ああ、ついに恐れていた日が来てしまった。そういえば今日は13日の金曜日だったっけな。
午前中はいつもどおりc社へ。ドキュメント担当のコーディネータの人とあれこれと仕事について話をしていると、フロアの入口のドアが開いて、中から人が出てきて、僕らの方を見てじっと佇んでいる。
僕はその人がじっと佇んでいるのを横目でみながらも、コーディネータの女性と仕事について話し続ける。
「あー、Tさん(コーディネータの女性)に用があるんで話が終わるのを待ってるんだろうな」と思いつつも、こちらとしても仕事が終わらないので、とりあえず話し続ける。
ちょっとすると僕の背後に佇んでいた人(男性、やせ形、三十歳前後)はすっと僕の視界から消えてしまった。ああ、待ちきれなくなっていなくなってしまったんだな、ちょっと悪いことしたな、と思いつつもなお仕事の話を続ける。
やがて仕事が終わる頃になると、再びその男性がふらりと僕の背後に立ったのが視界の隅に入る。あ、やっぱり急ぎの話があるんだな。コーディネータの人との会話を中断して譲るべきかなと思いつつも、もう話はほとんど終わりなので、そのまま話を続ける。
で、無事仕事も終了し、コーディネータの女性にペコペコと営業的挨拶をして立ち去ろうとすると、僕の背後から声が。「立花君」と。
振り向くとそこにはさっきの男性が。にこやかに微笑む眼鏡越しの顔に何となく見覚えが。見覚えが。見覚えが!!!!
ぎゃ〜〜っっ!!、Taitoさん、こんなところでなにやってるんですかーっっっっっ!!!!
Taitoさんは少しもひるまず、微笑を浮かべたまま僕に名刺を指しだす。うおおおお、Taitoさんて、僕のお客さんだったのね。それも僕が担当してるお客さんと一緒に仕事してるだなんて。びっくりしすぎ。
Taitoさん、お願いだから担当のKさんには余計なことは言わないでね。もしKさんがカイシャに電話してきて、「立花さーん、昨日の日記読みましたよ」なんて言われたら、もうやっていけません。いや、マジでそれはかなりしゃれにならないかも。
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仕事の後にブチョウが話があるというのでちょっとつきあってそば屋で飲む。何の話かと思ったら、部下のスギモト君がどうやら同僚のMさんと社内恋愛をしているらしいということに気付いて、一人で悦に入っているだけのこと。
ああ、それにしてもスギモト君も気の毒に。あのオッサンに気付かれるなんて、よほどおおっぴらにやってたんだろうか。すでにベラベラそこら中に言い触らされて、あっという間に全員公認みたいになっちゃうんだろうな。それってかなり嫌だろうな。ああ、気の毒だな。
社内恋愛は、誰にもばれないように地下深く潜航するのがコツなんだけどね。
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ブチョウのバカ話にしばらくつきあってから僕は吉祥寺に移動してニナと落ち合う。久し振りに十人十彩で飲み。ここって、4月にやった「思うことオフ」の二次会場だったんだよね、そう言えば。あんな大人数のオフ(43人だっけ?)、もうなかなかやる機会もないと思うけど、あれはあれで楽しかったな。
あ、ちなみに来年またやるかどうかは全然未定。来年もやって欲しいという人は、空メイルボタンを乱打しておいてくれると、僕に伝わったりするかもしないかも(無責任)。
十人十彩は料理がイマイチだったな。
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