The Lacemaker I / This Mortal Coil
いよいよ仕事が大変なことになってきた。
すでに部長は二日泊まり込んでいる。
社長までがチェックに参加している。翻訳のチェックは、問題が発生してしまうと、
1万ページあれば1万ページ、全部見直さなければならない。
昨日狂楽さんのまねをしてふふふと書いていたことは本当で、どうやらそろそろ
本腰を入れないと、取り返しのつかないことになりかねない。
会社では、僕は社長の直属になっている。翻訳事業部営業グループ主任。
いわゆる全権を与えられているので、誰にも何も相談せずに何でもやっていい
立場だ。見積りを幾らで顧客に提出しようと、DTP業者に幾らで発注しようと
僕の勝手だ。でも裏を返すと、トラブった時には誰も助けてくれない。
去年の春に、どでかいトラブルをしでかしたときには、左の側頭部に
円形脱毛症ができた。
和文英訳の仕事だった。かなり大量のマニュアルで、版下まで一括で請け負っていた。
問題なく進むはずだったのだが、作業途中でDTP業者のオペレーターが退社して
しまい、作業が大幅に遅れた。まあ、何とかなるだろうとちょっと油断していたら、
実は、うちが納める英文マニュアルが完成しないと、顧客がその機械をユーザーに
納品できない契約になっており、そのマニュアルが完成する時期が丁度決算期だったり
したために、該当機種の納品が年度内に終わらないために、顧客の事業部の決算に
非常に悪影響を与えるような事態になってしまった。きゃー。
当時は営業は僕しかいなかったので、見積から請求書からファイリングから宛名書きから
全部一人でやって、さらに片っ端から客先に持っていっていたが、さらに深夜のPageMaker
オペレータの仕事が加わってしまった。
忙しいのは別に慣れっこだからどうってことないんだけど、毎日ガンガン客先から掛かってくる
電話に神経をやられた。まず食事が入らなくなった。僕の人生において、食事が入らないという経験は、
後にも先にもあのときだけだ。次に眠れなくなった。ぼろぼろに疲れているはずなのに、
眠れない。眠れないから酒を飲むという悪循環になった。
で、とどめ。納期から大幅に遅れて納品したマニュアルに、図が逆さに貼られて納品された。
オペレータのちょっとした不注意だったのだが、もうどうにもならない。
スキャナーに逆さに図をおいたまま、「あ、後で回転させればいいや」などと思ったまま
忘れてしまったらしい。
客先の担当者から電話が掛かってきたとき、彼の声が尋常でなく震えているのが分かった。
どこからどう見ても逆さに貼られた機械の外観図を呆然と眺めながら、電話を切り、
すぐに飛行機の手配をした。
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I Come and Stand at Every Door / This Mortal Coil
そんなことをやっていたら、ある朝眼が覚めたら、何だか枕にたくさん
髪の毛がくっついてるなー、なんて思ったら、左側のもみあげの上の辺の髪の毛が
ごっそりとなくなっていた。
ムースとかでごまかそうと思ったんだけど、どうみても左側が薄い。
でも、ショックを受ける暇もなく、そのまま出社。
今でもちょっとだけ、左側の方が薄い。
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Walk on the Wildside / Lou Reed
僕は、ポリシーって程じゃないんだけど、絶対に会社に泊らない。
例え3時になっても、4時になっても絶対に家に帰る。まあ、帰れる距離に会社があるってことは
とっても幸せなことなんだけど。
営業は、明日もお客と会わなきゃならない。それが一番大事な仕事だ。真夜中にQuarkとかを
ガシガシやるのはあくまでも副業である。
僕は、もし営業がぼさぼさのアタマして、無精髭がボーボー伸びてたりしたら、その業者をやっぱり
どこか疑ってしまうだろう。しかもその人が真っ青な顔して、フラフラしてたりしたら
なおさらだ。やっぱり営業はニッコリ笑って愛想を振りまいて、笑顔の中にすごみを効かせて。
それには例え一時間でも二時間でも家に帰って眠ることが、僕には絶対必要。
ちょっとだけでも家に戻って眠ることによって、僕の中で、日付がかわるから、かな。
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Christopher Tracy's Parade / Prince and the Revolution
てくてくてくてくてくてく。歩く歩く。営業は、汗と涙と溜め息と。
肉体労働を装い、他人を誘導していく。
てくてくてくてくてくてくてくてくてく。歩く歩く。翻訳は、完成品が見えません。
結局は職人仕事。
時には意味もなくKevinを客先に連れていって英語でKevinと喋ったりすると、
なんだこいつ、アホかと思ったら実は喋れるんじゃんみたいに思ってもらったりして、
それはそれで作戦の一つで、fuckin'Aって感じだったりもするんだけど。
ハイ、そうです。
営業の価値なんて、数字が全てです。
どんなに努力したって、金を掴んでこない営業なんて、価値がないんです。
