村山彩さんの「あなたは半年前に食べたものでできている」を読了したのでご紹介。
世の中には山のようにダイエット本が出ている。ダイエットは現代人の究極の目標の一つだ。
しかし、さまざまなダイエット方法が紹介されては消えていく。
なぜだろう。
理由は簡単だ。これぞという王道がないからだ。
寝転がって好きなものを好きなだけ食べていたら痩せられない。
人は弱いものだから、どうしても「食べるだけダイエット」「巻くだけダイエット」「寝るだけダイエット」などの、安易なダイエットに逃げてしまう。
しかし、その手のダイエットでは、一時的に体重が落ちることはあっても痩せ続けることはできない。
では、究極のダイエットとはなんだろうか?
それは、「身体に悪いものを食べたいと思わなくなる」ことではないだろうか。
そんな都合の良いことがあり得るのか?
あるのだ。その実践者は、この僕だ。今から2枚の写真をご覧いただきたい。
この写真は2005年ごろの僕だ。36歳くらい。身長190cmに対して体重105kg、体脂肪率は28%〜30%くらいあった。肥満である。
そしてこの写真は2013年12月に年賀状用に夫婦で撮影した写真だ。この日体重は80kgちょっと、体脂肪率は15%前後である。
同一人物とは思えないだろう。
僕は「正しい」ダイエットを実践したため、全然ストレスなく我慢もせず、楽々25kgのダイエットに成功したのである。
僕自身のダイエットの秘訣については、拙著「iPhoneダイエット」に詳しく書いたので興味がある方は是非ご一読ください。
なぜ全然辛くなかったのか。その点に関しては以前からちょっと不思議に感じていた。
法則性は分かっていたが、その理由が分からなかったのだ。
しかし今回その理由がやっと分かった。
そのことについてしっかり書かれている本があるのだ。
村山彩さんの「あなたは半年前に食べたものでできている」という本だ。
タイトルも素晴らしいが内容も素晴らしかった。まさに王道だ。
さっそく紹介しよう。
あなたは半年前に食べたものでできている by 村山彩 〜 究極のダイエット『悪いモノを食べたくなくなる』方法教えます
僕たちの身体は僕たちが食べたモノだけでできている
僕たちは何十キロという身体を維持している。
そしてその身体というのは、僕たちが食べたモノだけでできている。
当たり前のことだが、そのことを考えたことがあるだろうか?
あなたの骨も、血管も、髪の毛も、爪も、頭のてっぺんから足の先まで、すべての肉体、それに心も、僕たちが食べたものだけで作られている。
そしてもう一つ大切なこと。僕たちの身体を作っている細胞は、どんどん入れ替わっている。
粘膜などは数日しか寿命がない。骨の細胞は長生きだが、それでも数年しか持たない。
新しい細胞を作るのは僕たちが最近食べたものだ。
まさに本書のタイトルどおり、「あなたは半年前に食べたものでできている」のである。
さて、あなたはこの半年間に、どんなものを食べてきただろうか。
脂ギトギトのラーメンや添加物どっさりの冷凍食品、ファストフードやコンビニ弁当などで日々おなかを満たしていないだろうか。
ジャンクばかり食べている人の身体は、ジャンクフードだけで作られている。
太り過ぎでダイエットしたい!と悩んでいる人は、太るものばかりを食べているから太っているのだ。
そのことをもう一度良く考えてみよう。
僕たちの「食欲センサー」は壊れている
さて、肥満というのは現代病と言われている。
野生の動物に肥満はない。
肥満という症状があるのは、現代に生きる人間と人間が飼っているペットくらいのものだ。
なぜ野生の動物には肥満がないのか?
