長く深い眠りは、訪れた時と同じように突然僕から去っていった。僕が目を覚ました瞬間、僕はもうずっと前から覚醒していて、にもかかわらず自分の記憶をごっそりと剥ぎ取られてしまったように錯覚したほどだ。
僕はしばらくの間眼を開いたままベッドの上で天井を眺めたまま昨日のことを考えていたが、やがて立ち上がりTシャツとトランクスを脱ぎ、鏡の前で裸になった。昨夜たっちゃんが巻いてくれた包帯が腹に巻かれたまま、寝返りのせいかずいぶんと上の方にずり上がり、背中に貼られた湿布が少しめくれてしまっていた。
僕は包帯をゆっくりと外し、湿布も剥がしてごみ箱の中に放り込んだ。僕は自分の体を一つずつ、鏡に映しながら点検していった。顎の左側が大分腫れているが、あざにはなっていないようだ。背中には大きく赤黒い痣ができていた。下半身には目立った傷は何もなかった。僕はシャワーを浴び、歯を磨いた。黒のタートルに黒のコットンのパンツを履き、昨日放り投げたままの手提げ鞄を持って外に出た。時計を見ると10時半だった。
家を出ると地下鉄の駅とは反対方向に歩いた。小さな路地を進み、いくつか角を曲がると大通りに出た。信号を渡りまた住宅街の路地をくねくねと歩いていく。急な坂道を登っていくと、右側に古ぼけた神社がある。神社は住宅街の中でひっそりとしていて、注意していなければこんなところに神社があることなど誰も気付かないという雰囲気だった。僕はさらに坂を登り、軽自動車がようやく入れるぐらいの細い路地に入った。100メートル程進んだところで僕は立ち止まり、雨戸の閉まったままの2階建ての家を見上げた。申し訳程度に取付らた家の門には表札はなく、郵便受けにはちらしや茶色に変色したずいぶん前の新聞が突っ込まれたまま、風雨を受けてぼろぼろに朽ちかけていた。
僕は空き家になってから2年以上が過ぎたこの家の前に立ち、小学生の頃に遊びに来た頃の景色を思い出していた。



この家には純子という同級生の女の子と、その両親が住んでいた。僕は小学生の頃に何度かクラス会の準備だの誕生会だのといった行事でこの家を訪れたことがあった。純子の家はこじんまりとした一戸建てで、家は狭かったが、何とも言えない暖かみがあった。純子のお母さんは僕達にいつも砂糖とミルクがたっぷりと入ったコーヒーを出してくれた。小学生の僕達は、慣れないコーヒーを飲んで、大人になったような気になって喜んでいたものだ。

小学校4年生から5年生へと進級するときの春休みのある朝、僕は目覚めると純子に恋をしていた。初恋だった。昨日までは取っ組み合いでふざけあったり悪口を言いあったりして遊んでいた純子の姿が、突然フィルターをかけたようにハレーションを起こしたまま僕の頭の中をぐるぐると駆け巡った。純子のことを考えているとまだ小さかった僕のペニスは勃起していた。僕は布団から出ることができず、いつまでも眼を閉じて純子の顔を思い描いた。僕の心の中で純子は僕に微笑み、僕は純子のことを思い描くこと以外の全ての楽しみを放棄した。

4月にクラス替えがあり、僕は純子と同じクラスになった。僕は心の中では狂喜したが、純子の姿をみるとどう接してよいのか分からなくて、いつも無意味に純子のことをいじめては泣かしてしまった。学級会で純子の友達の女の子が僕の純子に対する意地悪を問い詰め、僕は学級委員長と担任の先生から純子をいじめる理由を問い詰められた。僕は自分が何と答えたかはっきり憶えていないが、中年の独身女性だった担任の先生が、「好きだからいじめちゃうのよね」と言った時、僕は小便を漏らしそうになったことをはっきりと憶えている。僕は自分が純子に恋をしていることを他人に知られてしまったことがひどくショックで、それ以来純子と会話をすることができなくなってしまった。廊下ですれ違ってもお互いに無視するようになり、登下校時に近くに純子がいると僕はいつも走って彼女を追い越していった。

僕は不安定な恋心を抱いたまま小学校を卒業し、近所の区立中学に進学した。純子も同じ中学にいたが、僕の淡い恋心は実ることはなく、いつの間にか僕は別の女の子を好きになったり、クラブ活動に熱中したりして、ほとんど純子とは口も利かないうちに中学校を卒業していた。

