部下のスギモト君は、日に日に仕事に追われるようになって、時々パニックに陥り、真っ赤な顔をして僕のところに助けを求めてやってくる。
僕が手を貸して彼の仕事を手伝うのは簡単だけれども、それはしない。
僕は頭の中の整理の仕方と、仕事の片付け方のコツを教えるだけで、あとは見てるだけ。ただ、彼が間違った方向に進みそうになった時だけ、口を挟む。
彼が入社してもうすぐ2年だ。2年前の僕はあんな風だったのかな、とふと懐かしいような気になったりして。
でも同時にふと思う。「スギモト君、君はとても幸せだよ。すぐ上に上司がいて、責任をとってくれて、分からないところを教えてくれるんだから」って。
僕が入社してすぐの頃は、会社はガタガタの状態で、どんどん人がやめていった。僕が入社して3カ月で僕の部署の人はみんな辞めてしまい、僕は既に古株になっていた。
訳もわからず走り回り、お客のクレームに追い回され、方法論を教えてくれる人がいなくて、真夜中まで机にしがみついて、僕はシステムを作り上げたんだ。
もちろんその苦労があってこそ、僕は今の自分の仕事に誇りを持っている。社内の誰よりも仕事の回し方は熟知しているつもりだし、自分が描いた構図通りにみんなと一緒に働いて、成果物が仕上がっていくのはとても楽しい。
でもね、ちょっとだけ羨ましくもなる。きっちりとレールが敷かれた上を、気持ち良さそうに走る彼のことを。
あ、ちょっとじじくさいな。やべー。
Light My Fire / Jose Feliciano
Web日記を書く人の数はどんどん増え続け、恐らくWeb日記を読む人の数もある程度は増えているんだと思う。
でも、Web日記に対する思い入れっていうか、こだわりのようなものって、徐々に失われつつあるのではないだろうか。書く側にも読む側にも。
他人同士が知り合って仲良くなるための道具としてWeb日記が利用されることは、悪いことだとは思わないし、本来Web日記というのはそういうものなのかも知れないとも思う。
でも、Web日記の持つ魔力というのはそれ以上のものだと僕は今でも信じている。
ただ最近、ページ全体が力をみなぎらせているような、凄い日記になかなか巡り合えなくなってしまった。
捨て身で体当たりしてくるような、渾身の力を込めて綴るような、書かずにはいられないような、そんな日記に新たに出会うことが、できなくなってきた。
僕は別にWeb日記に秀でた芸術性を求めている訳ではない。ただ、全身で自らを表現しようともがき、そして輝いているような、日常生活では抑え込んでいる、鬱積した自己を思い切り開放しているような、そんな日記が読みたいと思う。
読者を全て受け入れ、安心させるような日記ばかりが氾濫している。僕も君と同じなんだって。でも、僕はもっと読んでいて不安になるような、突き放されるような、誇り高く孤独で、内省的な日記を読みたいと思う。
オフミの報告もいいだろう、内輪受けのツッコミ合いもいい。でも、それだけで終わって欲しくない。もっと個性的な、あなたにしか作れないページを、傲慢に僕の前に見せつけて欲しい。あなたの思考を、あなたの感性を、あなたの表現力を、あなたの葛藤を、あなたの絶望を、あなたの世界を、僕の前にさらけ出して欲しい。
現実世界でもできるような上っ面の言葉でページを埋め尽していては、Web日記に没入する価値がないと言うものだ。
Waiting for the Man / The Velvet Underground
仕事が忙しくなってきた。
ちょっと考えた。
みやちょ/
ねぎねぎ/
かやすが/
えば/
がる/
IDIOT/
玉川/
成松/
小山/
はしもと/
みやもと/
川上
みや/
もも/
colon/
kazuaki/
江口/
木曽/
ゆず/
知恵子/
斎藤/
石田/
渡邊/
Minobe/
ゆら/
玉井/
えん/
貞奴
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