それは、野生の動物は、身体が必要とするモノ以外を食べようとしないからだ。
ところが現代の人間は、身体は「もういらない」という信号を送っているのに「もっと食べたい!」と食べてしまう。
必要以上に食べるから、身体は使い道のないエネルギーを全部脂肪として身体に蓄えてしまうのだ。
なぜそんなことが起こるようになったのか。
原因はストレスだ。ここは非常に重要なポイントなのでじっくり読んで欲しい。
村山さんは以下のように書いている。
人間の体は、疲労がたまったり、精神的に追いつめられたりしてストレスがかかると、かかったストレスと同じくらい強い刺激で、そのストレスを打ち消そうとします。
多忙な生活を送っている人が、毎晩のようにお酒を飲んでいるのも、仕事の忙しい女性が、デスクでチョコレートを一気食いしてしまうのも、仕事のストレスをお酒や甘い食べ物で打ち消そうとしているからでしょう。
健全な状態の人間は、野生の動物と同じように、体が求めるモノを必要なだけ食べれは満腹するのである。
ところがストレスによって本来の体の欲求とは関係のない刺激を体に入れる必要に迫られ、僕たちの食欲センサーは壊れてしまっているのだ。
センサーが壊れるとどうなるか。
まず、「何が食べたい」のかが分からなくなる。
本当はビタミンEが必要なのに、センサーが壊れると「何かが足りない、おなかすいた!」くらいしか分からなくなり、ビタミンEが含まれていないジャンクフードを食べてしまう。
食べてもビタミンが補給されていないから、すぐにまた食べたくなる。そしてまたジャンクを食べる。
これではキリがないのだ。
さらに悪いことに、センサーが壊れると、「どれだけ足りないのか」も分からなくなってしまう。
本来は健康を維持する分量食べれば満足できるはずなのに、分量センサーが壊れているので、どんどん食べてしまう。
肥満が原因で病気になるなんて、本来はあり得ないことなのだ。
しかし今の日本では、「メタボ」から病気になる人がものすごく多い。
ストレスのかかる日々を送る僕たちは、皆壊れたセンサーを抱えて生きているのだ。
壊れたセンサーを復活させる方法
僕たちの壊れたセンサーはどうしたら復活できるのだろうか。
その方法は「1日20分の運動」である。
体全体から汗をかくくらいの有酸素運動が良い。代表選手はランニングだ。
なぜ運動すると食欲センサーが復活するのだろうか。
それは、運動することで体の循環が良くなり、悪いものを押し出してくれるからだ。
たまっている悪いものを出し切って体中を大そうじする。
それが20分の運動の効果だ。
僕自身、105kgの肥満体から25kgのダイエットに成功したときも、ランニングが大きな役割を果たしてくれた。
運動することでカロリーを消費するという効果ももちろんあったと思う。
しかし、この本を読んで初めて僕が劇的に痩せられた本当の理由が分かった。
それは、毎日コツコツ走ることで、完全に壊れていた食欲センサーが復活したのだ。
実際僕は太っていたときには脂っこいものやジャンクが大好きだった。
朝からマクドナルド、昼はカツ丼、夜は宅配ピザというような生活を平気でしていた。
しかし毎日ランニングをするようになったら、不思議と以前のようにジャンクを体が求めなくなったのだ。
痩せていっている間には、「食欲センサー」なんて言葉はもちろん知らなかった。
だから、「体重が減ることが嬉しくてモチベーションが上がっているからジャンクを食べたくないのかな」と思っていた。
しかしそうではなかった。
僕はランニングを毎日するようになったことで、センサーが復活して、体に悪いものは食べたくないと感じられるようになったのだ。
食べたくないものを食べないのに「我慢」とか「無理」はまったくない。
デブの頃は毎週食べていたビッグマックを半年くらい食べなくてもなんとも思わなくなる。
なんとも思わないのだから、全然辛くない。
だからこそダイエットが上手くいったのだ。
運動をして体の大そうじをして、その後に正しい食事をする。
そうすれば体が喜ぶのが分かる。
正しい食事をすることで、体が何を求めているのかが分かるようになる。そして自分も嬉しい。
だから、まったくストレスも無理もなく、するすると体重が落ちていったのだ。
まとめ
ダイエットは体だけではなく心もキレイにしてくれる。
正しい運動と食事は、僕の心を後向きから前向きに変えてくれ、会社を独立してブロガーになる勇気をくれた。
日々の運動と食事をバカにしてはいけないと、僕は心から思う。
体に悪いものを食べたくなくなる、余計な分量は食べたいと思わなくなる。
これは究極のダイエットだ。
なぜなら辛くないからだ。まったくストレスがかからないからだ。
僕は5年前には毎週通っていたマクドナルドに去年の1月31日以来約1年間一度も行っていない。
家から歩いて3分のところにマクドナルドがあっても、ビッグマックを食べたいとまったく思わなくなった。
痩せ我慢しているのではない。全然欲しくないのだ。だから辛くない。
こんなに素晴らしいことはない。そう思わないだろうか?
村山さんのこの本には、このエントリーではとてもカバーしきれない、正しい食事と運動の考え方や手法が満載だ。
自分の体をキレイにしたい人、デトックスに興味がある人、そしてもちろんダイエットしたい人に超おすすめだ。
正しく食べて美しく生きよう!!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。