思うこと



1998年1月24日(土)


Let's Go Crazy / Prince and the Revolution


今日はポールと飲んだ。

この前も書いたけど、ポールというのは僕が高校生の頃から大学生時代に結成していたバンドでギターを弾いていて、Sidewalk Storyにもそのまま登場している僕の古い友人。

日本人だからもちろん本名はポールではないんだけど、顔がポールマッカートニーに似てるから、ポール。簡単な話だ。

多分会うのは5年ぶりぐらい。僕が就職してからははじめてだと思う。

新宿駅で待ち合わせ、ニナも一緒。改札はすごい人混みだったけど、すぐに分かった。やっぱり横顔がポールそのままだ(笑)。

やあやあと久し振りの挨拶をして、ニナお薦めの台湾料理屋へ。北風がビュービュー吹いてすごく寒かった。

なにしろ5年ぶりだから、お互いの現況の話から、5年間にどんなことやってたか、それからもうお互いに忘れちゃった昔話を思い出すようにいろいろと。ニナもすぐにポールと打ち解けて、ニコニコしながら話していた。

久し振りにライブでもやりたいなーなんて言いつつも、なかなかお互い忙くて、ちょっと実現は無理かも知れないな。ちょっと残念。だいたいメンバー集めも難しそうだ。

彼は埼玉で貸スタジオを経営してる。そんなに儲からないよ、って言ってたけど、でもやっぱり24歳で1,000万円の借金をしょって経営者になるってのはかなり勇気がいったと思う。うん。

次に会えるのはいつだろねーなんて言って手を振って別れた。

できれば次に会うときは、黴臭いスタジオの中で、アンプのノイズに包まれて会いたい。



Jungle Love / The Time


昨日、電車の中で。

村上春樹を読んでいた。小説の中の「僕」は、21歳で、3人の女の子と寝ていた。そして僕はふと自分が今までに寝た女の子のことを思い出したくなって、名刺の裏に、順番に書き出してみた。

11人。

全員フルネームを憶えていた。

初体験は18歳の時。僕は今28歳だから、1年に1人のペースだな(笑)。

で、気付いたのが、僕が寝た女の子って、1回きりの娘がいない。

ちょっと特殊な例外はあるけど、基本的に最低は2回以上寝ている。これってなんだろうとちょっと考えてみた。

その場限りのセックスをしていないってことが良いかどうかは良く分からないけれども、1夜限りのセックスをしていないってことは、自分の人間関係の中から寝る相手を得ている訳で、それって結構問題かも知れないな、と思った。

もちろん例外はたくさんあるとは思うけど、集団の中で男と女がセックスをするっていう行為は、その集団の中で一種特殊な歪みを生みだす訳で、その歪みを孕んだ秘密の存在は当然集団全体に波紋を投げ掛けていく。

僕はサークル活動や、それに類する団体行動が苦手だから、大学のクラブ活動みたいな、きっちりとした集団に属したことはない。でも、やはり現代の高度資本主義社会においては人間はなかなか孤独に存在することはできないので、僕も様々な集団に属しているということになる。

で、やはり男と女が寝るまでには様々な過程があり、その中で当然僕と相手の女の子だけの世界を創りだすことができたからこそ、僕は彼女達と寝ることができたんだと思う。でも、僕と彼女達はその場その場では二人の世界を創っていたけれども、それに伴って多くの人達を傷つけてもきたような気がする。

みんなで飲んでいて、二人でこっそりいなくなったつもりでも、もちろんみんなは僕達がいなくなったことに早晩気付く訳で、ひょっとしたらその「みんな」の中には僕が寝た女の子に恋している男の子がいたり、僕を好きでいてくれた女の子がいたりする訳で、結果としては僕の小さなアバンチュールは多くの人達を不快にし、傷つけたんだと思う。セックスの相手として、独立してお互いに存在できるのならば良いのかも知れなかったけれど、僕はそういう立場の人間と知り合うだけ積極的ではなかった。様々な人間関係の中で女の子達と知り合い、そしてその人間関係の中に埋もれたまま彼女達と寝た。

僕達はセックスによる快感を求めて寝ていたのではなかった。少なくとも僕はそう思う。傷つき、乾いてしまった心に温もりと潤いを与えたくて、僕達はお互いの肌を重ねたんだと思う。

でも僕達は結果としてお互いの心を癒すことはできなかった。一時的に満たされることはあっても、結局お互い本質的にセックスの為にセックスをしているのではないのだから、セックスによって温められる部分は非常に限定されてしまう。

結局僕達は癒されようとお互いを求めながら、お互いを傷つけ、そしてその周りにいた友人達のことも傷つけてしまった。

でも僕は彼女達と寝たことを後悔はしない。彼女達の温もりがなければ、今の僕の存在はありえなかった。僕はそう信じている。

名刺の裏に記された彼女達の名前を眺めた。一人ずつ彼女達の顔を思い出した。

一人残らず顔を思い出すことができたことが、嬉しかった。

スーツを着て営業しながらも、こんなことを考えている不埒者もいたりするのだ。わっはっは。



Computer Blue / Prince and the Revolution




サヨナラ






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