ひさしぶりの書評。メンタリストDaiGo さん著「短期間で “よい習慣” が身につき、人生が思い通りになる! 超習慣術」という本を読んだのでご紹介。
習慣力は僕の超得意分野で、今までも散々たくさんの本を読んできた。
ただ、いざ自分が実践するとなると、好不調の波があったり、今年の夏のように大きなライフイベントがあってライフスタイルや住環境が激変したりということがある。
そういう激変や不調を機に、それまで楽々できていた習慣が途切れてしまったり、上手くできなくなってしまったりするのが人間というもの。
このブログに「書評を書く」という習慣も、まさにそうやって途切れてしまったものの一つで、それをいま復活させたいと思っている。
そもそも、書評を書くためには読書をコンスタントにしなければならないわけで、僕の場合読書の習慣自体が途切れてしまって久しいので、そこからのてこ入れとなる。
11月はついに1冊も本が読めない事態となり、12月を2020年に向けての助走期間と捉え、読書と書評習慣の復活の一ヶ月と位置づけた。
そしてその復活第1弾の本として選んだのが、この「短期間で “よい習慣” が身につき、人生が思い通りになる! 超習慣術」だ。
メンタリストDaiGo さんの本は以前から良く見かけていて気になっていたが、読むのは今回が初めてだ。
そして習慣力は僕の得意分野なので、読書復活に向けて楽しみながら刺激を受けて読めると思ったのだ。
おかげで数日で読むことができ、こうして書評も書き始めることができて、作戦通りという感じで嬉しい。
さっそく紹介しよう。
習慣化の帝王 If = then(イフ ゼン)プランニング
メンタリストDaiGo さんは、「If = then(イフ ゼン)プランニング」が習慣化の帝王である、と書いている。
If = then(イフ ゼン)プランニングとは何なのか、以下本書より引用しよう。
If = then(イフ ゼン)プランニングとは、簡単にいえば、「Aが起きたらBをする」「Aの状況に陥ったらBをする」というように、習慣化したい行動のタイミングをあらかじめ決めておく方法です。
これは本当に効果的なメソッドで、僕自身も習慣化をするときは必ずこのパターンを使っている。
僕がいま習慣化できている日常は、ほとんどがこのIf = then(イフ ゼン)プランニングでできていると言っても過言ではない。
たとえば、朝起きたらこのようにIf = then(イフ ゼン)プランニングを発動させている。
「目が覚めたらというIfに対して、thenは以下の通りである。
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- 睡眠アプリ「ねむり時間計」を止めてスクショを撮る
- 耳栓と口テープを剥がし、耳栓は引き出しに、剥がした口テープはゴミ箱に入れる
- 寝室の気温を測定しているNetatmoアプリを開いて寝室の気温を確認してスクショを撮る
- 引き出しから体温計と血圧計を出して測定し、それぞれiPhoneアプリに数値を入力してスクショを撮る
- パジャマと下着を脱いで裸になって洗面所に行き、Withingsの体組成計に乗って体重と体脂肪を測定し、iPhoneアプリのスクショを撮る
- 洋服に着替えて2Fのキッチンに行き、水と一緒にビタミンC 1,000mgと粟国の塩を一つまみ飲む
- Facebookに測定したスクショとともに「おはよう」の投稿をする
- 雨が降っていない限り砂浜に出掛けて写真を撮り深呼吸をし、軽く瞑想をする
- 自宅に戻ってから「夜明けの海」の投稿をFacebookにする
いまの家に引っ越してからの目覚めのルーチンはほぼ必ずこの手順で行われている。
毎朝体温や血圧を測るのは面倒という人もいると思うが、「目覚めたら(IF)」「これをやる(Then)」でルーチン化すると、難なく習慣化ができる。
僕はまったく同じように、「日次レビューのIf = then(イフ ゼン)プランニング」や、「執筆のIf = then(イフ ゼン)プランニング」なども作れている。
なので逆に、読書の習慣が上手く行っていないなら、「読書のIf = then(イフ ゼン)プランニング」構築すれば良いというわけだ。
で、今回僕は「夕食を食べ終え食器を片づけてデスクに座ったら(IF)、読書をする(Then)」というIf = then(イフ ゼン)プランニングを作ってみた。
あと、移動中も日中の時間帯は電車の中は執筆をしているが、会食のあとは動画を見ていることが多かった。
そこで、「会食の帰りの電車に乗ったら(IF)、本を開く(Then)」というIf = then(イフ ゼン)プランニングを作ってみた。
あと、入浴中も動画を見るのを止めて、「湯船につかったら(IF)、本を開く(Then)」も構築した。
すると、今までなかなか読めなかった本がスイスイと読めるようになった。
このように、「ある状況になったら」「これをする」という組み合わせでセットにすると、習慣化はかなり簡単になる。
