凍える心 思うこと  愛情編




1997年1月24日(木)

Both YenS / Yen Chang


今日もシゴトに追われ、予定よりも大幅に遅れてカイシャを出た。

明日、僕の新居になる部屋に着いたときにはもう三時を回っていた。

ドアを開けた瞬間に、ペンキの乾いたニオイがムッと迫ってきた。

リフォームされたばかりのがらんとした部屋をしばらく歩き回り、壁や床に触ってみたり流し台のひきだしを意味もなく開けたり閉めたりした。

僕の希望どおり、窓はすりガラスから透明のものに変わっていた。風呂場は前のままで、浴槽だけが変更されていた。

柱に塗られた白いペンキが、いかにも和室からリフォームしましたという感じでおかしかった。

玄関から部屋に入るときに、鴨居に頭をぶつけそうになって、笑った。


Shakti / Yen Chang


窓をガラガラと開けて、ベランダに向かってあぐらをかいてタバコに火をつけた。

前を通り過ぎる車の音がずっと反響している。

でも地上を走る車の反響音は、首都高の音とは全然違って乾いた音だ。

放心したまましばらくボーッと外を眺める。

外はどんよりと曇っていて、今にも雨が降り始めそうだ。

吸い殻を捨てる場所に困って、高校生みたいにトイレに捨てた。



Hey Lula / Yen Chang


電話の工事も無事終わったころ、大家さんが覗きに来た。品のよさそうなオバサンだが、なんだか緊張しているみたいで落ち着きがない。でかけるので今日のうちにもうカギを渡しておきたいと言う。

ちょっと黄ばんだ小さなカギを受け取ると、大家さんも電話工事の人もいなくなった。

部屋の灯を点けてもう一度窓に向かって座り込む。

真っ白な壁に、大きなポスターを貼りたいと、ふと思った。

エアコンに電源を入れ、しばし暖をとった。


Isabelle / Wayne Krantz


部屋を出てカギを掛けようと思ったらうまくいかない。

何度かガチャガチャやってたらなんとか閉まったみたいだったけど、まだ心配だから何度か開けたり閉めたりして遊ぶ。

階段を降りる時に振り返ったら、ドアの上の門灯(?)が点いていた。

なんか嬉しくなってドタドタと階段を勢いよく降りると、通りかかった小学生の女の子と眼が合ってしまい恐縮した。

バスを待っていたら、ポツポツと雨が降り始めた。

明日は雨かあ。

Kiss them for Me / Siouxsie and the Banshees


雨がバシャバシャ降る中、渋谷に寄って色々と買い物をした。

実家にいる時にはあまり見なかったようなものばかり見て歩いた。

鍋、包丁、米、布団カバー、テーブル、、、

六本木に着いたときには両手が荷物で一杯になっていた。

街は週末を楽しもうという人達でごった返していた。

次に僕がこの街に来るときには、僕も少しはこの雑踏を楽しむことができるようになるのだろうか。

Lacemaker I / This Mortal Coil


さっさと荷造りをすればいいのにネコと遊んだり弟と話したりで全然進まない。

この部屋でこうして日記を書くのも今日で終わりだなあなどと、ふと感傷的になってみたりして。

明日は新居から更新の予定。

一体どんな生活になるのやら、楽しみでもあり不安でもあるが、まずは始めてみよう。



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