高校一年生の夏休みに、ある日突然中学校時代の同級生の女の子が僕の家を訪ねてきた。蒸し暑い夕暮れ時だった。彼女は僕とほとんど口をきいたこともない太った娘で、僕はしばらく彼女の名前が思い出せなかった。彼女は僕に純子からのメッセージを持ってきていた。
「土曜日の3時に2丁目の公園に来て下さい」これが純子のメッセージだった。メッセージはピンクの便せんに小さな文字で書かれていた。彼女は黙って僕にそのメッセージを手渡すと、「確かに渡したわよ」と言ってにこりともせずに帰っていった。
僕は何となく嫌な予感がした。小学校時代に散々いじめた仕返しをされるのではないかとか、別々の学校になってもういじめられる心配がなくなったから今までの分まで文句を言われるのではないか、などというバカなことを考えながら土曜日を待った。
土曜日に僕が指定された公園に行くと、そこに純子と、メッセージを持ってきた友達がいた。純子は卒業した頃よりも髪の毛がずいぶん長くなり、すらっとした細い体に良く似合っていた。僕が黙って彼女達に近づくと、純子の友達が僕に手を振った。純子はうつむいたまま、じっとしていた。純子は高校の制服姿だった。暑い夏の午後だった。蝉の声が公園に響いていた。子供達の姿はなかった。僕は黙って錆びの浮いたジャングルジムに向かい、低い段の丁度良い高さのバーのところに腰掛けた。純子達はしばらく黙って立っていた。やがて純子の友達が純子をせかすように僕の前に立たせたが、それでも純子はうつむいたままだった。友達は若干イライラしているようだった。二人の様子を眺めていて、僕は自分の中に抱いていた不安が現実のものになることを実感した。僕はもうすぐ純子から猛烈な勢いで文句を言われ、今まで散々いじめてきたことを謝らせられた上に、ビンタの一発ぐらい喰らうかも知れない。僕は覚悟を決めた。
純子の友達は、「ほら、早くしなよ」、とか「ねえ、頑張って」とか言っていたが、やがて業を煮やしたのか、「ねえ、言えないんだったら私が代わりに言ってあげようか?」と言って純子の顔を覗き込んだ。純子の友達は純子よりもずいぶん背が低く、その替わりに純子よりも随分太っていた。彼女は純子とは違う学校の制服を着ていた。二人ともセーラー服だった。僕はクラブに入っていなかったので、夏休み中に制服を着ることはなく、プリント柄のTシャツにジーンズ姿だった。純子は背中を丸めるように小さくその友達に向かって頷いた。その友達は丸い顔の真中にある丸い鼻をヒクヒクとさせ、僕の方をキッと睨みつけた。
「純子はね、立花君のことが好きなんだってよ」
僕はしばらく彼女の言葉の意味が良くわからずに呆然としていた。純子は彼女の言葉の後もじっとうつむいたまま、黒の革靴で公園の砂利に模様を作っていた。
「ちょっと、聞いてるの?」
友達の女の子は僕の前に歩み寄って僕の方を睨みつけた。彼女の顔は緊張感に満ち、眼は鋭く輝いていた。僕はどうしてもこれが恋の告白とは思えず、しばらくの間友達の顔と純子の顔を交互に見つめていた。そのうちに僕はだんだん彼女達に脅迫されているような気分になってきた。もしくはこれは罠で、僕がイエスと言ったところで木陰やベンチの下や砂場の中から何十人もの純子の友達がわらわらと這い出してきて、僕のことをからかったりバカにしたりするのではないかという気がしてきた。
黙っている僕と純子の間で、友達が苛立たしげに僕に質問を続けた。
「ねえちょっと、立花君、あんた好きな人とかいるの?」
「いや、特にいないけど」と僕が言うと、彼女は勝ち誇ったように何度か頷くとさらにまくしたてるように続けた。
「立花君って、小学生の頃、純子のこと大好きだったんでしょ」
「うん」
「純子もね、小学校の頃からずっと立花君のこと、好きだったのよ」
僕は愕然とした。ジャングルジムから滑り落ちそうになった。何とか両手で自分の体を支えた。「嘘でしょ」僕は思わず口に出して呟いた。
「ホントだよ、ねえ、純子」
純子はうつむいたまま靴で砂利に不明な幾何学模様を描き続けていたが、こくんと頷き、僕の方をじっと見つめた。頬が赤く火照っていた。
「立花君、明日、暇?」純子は言った。
「うん、暇だけど」
「一緒に映画観に行かない?」
「うん、別にいいけど」
僕は純子と翌日の待ち合わせの約束をし、公園で別れた。純子はじっと同じ姿勢でそこにつったっていた。友達は大声で歓声を上げていた。僕は家に帰ってきてもまだ現実を受け入れることができずに呆然としていた。僕は脅迫もされず、いじめられもしなかったことを喜ぶ暇もなく、自分の置かれている立場を納得するのに一晩を要した。

