経営・企業文化書評

現代の経営(上)by ピーター・ドラッカー 〜 偉大なるマネジメントの古典 [書評]

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ブックレビュー2010年の29冊目はピーター・ドラッカー氏著、「現代の経営 上巻」を紹介しよう。

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何でも昨今ドラッカーの著書がブームになっているという。

本当かどうか知らないが、アマゾンでも本書が品切れになっていたので売れているのだろう。

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現代の経営(上)by ピーター・ドラッカー 〜 偉大なるマネジメントの古典 [書評]

本書はビジネス、特に企業の経営に焦点を絞った総合経営書である。

このように総合的な経営書はそれまでこの世に存在しておらず、また、現代に至るまで本書を超えるものは出ていないと言われる、マネジメント論に於ける名著中の名著である。

オリジナルは1954年に出版されており、既に出版から半世紀近くが経過しているが、読んでまず驚くことに、内容がまったく古くなっていないことだ。

第二次世界大戦でガタガタになってしまった日本とアメリカを較べても無意味だが、1954年の段階でここまで系統だったビジネス・マネジメント論が成立していたアメリカというのは、やはり凄い国だと改めて感心させられた。

この上巻では、大きく事業のマネジメントと経営者のマネジメントが紹介され、企業はどのように運営されるべきか、そして経営者は仕事として何をすべきか、また経営者は組織においてどのような位置に置かれるべきかが包括的に説明されている。

読み始めてからノリに慣れるのに少し時間が必要だったが、一旦訥々として短く途切れ流れがあまりない文章に慣れてしまうと、これが猛烈に面白い。ぐいぐい読ませられる。

全体を通して非常に勉強になるのだが、上巻で特に秀逸だと感じたのがCEOの仕事の定義の部分だ。

経営者は往々にして孤独であり身近にお手本もいないケースが多く、会社によって経営者が行っている業務というのはまったく異なっているのではないかと想像する。

が、本書ではCEOの役割を明確に定義していると同時に、経営者が陥りがちな問題についても網羅的に解説している。

企業におけるCEOは非常に人依存になりがちなポジションであるが、ドラッカーはその役割を機能として定義し、機能に対する普遍的役割を与えることで、企業が一個人の資質によって没落するような事態を防ぐことができることを示している。

大企業を経営する立場の人はもちろん、中小企業経営者、フリーランサー、そして企業における中間マネジメントを担当している人も是非一読を御奨めする。下巻が楽しみだ。

現代の経営(上)のチェックはこちらから!

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