまでも現在進行形の話ができるようなつきあいが出来ればいいなと思っているし、きっとそうなるだろうと、確信してもいる。
--
さて、とりあえず自分の日記廃人ぶりを正当化するところからスタートしてみた。今日は時間と体力の許すかぎり書き続けるつもりなので、お急ぎでないかたはお付き合いくださいな。どうぞよろしく。
(c) T. Tachibana. All Rights Reserved. 無断転載を禁じます。tachiba@gol.com