翌日純子と僕は約束通り西麻布の交差点で待ち合わせ、バスで渋谷に出て映画を観た。純子は自分から誘っておきながらどの映画を観るか全然決めていなくて、結局二人でぐるぐる渋谷を歩き回った末、「フットルース」をやっている小くて汚い映画館に入った。映画のタイトルもストーリーもちっとも頭に入ってこなかった。僕はこれ以上ないぐらい緊張していたし、純子もずっとぎこちなかった。僕達は映画を観終わるとまた渋谷をぐるぐると歩き回り、パルコの近くの喫茶店に入った。僕はまだアルバイトをしていなかったので、映画を観て喫茶店に入ると、財布の中はもう殆ど空に近かった。喫茶店で僕達はお互いの高校のことをポツリポツリと話した。彼女が進学した高校は猛烈なスパルタ教育の女子高で、彼女はその学校に馴染めずに随分と苦労をしているらしかった。クラブ活動は弓道をやっていると彼女は言った。僕は自分が進んだ男子校の話をした。会話は余り弾まず、夕方前にまたバスに乗って西麻布に戻ってきた。別れ際に純子が今度僕の家に遊びに行ってもいいか、と尋ね、僕がかまわないよ、と言うと、その日のデートは終りになった。僕は家に着くと、ひどく疲れていて、夕飯を食べるとすぐに眠ってしまった。

次の週末に純子は僕の家に遊びにきた。僕達は卒業アルバムを眺めたりテレビを観たりして、一緒に僕の母親がいれてくれたコーヒーを飲んだ。純子はこの前よりも幾分自然な感じで、僕も大分リラックスしていて、小学校時代の想い出話をして盛り上がったりした。夕食を食べていけば、という僕の母の言葉を純子は丁寧に断り、夕食に遅れると叱られるから、と言った。僕は純子を家まで送っていった。暗い路地の途中で、僕と純子はキスをした。唇と唇がほんの一瞬触れるだけのキスだった。抱き合うこともなく、愛の囁きもない、一瞬のキスだった。僕にとっても彼女にとっても初めてのキスだった。僕はその後ずっとドキドキしていたが、うまく言葉や態度で表現できずに、知らん顔をして純子の前を歩いていた。純子も黙っていた。僕達は純子の家の前で手を振って別れた。

次の週、僕は何度か純子に電話をした。純子はいつも眠っていた。時計を見ると8時半だったり8時だったりした。僕がどうしてこんな早い時間に眠っているのか、と尋ねると、家に帰るとまず眠って、夜中に起きて勉強するのだ、と彼女は眠そうに説明してくれた。
それからしばらく僕と純子は日曜日になるとデートをした。彼女はだいぶ打ち解けてはきたようだが、相変わらず無口で、僕の話に微笑んだり頷いたりすることを好むようだった。僕も彼女と接していると何となくいつも緊張していて、彼女が帰っていくと無意識に長いため息をついていたりしていた。僕達は暗い路地でのファーストキス以来、一度もキスをしなかった。手を握ることも、腕を組むこともなく、僕達は黙々と歩くか、部屋で一緒にテレビを観るというデートを続けた。純子は僕と一緒にいることに満足しているのか、それとも詰まらないと思っているのか、僕にはさっぱり分からなかった。ただ、会う回数が重なるにしたがって、徐々に彼女は無口になっていった。

ある日曜日、僕はいつも通り純子がやってくるのを待っていた。しかし午後になっても純子は現れなかった。僕は彼女の家に電話を入れたが誰も出なかった。彼女はきっと家族とどこかへ出かけたのだろう、と僕は思い、夜にもう一度電話を入れた。純子のお母さんが電話に出て、純子は具合が悪くて寝ている、と言った。僕は礼を言い電話を切った。

何日かしてから、僕はまた純子の家に電話をかけた。彼女はいつも通り眠っていたらしく、いつも以上に無口で、不機嫌そうだった。僕は挨拶程度彼女と話をしてから、おやすみ、と言って電話を切った。

次の週末にも純子はやってこなかった。僕は電話をしなかった。次の週にも純子はやってこなかったが、僕は電話をしなかった。僕の中で、純子との距離感というものが徐々に芽生えていた。彼女の存在が、小学生の頃の初恋の時期のものとは明らかに異質なものに変化してしまっていることに僕は気付いていた。純子がやってこないのも、恐らく僕と同じように感じているからだろうと僕は勝手に想像していた。いつの間にか僕と純子が連絡をとらなくなってから、一カ月が経とうとしていた。僕は高校生活に目標を見出せず、バイトを探して歩き回っていた。

