健康・アンチエイジング書評

マラソンは「ネガティブスプリット」で30分速くなる by 吉岡利貢 — フルマラソン サブフォー達成を目指し 練習方法を変えよう

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僕のフルマラソンの自己ベストは4時間39分だ。今年の東京マラソンで記録したもの。

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過去3回フルマラソンの大会に出場して、出場するたびにタイムは更新しているものの、更新の幅がとても小さい。

2012年に初めて走ったときが4時間44分、そして去年の勝田が4時間42分と2分更新。

そして今年の東京マラソンが4時間39分で3分更新。

2年かかって5分しか速くなっていないというのはちょっと残念なことだ。

もちろん今年は祖母が亡くなったり色々あってレース前に十分な練習ができなかったので、その中で自己ベスト更新できたことは良かったと思っている。

ただ、目標としているサブフォーには、近づいているとは言いがたい状況で、そろそろ本気でテコ入れしないとマズいと思うようになってきた。

そんなタイミングで読んだ一冊の本が、今後の僕の練習方法の指針となってくれそうだ。

マラソンは「ネガティブスプリットで30分速くなる」という本だ。

さっそく紹介しよう。

 

 

 

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マラソンは「ネガティブスプリット」で30分速くなる by 吉岡利貢 — フルマラソン サブフォー達成を目指し 練習方法を変えよう

 

「ネガティブスプリット」とは?

フルマラソンは42.195kmという、常識では考えられない長い距離を走る競技だ。

ランナーは心理的に「後半はばててしまうだろうから、前半飛ばして貯金をしよう」と考えがちだ。

この「前半飛ばして貯金をする」というレース設計を「ポジティブスプリット」と呼ぶ。

しかし、前半飛ばしてしまうと早い段階で身体にダメージが蓄積し、後半に失速し、地獄のような苦しみの中もがくようにゴールする、という失敗レースになりやすい。

しかも後半の失速時のタイムロスが大きく響き、タイムが伸びないのが特徴だ。

それに対して「ネガティブスプリット」というのは、前半を意図的に抑えて走りエネルギーを温存する走り方を指す。

前半に貯めたエネルギーを後半に使ってペースアップする走法だが、このレースプランだと失速によるタイムロスがない。

そのため前半を抑えていたとしても、レース全体で見れば、ポジティブスプリットよりも大幅に速いペースでゴールに到達できる。

さらに心理的にも最後まで苦しむことがなく、他のランナーをばんばん追い抜きながらラストスパートでき、爽快だという。

世界の一流長距離ランナーも続々と取り入れているのが、このネガティブスプリットなのだ。

 

 

 

自分の過去のレースを振り返る

僕自身、過去3回のレースを振り返ると、3回とも結果としてはポジティブスプリットになってしまっている。

最初のレースでは、設計図としてはネガティブスプリットを予定していた。

しかし、前半のタイムを実力以上で組んでしまっていたため26kmくらいで早々に失速し、そこからは地獄の苦しみとなった。

最後の1kmは9分台という、ほぼ歩いているようなペースで這うようにゴールに到達した。

2回目のレースはイーブンペースを予定して、37kmまではイーブンペースで走れていた。

しかしそこで胃痙攣に襲われてしばらく立ち止まることになり、結果としては後半に崩れる形となってしまった。

そして直近の東京マラソン2014も、36km地点まではほぼイーブンペースだったのだが、ここでエネルギー切れ。

後半に崩れ目標だったサブ4.5に9分届かなかった。

 

 

3レースとも、結果としてそれぞれ26km、37km、36km地点でエネルギーが切れて崩れている。

つまり、前半が速すぎて後半に崩れるという、ポジティブスプリットになってしまっているということだ。

そしてもう一つ言えることは、僕は決してポジティブスプリットを狙っているわけではなかった、ということだ。

最初のレースのときは前半抑えて後半飛ばすネガティブスプリットを狙っていた。

しかし、そもそも前半のペースが実力を大幅に上回るものだったため、レース半分のところで失速してしまった。

そのあとの2レースについては、イーブンペースをプランしていたのだが、後半失速した。

つまり、サブ4.5を狙うには、正しい練習が不足していた、実力不足だった、というのが結論だ。

 

 

 

正しい練習を積んでネガティブスプリットを身につけよう

従来のやり方で練習をしても、恐らく劇的にタイムは短縮できないだろう。

根本的に練習方法を変えて取り組まないと、いつまでたってもサブ4は達成できない。

そこで、この本に書かれている練習法を取り入れ、本格的にネガティブスプリットを身につけることにした。

詳しく知りたい方はぜひ本書を熟読して欲しいのだが、練習方法のポイントは以下の通りだ。

 

1. 距離よりも強度に重きを置く

2. LSD、インターバル走、ビルドアップ走、坂道ダッシュを組み合わせる

3. 週2回の「ポイント練習」と他の日の「つなぎ練習」の区別を明確にする

4. トレーニング内容によって走る時間帯を変える

 

