春の麗らの 思うこと 繚乱編


1998年4月19日(日)

I Like Chopin / Gazebo

ヨコハマ旅行記の最終日。ちなみに一日目はこちら、二日目はこちらに。

やはり柔らかいクッションのベッドはどうも寝付きが悪い。昨日に続いて明け方に何度も目が覚めてしまう。相変わらずニナと掛布団のとりあいをしつつ、徐々に夜が明けていく。

僕は8時過ぎに起床。裸のまましばらく景色を眺めたり、タバコを吸ったりして過ごす。ニナはかれこれ11時間以上眠りっぱなし。いつものこととはいえすごい睡眠欲だなあと感心してみたり。

9時ごろになってニナも起き出してくる。シャワーを浴びて支度を整え、二日間お世話になったこの部屋ともお別れ。良い部屋でした。ホントにありがとう。

フロントに降りてチェックアウトを済ませる。半額サービスのクーポン券をくれたけど、有効期限が今月末ってのはどういうこと。あと10日のうちにもう一度泊まりにこいってことか。なんて非現実的な。

1階にあるラウンジで遅い朝食。まだ朝食ブッフェをやっていたので二人であれこれと選んで食べる。このホテルのコーヒーは昨日も今日もハッとするほど美味しい。思わずおかわりしてしまうほど。

ラウンジは朝食ブッフェからランチブッフェへと衣替え中。気の利いたウェイターの人がランチブッフェの皿からも食べて下さいと言ってくれたが、僕はすでに満腹だったので有難く辞退させて頂く。

食事が終わるとニナはもう一つのメインエベントである「エステサロン」へと意気揚々と向かって行く。僕はその間読書をして時間を潰すことに。

Radio Ga Ga / Queen

平日の午前中のホテルのロビーはさすがに閑散としていて、しばらくはロビーのふかふかのソファーに座って読書など。やがてさっき飲んだ美味しいコーヒーの味が忘れられなくてふらふらとコーヒーショップに入り、さっそくコーヒーを注文。

ああ、頼まなければ良かった。コーヒーショップのコーヒーは、その辺の喫茶店やファミレスのコーヒーと同等かそれ以下。確かに重厚な銀製のポットにたっぷりと入ってはいるけれども、一時間以上前にいれた、いかにも煮詰まって酸化したコーヒーをいくら大量にくれたってちっとも嬉しくない。やっぱり現代の日本で一流ホテルに一分の隙もないサービスを要求する方が間違っているんだろうか。でもこっちは10万以上払ってるんだけどなあ。せめてドトールよりは美味しいコーヒーを出してくれなきゃインターコンチの名が廃るというものだ。

などと心の中でブツブツ言いながら周囲をぐるぐると見回してみたりする。平日の昼間からホテルのコーヒーショップで寛いでいる人々って、一体どんな人種なんだろか。でも自分もそこに含まれている訳だから、なかなか正確なものは掴めないのだろうな。

コーヒーショップで1時間半粘ったがニナは戻ってこない。店が昼過ぎから混み始めたので店を出て、再びロビーのソファーに座って読書。

やがてニナから携帯に電話が入り、再び合流。エステを楽しんできたニナと一緒にホテルを出てのぼのぼと外を歩く。

昨日に続いて右翼の街宣カー。何故か大音量でゴジラのテーマを流している。ゴジラ、ゴジラ、ゴジゴジゴジラ。何故だ。

Queen's Towerの中の喫茶店でお茶。美食が続いたせいでちょっと胃が重い。コーヒーはもういいやってことで僕はペリエを。

店を出てランドマークを抜けて桜木町駅へ。せっかくの休みに都心は通りたくないということで、横浜線を使って八王子に抜ける。途中某駅で玉川さんの姿を探すが、いかんせん今日は平日でした。残念。

八王子から中央線に乗り換えて吉祥寺へ。いつもの街だけど、やっぱり平日の午後はちょっと景色が違うような。

小腹が減ってソバなど食し、西友で買い物をして何とか帰宅。留守電を聞くと何と5件も入っていた。僕にとって留守電5件は、2カ月分ぐらいに相当するものなので、かなり焦る。

結局は実家のばあちゃんから3回、母から2回で、どちらも用件らしい用件もないものだった。でも実家から5回も電話があると、たまには帰ってやらなきゃいかんと思ってしまったり。

いい加減胃も疲れているので、軽く夕食を食べる。ニナはガンガン食べ、満足そうに微笑んでいる。

洗濯して食器を片付けて布団を敷いて、ようやくいつもの僕の部屋に戻ってきたという感じ。3日分の日記を書いたりちょろっとメイルを書いたりしているうちにすっかり夜中に。

でも二人でダラダラと貯めたお金がいつの間にか結構な金額になっていて、それを使って思ったよりもずっと楽しい旅行をすることができた。旅行って帰ってくるとすぐに次の旅に出たくなっちゃうんだよね。またせっせとお金を貯めて遊びに行こう。

疲れたけど楽しかった〜。

非現実は、意外と簡単に手に入るものだということを学んだ週末だったような気がするぞ。きゃー。



(c) T. Tachibana. All Rights Reserved. 無断転載を禁じます。tachiba@gol.com

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