音楽

Mint Jams by Casiopea (1982) 〜 突き抜けた爽快感、緻密さ、そしてエネルギー!! [musique nonstop]

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今週のミュージック・レビューは、1982年発表のカシオペアの「ミント・ジャムス」を紹介しよう。

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Village Records
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僕が中学から高校にかけての時代に、日本にフュージョンの大きなうねりがあった。僕は決してフュージョンに詳しい人間ではなかったが、それでもカシオペアやスクウェアといった大御所の名前はあちこちで聴いていたし、高校に入ると級友達は皆フュージョン・バンドのコピーをせっせとやっていた。カシオペアは彼らのアイドルだったのだ。

そして僕も軽音楽部に籍を置いていたため、僕自身はフュージョンをやっていなかったにも関わらず、熱心なカシオペア・ファンの友人に薦められ、この”Mint Jams”を聴いたのが、高校1年の時だった。

最初に聴いた時からカッコいいなと思ったが、当時起こったことはそれだけだった。このMint Jamsとあと何枚かのアルバムをレンタルしてきて聴き、テープにダビングして時々聴いていた。その程度だった。

そして僕は大学生になり、親の車を借りて乗り回すようになった。当時の自動車にはCDデッキは付いていなかったのでカセットテープを聴いた。そしてふと気がつくと、このアルバムは僕が車を運転する時になくてはならないアルバムになっていた。

そして時代は移り我々の家庭からカセットデッキは消え、僕は実家を出て独立した。膨大な数のカセットテープは引っ越しの時に捨ててしまい、このMint Jamsのテープもゴミ袋に放り込んだ。

その後である。このアルバムがどうしても聴きたくて聴きたくて堪らなくなったのは。いつだったかはもう忘れたが、どうしても聴きたくて、CD屋をはしごしたが見つけられなかった。

そしてそれからまた時が流れ、巷にはAmazonや楽天のようなオンライン・ショップが溢れ、昔のCDも容易に再入手できるようになった。ある日僕は当たり前のようにAmazonでこのアルバムを検索し、そして当たり前のように手に入れ、MacBookのiTunesにCDを放り込んでリッピングし、十数年ぶりの邂逅を果たした。

久し振りに聴くMint Jamsは最高だった。僕は何と言ってもAsayakeが好きだ。この曲を聴くと、高校時代に先輩の車で湘南方面に夜遊びに行き、徹夜でドライブしていた頃のことを思い出す。あの頃は多分このアルバムはまだ持っていなかったんじゃないかと思うのだが、徹夜明けで湘南から東京に戻る時の、朝日のまぶしさを思い出すのだ。

ライブ音源とは思えない精緻できめ細やかな音作りで、どの曲もあまりにもかっこいい。カシオペアの「ミントジャムス」は、間違いなく僕にとっての青春の一枚の一つだ。

そして明日の夜、僕も参加させてもらうAUGMのパーティーに、カシオペアのキーボーディスト、向谷実さんが参加されると知り、とても嬉しく思っている。上述した通り、僕は熱心なファンではなかったし、ライブにも一度もいったことすらない不真面目なリスナーだ。参加人数も多い会合なので、直接お話しさせてもらう時間があるかも分からない。

でも、こうして向谷さんと同じ集まりに参加できるのも、iPhoneとTwitterのおかげなのだ。これってちょっとした奇跡なんじゃないか。僕はそう感じている。

明日はiPhoneにMint Jamsを全曲入れて、会場まで聴きながら向かおうと思う。”Midnight Rendezvous”あたりを聴きながら会場に到着したら、最高だ。

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