それぞれを簡単に説明しよう。

 

1. 距離よりも強度に重きを置く

僕はもともとダイエットのためにランニングを始め、たまたま2009年9月1日以来1日も休まず走り続けている。

今日で1,682日連続出走で記録更新中だ。

そして、従来の日々のランニングでは、「何キロ走ったか」にばかり意識がいき、メリハリがない練習になっていた。

ダイエットを目的としたランニングの場合、スピードよりも距離を稼ぐことが大切になる。

そしてフルマラソン初心者の人も、長距離を走れる筋力を身につけるために、最初は距離を稼ぐことも大切だ。

しかし、僕の目標はすでに完走ではなくサブ4達成だ。

長距離を走る練習も大切だが、この本で説明されている「強度」を重視した練習に切り替えたいと思う。

詳しくは次の項で説明する。

 

 

2. ジョギング、ビルドアップ走、インターバル走、坂道ダッシュを組み合わせる

本書では、トレーニングの強度をゾーン1からゾーン4まで、4段階に設定している。

LTペースという、40分間心拍数を上げないで走り切れる上限のペース以下の低い強度をゾーン1としている。

ゾーン1の練習は、いわゆるジョギングである。ゆっくりしたペースで90分程度走ることで、走力向上の土台を作る。

そして、LTペースを挟むゾーン2のビルドアップ走、LTペースを上回るゾーン3と4に位置するインターバル走とSIT(スプリント・インターバル・トレーニング)としての坂道ダッシュを組み合わせるのだ。

従来の僕の練習は、「今月は200km走れた」とか「今月は120kmしか走れなかった」という、距離ばかりにとらわれる状態だった。

しかし、ゾーン4の坂道ダッシュは、かかる時間は10分程度、走る距離も1km程度だが、上り坂を全力疾走するため強度は一番高い。

月間何キロ走るかを目標にするのではなく、次のフルマラソンのタイムを向上させるために、視点を明確に変えようと思う。

 

 

3. 週2回の「ポイント練習」と他の日の「つなぎ練習」の区別を明確にする

今までの僕の練習スタイルは、「できるだけ長い距離を自分なりのペースで走る」ことしか考えていなかった。

しかし、今後は強度が高いゾーン2〜4の「ポイント練習」を行う日と、ゾーン1のゆったりジョギングを行う日を明確に区別するようにしたい。

本書によると、ポイント練習は負荷が高いため、週に2回が限界だという。

毎週の仕事の予定などを見つつ、ポイント練習を2日、ジョギングを4日、そしてほぼ休息に近い1kmランを1日、というような形で設計していきたい。

その日その日に行き当たりばったりでは計画的に実行できないので、毎週土曜日の週次計画のときに、その週一週間のランニングプログラムを設定していきたい。

週単位で練習を設計して実行してみて、週次レビューで振り返る。

そのサイクルを構築しようと思う。

 

 

4. トレーニング内容によって走る時間帯を変える

ゾーン1のトレーニング、つまりジョギングに最適な時間帯は朝食前だ。

身体に糖質が少ない時間帯に脂肪燃焼サイクルを回すことで、本番でも脂肪サイクルが回りやすい体ができる。

しかし、ゾーン2〜4のポイント練習時には、体内の糖質が枯渇しては、グリコーゲンを使った練習ができなくなる。

要はバテてしまうのだ。

そこで、ジョギングの日とポイント練習の日で練習の時間帯を変えることにする。

ジョギングの日は早朝ラン。そしてポイント練習の日は昼食前の時間帯、または夕方に走る。

今までは「夏は暑いから朝食前」「冬は寒いから昼」程度にしか考えていなかったのだが、それぞれの練習に適した時間帯があると知ったので、さっそく実践してみよう。

 

 

 

まとめ

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去年の今ごろは、「東京マラソンでサブ4達成」と騒いでいたのだが、結果としてはサブ4.5も達成できず、悔しい思いをした。

次のシーズンこそサブ4を達成したいので、どんどん新しい知識を吸収して、それを実践して自分のものにしたい。

まずはトレーニング方法を根本的に変えることで、成果が出るかどうか、試してみたい。

いずれにしても、ケガをしないことと、トレーニングの時間をきっちり確保することが重要だ。

秋のレースシーズンに向けて、コツコツと取り組んでいこうと思う。

来年の東京マラソンが楽しみだ(当選しますように!)。

本書を紹介してくださった「わかったブログ」主宰のかん吉さんは、ネガティブスプリットを実践され、サブ3.5を連発されるという、素晴らしい成果を出されている。
後半ペースを上げる走り方なら自己ベストが出せる フルマラソンの戦略

 

僕もかん吉さんを目標に、まずはサブ4.5の壁を突破し、そしてサブ4目指して精進しよう!

練習の成果や進捗は、今後ブログでときどき採り上げていきますね(^-^)。

 

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