Under Pressure / David Bowie and Queen

コンクリ漬けの街が黒ずんで見える、

爛れた顔面を引きずるように海象が熱されたアスファルトの上でのたうち回り、

鉛色のプレッシャーが僕達のココロにのし掛かり、

熟れたトマトのように僕達のココロは簡単にぐしゃっと潰れていく、

群青色の霧が降り続く朝、

背中を丸めたあなたは胃の中にコンクリを詰め込まれたまま、

嗚咽のような慟哭を叫び続け、

自らの精神の脆弱さをぶちまけ、

額に銃口を押し当てたまま僕達の前から去っていった、

アイスピックで鋭角に砕かれた氷の上に赤ワインを注ぐと、

真っ赤なワインはまるで鳩の血のようにどすぐろく粘着質にグラスの中に広がり、

口の中に広がる酸味は鼻孔を通じて視床下部に腐臭を伝達し、

横隔膜は断続的に痙攣し続け、

吐瀉物は胃から溢れ続ける鮮血でスカーレットに染まる。

ガードレールにすがりつくように、

国道の歩道に崩れ落ちる海象の姿が、

春の夜の深い霧越しに、

真っ赤なベテルギウスの光りに乱反射し、

僕はロックグラスに残っていたどす黒い赤ワインを一気に飲み干した。

---