秋の夜長に 思うこと 自閉編
1998年10月20日(火)曇
引き続き感受性が強まっている日。「感受性が強まっている」というと聞こえがよいのだが、悪く言えば「自分勝手モード全開中」とも言う。こう言う日は不用意な発言などで無意識のうちに人を傷つけてしまったりするから要注意。
こういう日は仕事なんかしてないで、河原かどこかへ出かけていって一日中自分の思いの中に沈んでいるべきなのだが、なかなかそうもいかない。午前中はc社へ。客先でもぼんやりしてしまっていて、全然仕事に気合が入らない。そもそもなんで僕が営業なんかやってるんだろうということまで考えてしまったり。
頭の中がぐるぐる勝手に高速回転を続けている。あまりにもバランスが悪いので、近くのコーヒーショップに避難してまったく無意味な文章をPowerBookに書き散らし続ける。もちろん公開できるような代物ではない。でも、15分ばかり書き散らし続けたら、幾分気分がまともになってきたので冷めたコーヒー飲んでカイシャに戻る。さっきまでよりは多少頭の中が現実的になってきた。
昼過ぎからは群馬に出張。電車にゆられているうちに、またバランスが悪くなってくる。このまま放っておくと暴走しそうなので、致し方なく眠ることにする。移動中に眠るとテンションがあがらなくなるのでいつもは絶対眠らないのだが、これ以上バランスを崩すと営業失格になってしまうのでやむなし。
眠って少し回復し、テンション上がらないまま営業をこなし、帰りの電車でも眠る。でも夕暮れの尾久客車区近くで「北斗星」とすれ違ったりしているうちにまたバランスが悪くなる。あー、もうもう、こんなに一生懸命我慢してるのに、どうして感情が暴走しようとするんだよ。
やや自暴自棄モードでカイシャに戻る。書類をさっさと片付けてさっさとカイシャを出る。こういう日は余計な接触をさけてさっさと帰るに限る。
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駅でニナと待ち合わせして帰る。ニナの顔を見たら大分回復した。
家に帰ってからはやたらとボリュームを上げて音楽を聞く。音楽が思い切りプラスに作用したみたいで、一気にバランスを回復する。このままいい気分で眠れればいいんだけど、ちょっと心配ではある。下手に感性が開いているというのも困りものだと思う。
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中上健次、「十八歳、海へ」読了。
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