読めばできるんです！書評「いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法」 by 佐々木正悟

書評

2011.05.072011.05.09

先送りは気持ちのいいものではない。誰だって分かっている。でもやってしまうのはどうしてだろう。

人には誰しも得意分野と苦手分野がある。

先日書評を書かせてもらった同じく佐々木正悟氏著の「いつも三日坊主のあなたが続ける人になる50の方法」に書かれている、「続ける」は、僕はどちらかと言えば得意だ。

ランニングやブログ、その他仕事でもプライベートでも、一度「やる」と決めたら起動に乗せ、うまく立ち上げることができることが多い。

いっぽうで、「すぐやる」は僕は実はとても苦手だ。

「やろうかな」と思いついてから始めるまですごく時間がかかる。

さらに迷う「やるべきか、やめておくべきか」

さらに「これは今日じゃなくてもいいから」と先延ばしする。

ここは本当に苦手分野なのだ。

なので、本書「いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法」を知り、大急ぎで注文して読みかけの他の本を中断して一気に読んだ。

心理学専門の佐々木氏ならではの見事な深層心理の深読みで、僕らの先送りの原因とその解決策を教示してくれる。

いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法

佐々木正悟中経出版 2010-02-26
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やらないのは、やらないことが心地良いから

健康のための運動の習慣でもダイエットでも、「やらなきゃな」と思いつつ、なかなか始めることができないのは何故だろう。

それはずばり、やらない状態の方が心地良いことを自分の心が知っているからだ。

健康のためにランニングをしようと決める。

欲しいのは結果としての「健康な身体」であって、「ランニング」する自分ではない。

ダイエットにしても同じだ。

スレンダーになってモテモテな自分は欲しいが、大好きな揚げ物や甘いものを我慢することは苦痛だ。

やらない方が心地良いということを、心はちゃんと知っているのだ。

だからこそ、人の心の動きを先読みする対策が必要なのだ。

佐々木氏の50の方法のうち、この「やらない心地良さ」を克服するアドバイスとして、「快楽を捨てる」と「苦痛を選択する」を同時に始めない、とある。

「甘いものを控えて毎朝ランニングする」というような高過ぎるハードルは避けるべきだ。

まずは「甘いものを控える」というステップを踏み、身体が一旦その状態に対してニュートラルになったら、次のステップに進むと良い。

結果ではなく数にフォーカスしよう

テレアポの仕事でも女の子のナンパでも、最初の1件目で成功しようとしては身動きが取れなくなる。

僕自身若い頃に電話営業をさせられたことがあるので良く分かる。

断られることが怖いと、一軒も電話できない。

だが、100軒かけると1軒成約すると分かっている人は、失敗の数が積み重なるほど、「残り50軒のうちに1軒は成約があるはず」と元気になる。

プロのナンパ師も、いちいち毎回の失敗など恐れない。失敗するのが当たり前なのだ。

成功にフォーカスする代わりに、数にこだわろう。

100軒電話すると決めたら必ずやりとげる。

フォーカスするポイントを変えると、身軽になることができる。

自分でデッドラインを設定しよう

会社などの組織で動く場合、若いうちは上司や顧客から放っておいてもデッドラインがやってくるものだ。

だがフリーで仕事をしたり、自分がマネジメントをする立場になると、誰もデッドラインを引いてくれなくなる。

どうするのか。

そういう場合は、自分でデッドラインを引き、そのデッドラインを死守するのだ。

そしてデッドラインを守れた自分を褒めてあげ、自信をつけさせよう。

その際大事なのは、気合いを入れすぎないこと。あまりに素敵なゴールを頭に描きすぎると、そのゴールまでの地道な努力が詰まらなく見えてしまうものだ。

まとめ

本書を読んで「面白いな」と思ったことがある。

個人的な話で恐縮だが、僕は全般的に「先送り」体質なわけではないようだ。

自分で「やるぜ」と決めたらメチャクチャ速い。ここはスピード感がある。

だが、「やるぜ」までモチベーションが上がっていない場合が問題のようだ。

佐々木氏はそんなケースの対応もしっかり用意してくれていて有り難い。

本書を読んで僕は進化しただろうか？

あとは実践あるのみ！

頑張ろう。

追記：

本書「いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法」のレバレッジ・メモを僕のFacebookページで公開しました。

レバレッジ・メモ「いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法」 by 佐々木正悟 | No Second Life Facebookページ