思うこと
1999年5月28日(金) くもり
寒い寒い寒い。じめじめムシムシの東京からやってくると秋田の朝は寒いぐらい。でもこのひんやりした空気がとても気持ちよくもあり、予定よりもちょっと早めに起きてホテルの周りを散歩など。本荘の街は、城下町だったということもあってか、細い路地がくねくねと迷路のように張り巡らされていてなかなか雰囲気がいい。--
いつもはコンビニのおにぎりで済ましてしまうのだが、今回はホテルの朝食を食べた。和定食。魚が美味い!ご飯も美味い!朝食に1,000円なんてものすごい贅沢だよな、などと思いつつ、やはり米どころのご飯は一味違うと感動する。
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で、お仕事は象潟で。彼がプライベートで去年ここにやってきたんだな、などと考えると物凄く不思議な気分になる。ボロボロだった駅前の化粧品屋さんがぴっかぴかに改築されていてちょっとだけ違和感を感じる。どんよりと垂れ篭める低い雲のせいで、今朝は鳥海山はまったく見えない。
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10時から18時までみっちりと仕事。みっちりと、とは言っても時間は東京とは比べ物にならないぐらいゆっくりと流れる。日頃の分刻みのスケジュールに最適化された自分の体が違和感を訴えるが、頭はこの時間の流れに陶酔しているようでもあり、奇妙なアンバランス感を抱いたまま仕事を続ける。
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お客さんの車に乗せてもらって夕暮れ迫る日本海沿いに本荘まで北上し、夜は接待。接待の最大のポイントは、お客さんに仕事で飲んでるんだと感じさせないこと。その意味で言えば、今日の接待は完璧だったと言えよう。お客さんは気持ち良くベロベロになってもらい、何度も「ありがとね、ありがとね」を連発。ふと気づけば僕もベロベロだぁ。毎日これやってたら絶対に死ぬな。
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タクシーでホテルに戻ってから、買っておいた水がもうなくなっていることに気付いた。コンビニに行こうと再びフロントまで行ったら電気が全部消えて真っ暗に。自動ドアにも鍵がかかってしまっていて外に出られない。しばらくうろうろしていたらフロント係の男性が出てきて怪訝そうに僕を見つめる。コンビニに行こうと思って、と言うと、コンビニはもう閉まりました、との答え。忘れていた、東京と同じ感覚で夜を過ごしてはいけないのだった。
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仕方がないのでホテルの自動販売機でお茶だのアクエリアスだのを買い込んで部屋に戻る。ざっとシャワーを浴びたらますます酔いが回り、ふらふらしながらメイルチェック。サーバにメイルを残す設定にしておくと、何故かもう既に読んだメイルが毎回降りてくる。メイルチェックの度に200通以上のメイルを降ろすのは、ちょっと苦痛だな。これってGOLのせいなのだろうか、それとも僕のMacのせいなのだろうか。
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黒ちゃんに電話して、明日の予定など確認してからベッドに潜りこむ。本を持ってベッドに入ったが、本を開く間もなく眠っていた。
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