だから、今日も、てくてくと、歩き回り、自販機でジョージア買ったりして、
ふとあなたはなにをしているのだろうなどと思いつつも、次のお客さんの
ところにつけばまたニッコリ笑ってコッソリ凄みをきかせて。
あ、どうもどうも、いつもお世話になっております。
ピーンと張ったままの精神状態。外でも、社内でも。
誠に申し訳ありません。何とか明日中にはお持ちいたしますので。
弱みは見せてはいけない。外でも、社内でも。
社長の次に古株だし。みんなを守らなきゃいけないし。
まだ27なのに。じじいみたいだな。
あ、いえ、仕事は楽しいよ。すごく。やりがいもあるし。
でも、仕事が終わって、緊張感からカラダを開放するとき、
誰かがそばにいてくれると、すごく安らかに眠れる。
じじいから、こどもに帰る、そんな感じだろうか。
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Carnival / The Cardigans
スキンシップを愛する。
人前でベタベタするのはあんまり得意じゃないっていうか恥ずかしいんだけど、
二人でいるときは常にどこかしら触れていたいものだ。
それが髪でも、手でも、乳房でも、唇でも。
二人のココロの盛り上がりとカラダの盛り上がりが一致して、
いつの間にかセックスに移行しても、結局カラダとココロの触れあいに変わりない。
そんなに特別なモノじゃなかったのかなってふと思ったり。でもきっと特別な
ものなんだろうって思ったり。
一部では僕はガウン着てワイン片手にスケコマシと思っている人もいるらしいが、
結構以外とオクテだったりして、一年以上女性に触れないなんてことも、少なからず
あったりする。あんまり精神的にも肉体的にもそういう状態は良くないんだけど。
僕の場合、カラダを開放するためにはココロが開放されている必要があるらしく、
完全な自閉状態にあるときには、カラダを開くことができないらしい。
妄想の中ではオンナのカラダを求めているのに、現実の女性に触れることが
できなかったりする。
相手に対して、または自分に対して猜疑心を持ったままベッドに入ると、非常に
悲惨な結果になってしまったりする。
がははははh。いつかきっと気が向いたら、
なにがどのように悲惨なのか、書くかも知れないけど。今日は、ちょっと恥ずかしいから
止めときます。
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Like a Daydream / Ride
昨日攻撃が陰湿だと書いたが、君は陰湿じゃなかた。
ついこの前までの僕の日記を見てるみたいだた。なんとなく嬉しかた。
もし友人が二人も関係していなければ、僕ももとあっくなることもあたかもしれないけど。
何もできないから、曲だけでも贈らせてもらおう。今度飲もうか?吐くまで。きゃー。
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Hey Lula / Yen Chang
なぜこんなところにはるちゃんの写真が〜〜〜!!
読者への冒涜だ〜〜!(いつかやりたかったんです。しつこくてごめん)。
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Romain / Bill Evans and Jim Hall
Well, writing in English is a bit tough for me right now; since
my consciousness gradually becomes dull. Maybe a bit tired tonight. Need some sleep
without any anxiety.
How are you my friend? How is everything? And what are you seein' these days?
Damn! I need more time to think about. Too many things pass by every morning and
every night; I don't even have some time to share the warmth of the loneliness with the other two.
News! I will visit Osaka and Kyoto next week on business. I will stay in Osaka on Tuesday night.
Possibly I will be able to see him. Maybe no chance. Not sure, yet.
Anyway, see you in New York City with the other TWO.
Thanks.
PDPDP/
Akko/
手島/
som1973/
石橋/
フナイ/
稀Jr/
安原/
山本/
狂楽
せんべい/
ばうわう/
わっちゃん/
松木/
藤間/
諸星/
赤尾/
松永/
岡田
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