眠れぬ夜に 思うこと 不明編
1999年5月4日(火) 雨
Hey Lula / Yen Chang
白く波打つ肌にきらりと浮かぶ汗は、
肉としてではなく肌として君の美しさを際立たせ、
震える喉に浮かぶ青と赤の血管の微かな流れを追ううちに、
君はゆっくりとオルガズムへと旅立っていく。
慌てて後を追う僕の体を包み込むように湿って暖かい君は、
いったい何処に僕を導いて行こうというのか。
抱き合ったまま昇っていこう。ゆっくりと、ゆっくりと。
誰に見せる必要もない、誰に説明する必要もない。
時計はもう止まっている。時間を気にすることはない。
街は死に絶えた。誰の目ももう怖くはない。
がらんどうのこの街のこの部屋の隅で折り重なったまま、
温もりと肌の滑らかさを感じ合いながら、
ゆっくりと、一緒に昇っていこう。
どこまでも。
Love, Life, and Truth。
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