人生を変えられる「コミットメント想起タイミング」
習慣化の一番の罠といっても良いくらいの問題は何かというと、「自分が習慣化しようとしていることを忘れてしまうこと」だ。
習慣化というのは、完全に習慣になってしまえば放っておいても身体が動くようになる。
ところが習慣化されるまでは、身体も心も抵抗するので、定期的に思い出さないと、そもそも自分が何を習慣化しようとしていたのかすらわすれてしまうのだ。
たとえば、多くの人が毎年お正月になるとその年の目標を立てて手帳やノートに書き記す。
ところが12月のいま、お正月に立てた目標をきちんと実行できている人は少ない。
なぜかというと、そもそもほとんどの人がお正月に立てた目標を見返す習慣がないため、自分が立てた目標を忘れてしまうからだ。
そうやって自分が習慣化したいことが何なのかを忘れてしまうことを防ぐために有効なのが、「コミットメント想起タイミング」を作ること。
つまり、自分が習慣化したいこと、目標にしていること、コミットしたいことをノートや手帳に書いておき、毎朝それを声に出して読み上げるのだ。
僕は毎朝の日次レビューのときに、「月間ブログ100本」「ランニング月間150km」「すぐやるタイム実行」というように、自分に課している項目を見返すようにしている。
たとえば雨が続いてランニングが3日思うように走れなかったとする。
何もしないと、そのままずるずるとフェードアウトしてしまう危険性が高い。
でも、「月間150km走る」に対して「10日までに55km走れているから、あと21日で95kmだな」と現在位置を確認し続けることで、コミットメントを忘れてしまうことを防げるわけだ。
このように「思い出す」ことを「習慣化」するIf = then(イフ ゼン)プランニングを仕込んでおくと、習慣力はぐっと高まることになる。
悪い習慣の「トリガー」を見つけるところから始めよう
上に書いた「読書と書評を書く習慣を再び身に付ける」ためには、もう一つ「なぜ読書ができなくなったのか」を考える必要がある。
2012年ごろまで、僕は毎年200冊の本を読む読書家だった。
それがじわじわと減っていき、そして今年は多分過去最低の冊数しか読めていない。
5年前に何が起こったのかは今では分からないが、いま現在何をしているせいで本が読めないかは比較的簡単に確認できる。
それは端的にいえば、本を読む代わりに動画を見ている時間が長いのだ。
僕はYouTubeを見ている時間が長く、YouTubeは次々と動画が途切れることなく再生されるので、見始めると止まらなくなってしまうのだ。
特に夜にお風呂からあがって、「あとは眠るだけ」という体制になってから動画を見始めてしまうのが一番危険なパターン。
このようなパターンに陥るのを防ぐのに一番効果的なのが、「iPhoneからYouTubeアプリを削除してしまう」こと。
日中や夕方ならデスクトップのパソコンでYouTubeを見ることができるので実際支障はまったくない。
iPhoneでYouTubeを見たくなるのは、だいたいが「移動中の電車の中」や「お風呂の中」、「ベッドの中」。
まさに「読書をする場所」がそのまま「お手軽にiPhoneで動画を見る場所」に置き換わってしまうのだ。
動画は面白いが受身であり、そして時間の浪費が激しい。
「動画を見ない」と決心をするよりも、そもそも動画を気軽に見られる環境をなくす。
「動画を見たい」という行動のトリガーになっている、「YouTubeアプリを起動する」をできなくしておくのが、動画をダラダラ見てしまう悪習を遠ざける最短の道というわけだ。
ベッドでダラダラ動画を見ると、翌日の肩こりもひどくなり、執筆の生産性にも悪影響があったので、一石三鳥の効果があった。
まとめ
メンタリストDaiGo さんの本は、豊富な参考資料に裏打ちされた事例が目新しく楽しく読めた。
習慣化というのは成功の王道なのだが、その分地味でなかなか目新しさを出しにくい。
だから、多くの人は斬新で簡単、手軽そうな「○○術」みたいなのに飛びついて、そして成功できない。
僕自身習慣化は得意ではあるのだが、習慣化の弊害として「同じ場所をグルグル回ってしまう」ということがある。
特に50歳という年齢になってくると、新しいことへのチャレンジよりも、いつもと同じが心地良くなりがち。
なので、僕は「新しいことにチャレンジする自分」を習慣化したいと思い、いま模索中。
「If = then(イフ ゼン)プランニング」で強制的にチャレンジできるようにするといいと思っていて、気軽なことから実践中。
たとえば「月に2箇所は新規開拓のお店に行く」もそう。
そして、この「新しい本を読んで知識を仕入れる」もそう。
習慣化は最強のメソッドだけに、完全に使いこなせるようになりたい。
「短期間で “よい習慣” が身につき、人生が思い通りになる! 超習慣術」、良い本でした。
オススメ!!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。