思うこと


1999年5月9日(日) はれ

休日。

ここのところ早起きして走っているくせに寝る時刻は今まで通りだから体に疲れが溜まっていたのだろう、10時間近く眠った。ちょいと背中が痛いが、筋肉の強張りがとれて体はすごく軽い。

ニナは学生時代の友達連中と遊ぶと言って早起きしてサンドイッチを作成し、午前中から外出していった。僕もおこぼれでサンドイッチを頂き、コーヒーを飲んでしばらくぼーっとする。

お昼を過ぎたあたりでようやく行動開始。後ろ髪が寝癖で跳ねてしまったまま戻らないぐらいに伸びてしまったので、まずは散髪に。

何度も書いているような気もするが、僕は散髪があまり好きじゃない。ここが嫌い、というほど積極的に嫌いでもないのだが、もうどうにも鬱陶しくてたまらなくなるまでは切りにいかない。生贄になるみたいな感じ(???)が嫌なんだと思う。

でも床屋に行って髪が短くなった自分を見るのは好き。困ったものだ。特にこちらに引っ越してきてからは、腕のいい床屋さんと巡り合えたので、仕上がりはいつもバッチリ僕の好みに合っていてなかなか素敵なのだ。

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無事散髪も終わり、一旦家に戻って髪の毛をちょろっといじってから再び外へ。今度は吉祥寺でコンタクトレンズの新調。

ここ数年、メダリストという二週間毎に交換する使い捨てのソフトレンズを使っているのだが、2カ月ぐらい前に最後の一枚を使い終えて以来(最後の一枚は2カ月ぐらい入れてたような気がするぞ←目の毒です←使い方が間違ってます)、何となく眼鏡で過ごしてしまっていた。

コンタクト買うのって、店がいつもやたらと混んでるのと検査だの何だのでやたらと時間がかかるのとで結構面倒。最近は人酔いすることがすごく多くなってきたので、なおさら外に出るのが面倒になってしまっていたのだが、ジョギング効果か、今日は人込みを歩き回っても全然平気。おお、こんなに早く効果が出るとはちょっと驚きだ(本当にジョギングの効果なのかどうかは不明)。

久し振りに眼鏡なしで吉祥寺の街を徘徊する。本屋で某直木賞受賞作を魔が差して買ってしまった。決して買わぬぞ読まぬゾと思っていたんだけど。うう。

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家に着いて水など飲んで一休みして、今日は夕方にジョギングなど。

大分体が慣れてきたので今日はいつもの倍の30分走ってみた。足取りもずいぶん安定してきて、少なくとも向かいから誰かが走ってきても恥ずかしいと思わなくなった。うん、思ったよりいい感じ。

30分走るとさすがに体中汗まみれになる。これぞ有酸素運動って感じ。最後は萎え萎えになってしまったけど、これでまたちょっと自信がついた。のらさんもたえさんも頑張ろうね>私信

家に帰ってぬるめのシャワーを浴びて汗を流すと、もう極楽状態の心地良さ。まだ陽射しの残る外の空気を部屋一杯に入れながら寝転んで読書など。この季節は「コインロッカーベイビーズ」と決まっております毎年。

ちょっと眠くなってきたので寝室に移動してしばし居眠り。これがまた極楽。あー、筋肉の疲労に誘われる睡眠て、こんなに気持ち良かったか。すっかり忘れていたよ、そんなものは。

電話が鳴って起きる。てっきりニナだと思ったらニナのお父さんから。山で採れた山菜を送ってくれたとのこと。ああ、美味しい美味しい<まだ食べてないけど。ありがたいことです。明日の夜到着予定です>ニナ

再び布団に入ってうとうとするとまた電話。今度はニナからだった。夕方帰宅予定だったが食事をして帰ってくるとのこと。そうなるだろうと予想していたのではいはい気を付けてと返事をして電話を切り、もう眠くなくなってしまったのでゴロゴロしつつ再び読書など。

食事を作るのがちょっと面倒だったのでコンビニでお弁当を買ってきて適当に済ませ、ワインのコルクを抜いたところでまた電話が鳴った。石田さんから。石田さんと電話で話すのは実に久し振りで嬉しくなる。受話器を片手にワインをとくとくと注いであれこれとお話など。僕はどうも電話で話をするのが苦手で、相手の顔が見えないといまいちテンポが掴めない。あれこれと喋って電話を切っても、まだなんか話し足りない。

もう一度石田さんに電話しようかとも思ったが迷惑だろうからやめて(というか電話ではうまく喋れないのだからあまり意味がないだろう)、一人でゴロゴロしながらワインを飲んだり、Bill Evansを聴いたりして過ごす。

それにしても体調がいい。体中が心地良い疲れに覆われているんだけど、とにかく心が気持ちいい。夜の風もメイルで届く言葉もバーボンの軽い酔いも、何もかもが気持ちいい。石田さんと電話でも話したんだけど、心の閉塞感がすーっととれて、すごくいい感じ。逆言うと、いままで体を動かさないでいて、いかに負担がかかっていたかということなんだろう。

気を抜かず、とにかく体を運動に慣れさせること。これが第一目標。ほんでその後は、食事制限なども加えて体重を落としてやれば、体はきっともっと元気になる。

ちょっと楽しみになってきた。


 

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