あなたの温もり 思うこと  不明編



1997年11月16日(日)


Hymn / Ultravox


今日システム手帳を買いに行った。

学生時代はずっと「バイブルサイズ」のシステム手帳を使っていたのだが、就職してからは毎年貰い物の手帳を使うようになっていた。コンパクトなサイズのものは持ち運びには便利なのだが、イマイチ機能性がないのと、書き込むスペースが十分にないのでちょっと不満だった。

更に、就職して以来すっかりプライベートな出来事を手帳に書く習慣がなくなってしまい、仕事以外の出来事も、友達の住所や電話番号も、全部バラバラの紙切れに適当に書いておいて、いつの間にかなくしてしまうという非常にだらしない状態がここ数年続いている。

僕は元来手帳に対して非常に愛着を感じ、使い込むことに使命感を燃やすような奴だったのだが、どうも僕は就職してから去年ぐらいまで、あまりにも仕事以外の大切なものを全部放り出しすぎてしまったようだ。

最近僕も遅ればせながらようやく自分の人生について真剣に考えるようになってきた(ホントに遅えよ)。で、仕事とかプライベートとかという区別ではなくて、1988年に僕がいったいどのように生きていくのかということをきちんと記しておこうと思い、ちょっと奮発してでっかいシステム手帳を買った。

リフィルの用紙を幾つか買い揃え、一通り手帳の中に収めてみる。使い込まれていない手帳は、何となくのっぺりとしていて冷たい感じがする。これから少しずつ僕の色に染まっていくのだね。←おい

来年の今ごろには、僕のこの手帳には、いったいどんなことが記されているのだろうか。

考えると結構楽しい。うふふふふ。



Vienna / Ultravox


一通り買い物が終わってから吉祥寺の外れの喫茶店へ。

「かうひいや 三番地」という名前の小さな喫茶店。店の中には二人掛けの丸い小さなテーブルが4つぐらいと、あとは4人掛けの四角いテーブルが3つくらい。

余計な装飾はなく、無理に生活感を消している様子もないのだが、何ともいい味が出ているぞ、この店は。

ちょっと楽しみになってきて僕はキリマンジャロのストレートを注文、ニナはアッサムティーをポットで。

くは〜〜〜、うまい〜

いや、ホントにうまい。こんなに美味しいコーヒーを飲ませる喫茶店はホントに久し振りだ。僕が目指す理想のコーヒー像に限りなく近い味のコーヒーを淹れてくれた。

店のインテリアもこざっぱりとしているし、客層もなかなかよろしいらしい。BGMはソニーロリンズか何かの古い作品が静かに流れていた。感心したのは、窓際に座っていたおばさん。彼女は携帯がなるとすぐに音を止め、さっとドアを開けて表に出ていった。こういうホントにちょっとした気遣いで、僕の店に対する印象が更にアップしてしまうのだから、もう殆ど偏見に近いのだろう。がはは。

まあ、とにかくお薦めですよ、中道通りの「かうひいや 三番地」。マスターの髭もなかなかだし、彼が真剣にネルを使ってコーヒーを一杯ずつ淹れてる姿、決まってます。ええ。

来週また行こう、本持ってじっくりと。




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