ある夜、中学時代の同級生の男が電話をかけてきた。彼と僕はもともと家が近所なこともあり、中学時代にはずいぶん一緒に遊んだのだが、高校が別になってからはあまり顔を合わせることもなく、声を聞くのもずいぶん久し振りという気がした。僕達はお互いの学校の話だのクラブの話だのをして(僕は無所属だったが)、中学時代の同級生の消息についての話になった。彼はどこで仕入れたのか知らないが、やたらといろんな奴の高校生活について知っていて、僕にそれを自慢気に説明していた。
「そういえば立花さあ、お前、純子のこと知ってるか」
彼の言葉に僕はてっきり地獄耳の彼のもとに僕と純子が会っているという情報が届いているのだと思った。僕は面倒なので何も知らないことにしようと思った。
「いや、全然知らないけど、純子がどうかしたの?」
「あいつさあ、すごい進学校に行ったじゃない、それで勉強についていけなくなってさ、それと同時に両親が離婚しちゃったりとか色々あったみたいでさ、ノイローゼみたいになっちゃって、二週間ぐらい前に自分の部屋で手首切っちゃったんだってさ。で、母親が見つけてすぐに病院に運ばれて、何とか助かったらしいんだけど、いつまた自殺しようとするか分からないっていうんで、病院に入ったままらしいんだよ。学校もやめちゃったらしいしさ、家もどこかに引っ越しちゃったらしいんだよ。可哀相だよな、あんなに頭が良くて美人だったのにさ、普通の学校に行ってればノイローゼなんかにならないで済んだのにな。」
僕は背中が凍り付くような感覚に襲われ、受話器を持ったまま呆然としていた。友達が僕に、聞いてるのか、と尋ね、僕は自分が何と返事したか覚えていないながら何とか相槌を打ちながら電話を切った。
僕は電話を切ると、部屋に戻って中学時代の卒業アルバムを本棚から引っ張り出してきた。アルバムの一番後ろにある名簿のページを開き、最初に僕に純子のメッセージを届けてくれた女の子の名前を探し、彼女に電話を掛けた。
彼女の母親が電話に出た、僕が名前を告げると彼女が出た。僕が彼女に事情を説明しようと苦心している間、彼女はずっと黙っていた。僕が一通り説明を終えると、彼女は静かに、しかし僕の心の中に突き刺さるように鋭い声で僕に宣告を下した。
「いい、立花君、みんなあんたのせいなんだからね」
彼女はそれだけ言うと静かに電話を切った。僕は受話器を持つ手が震えた。受話器を電話に戻すのにずいぶん時間がかかった。震えは左手からやがて全身へと広がっていき、僕は悪寒を覚えた。その後自分がその一日をどうやってすごしたのか全然憶えていないが、僕はそれ以来、友達との会話で純子という名前が出てくる度に体が震えた。電話で僕に宣告を下した女の子とはあれ以来一度も話していなかった。僕に電話で純子のことを伝えた友達はその後も何度か電話してきて、無邪気に純子のその後の情報をどこからか仕入れてきて、僕に気前よく提供してくれた。純子は退院し、引っ越した先の家でお母さんと二人で暮らしているということだった。僕は純子と話をしたいという欲求と、それと正反対に、純子のこと全てを忘れてしまいたいという欲求を同時に感じていた。僕は何度か純子の友達の女の子や僕の友達に電話して、適当な理由をつけて純子の家の電話番号を教えて貰おうかと思ったが、実際に電話の前に立つといつも手が震え、どうしても最後まで番号を押すことができなかった。純子は僕のことなんか思い出したくもないと思っているに違いないという気持ちが僕の心を支配し、同時に純子自身の口から「あんたのせいなんだからね」と宣告されることを何よりも恐れた。

僕は結局純子の自殺未遂の理由も、引っ越した後の生活のことも、殆ど何も知らないまま、純子の記憶を全て封印してしまおうと努力した。そしてその無意味な努力は僕の残りの高校生活全体を暗く薄ぼんやりとした霧で包み込み、僕からあらゆる積極性を奪ってしまうことになった。僕は何となく学校に行き、友達と何となくバンドを始め、何となく勉強をして、そこそこの大学に合格した。そして僕は純子との一度きりのキス以来、誰ともつきあうこともなく、キスをすることもなく、高校生活を終えた。



僕は雨戸が閉まり、小さな庭に雑草が生い茂るかつての純子の家をしばらく眺めた。昨夜あの黒タートルの男に蹴り上げられた顎がずきんと痛んだ。
僕はあの白い廊下で出会ったセーラー服の女の子の姿を思い描いたが、一晩経ってもやはり顔の部分だけはどうしても思い出すことができなかった。
僕は軽くため息をつくと、今来た道を逆戻りして西麻布の交差点へと出た。交差点の角の本屋の前に一瞬純子の影を見たような気がしたが、次の瞬間その幻影は消えてなくなり、全く知らない若い女性がそこに立っているだけだった。
「そうだ、ぜんぶ僕のせいだ」
僕は口の中でそうつぶやくと、駅に向かって歩き始めた。口の中の傷がずきずきと痛んだが、その痛みは何故か心地よく僕の神経を刺激し続けていた。





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