iPhoneアプリには同じカテゴリーに属するものでも、複数のアプリが存在するのは当たり前のことだ。それぞれの開発者は自分のアプリだけが持つ新機能を盛り込み、使いやすいUIをデザインし、そして軽快な動作を追求する。
例えばTwitterクライアントを例にとっても、僕がメインで使っているEchofon Proのほか、Osfoora、Twittelator Pro、TwitBird Pro、Twitter for iPhone (旧Tweetie)、Simply Tweet、Tweetings、Twitterrific、Reportageを始めとして、数え切れないほどのアプリがある。
そして偶然にも、ここ数日の短い期間で、僕は幾つかの電卓アプリを購入して使い始めた。電卓アプリはもともと純正アプリが入っているのだから、わざわざお金を払ってでも使いたいという、圧倒的な魅力がなければならないことは周知の事実だ。
そして今日紹介する二つのアプリは、まさにお金を出してでも購入する価値のある、素晴らしい電卓アプリだ。
どちらも素晴らしく甲乙つけがたいため、久々のペアレビューという形にしたい。ペアレビューは、以前セックス体位アプリAnanga Rangaと相撲と取り組みアプリザ・決まり手を紹介して以来のこととなる。
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そして今回紹介するアプリはCalcbotと人間電卓Xの二つ。
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見よ。優れたアプリはアイコンからして佇まいが違うのだ。どちらもアプリの特徴を余すところなくアイコンで表現仕切っている。素敵だ。
では、まずはCalcbotから簡単に見てみよう。このアプリはWeightbotやConvertbot、それにPastebotなどの”bot”シリーズで有名なTapbots社の製品である。僕がランニング日誌で毎日体重の推移を表示させているアプリがWeightbotである。
初回起動時にはヘルプ画面が表示される。この辺りもなかなか親切だ。
標準機能と詳細機能の切り替え、そして表示の削除に関するTipsが表示される。このヘルプは後からでも表示させることができる。
そしてこちらが基本画面。シックでソリッドでエッジが利いてスマートである。カタカナが多過ぎて我ながら何を言いたいのか分からないが、要はカッコいいということだ。
このアプリの大きな特徴として、計算結果が「履歴テープ」に残るということだ。画面を下に向かってスワイプすると履歴テープが表示される。
そして画面のボタン部分を左にスワイプすると、科学計算式用の詳細画面に切り替わる。残念ながら僕は何に使うものかすらさっぱり分からない。
計算結果をコピーしたりメールで送ったりできる点も画期的。いままではリアルな電卓で計算してMacやiPhoneに手入力していたが、その手間が省けるかもしれない。
計算内容が画面に表示されるのも地味に素晴らしい。リアルな電卓だと、良く「あれ?今ウチ間違えしなかった?」と慌て、再度打ち直すことが結構多いのだ。
そして設定画面では、通貨の四捨五入モードのオン/オフも切り替えられる。
以上、ざっとCalcbotのレビューをしてみた。実に質実剛健でUIも素晴らしい、実務的なアプリである。
では、続いて人間電卓Xを簡単にレビューしてみよう。
起動するとご機嫌な野原が表示される。なぜ電卓に野原なのかの説明は一切ない。そして数値をタップすると、右から人間が「ののののの〜〜」とゆっくり現れる。
桁数が少ない「7」とか「5」などを打ってしまうと、右から登場した人間が「ののののの〜」と左端に到達するまで、ひどく長い時間を過ごしたような気分になる。気分?
右端から登場した人間達はスキップするように「ののののの〜」と踊りながら左端に到達し、やっと数字になる。カラフルだが微妙に分かりづらい(^_^;)。バーバパパを思い出させる色彩感覚だ。
計算式の入力が終わったら、右下のイコールをタップする。
すると、下の段の右端から、再度人間がののののの〜、と踊りながらやってくる。
そしてやっと表示された計算結果。37035。やっぱり微妙に見にくい(- -;)。
そして「C」をタップしてクリアすると、文字になっていた人間達は一斉にののののの〜、っと踊りながら左に退場していく。
最後の一人までしっかりお見送り。
画面はイカした野原だけではなく、春夏秋冬いろいろ選べる。
春の野原でののののの〜。桁数が多くなると、だんだん訳が分からなくなってくる。
そして計算が終わったら全員で踊りながら退場。ののののの〜。
以上である。
皆さん、Calcbotと人間電卓Xのどちらが気に入っただろうか?
実は、僕は甲乙つけられないくらい、どちらも気に入ってしまった。同じ電卓アプリでどちらもお気に入りなのに、用途はまったく違う。
Calcbotは計算をする時に使うことにした。実際に計算が必要な数値を入力して結果をコピーして家計簿アプリなどに貼り付けるのだ。
そして人間電卓Xは、疲れた時や寂しい時に使うことになるだろう。できるだけ意味のない数値をいろいろ入力して、人間達が淡々と踊る姿を眺めるのだ。
iPhoneアプリの奥の深さをまた一つ学んだ夜である。
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。