習慣書評

『戦略的「無計画」』 by jMatsuzaki & 佐々木正悟 〜 計画を捨ててイマココを生きればあなたの人生は100点になる

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jMatsuzakiさん、佐々木正悟さん著『戦略的「無計画」』という本を読んだのでご紹介。

著者のお二人と僕はもう15年以上の長いお付き合い。

佐々木正悟さんとは何度もコラボセミナーを開催させていただいたし、jMatsuzakiさんも僕のセミナーのゲスト講師として何度も登壇いただいた、いわば盟友だ。

今回お二人の共著としてこの『戦略的「無計画」』が刊行されると知り、「絶対読みたい」と思い手に取った。

僕は2年半近く鬱のため長い文章が読めず、本書も手に取ったものの読めなかったら落ち込むだろうと危惧したが、スイスイと気持ち良く、あっという間に読了できた。

15年前に知り合った頃は、jMatsuzakiさんも僕も、ガチガチに計画を立てて実行しレビューする「PDCAサイクル」に嵌まっていた。

しかし今や彼も僕も完全に「計画嫌い」「計画を立ててはいけない」というスタンスになっている。

その理由と、ではどうすれば良いのか、がこの本にすべて詰まっている。

素晴らしい本だったので、久しぶりに書評を書いてみる。

さっそく紹介しよう。

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計画を立てると死ぬまで幸せになれない理由

現代を生きる我々はどっぷり西洋の資本主義システムに組み込まれて生きている。

仕事では必ずといっていほど「計画を立てる」ことを求められ、立てた計画を「達成」することが「成功」と見做される。

そして「成功」は「幸福」に直結することになっている。

しかし現実問題として、この論理は短期的には機能しても、人生という長い旅に当てはめてはいけないものだ。

当てはめてはいけない理由はいくつかある。

まず、計画を立てると我々は「死ぬまで幸せになれない」からだ。

計画を立てるということは、達成することが前提となる。

今できていない何かをできるようになると、100点という構図だ。

ならば、計画立案の時点の自分は何点だろうか?

「あなたの今の幸福度を100点満点でいったら何点ですか?」という質問に、即答で「100点!」と答える人は少ないだろう。

「会社で昇進できたら」とか「結婚できたら」とか「10kg痩せたら」とか、未来のビジョンを持つことは良いことだ。

しかし、「今は昇進できていないからマイナス20点」とか「結婚できてないからマイナス15点」と、達成した状態を100点として引き算をする限り、人間は絶対に100点の幸せを手に入れることができない。

課長になったら部長を目指し、「まだ部長になれていない」と引き算をする。

結婚したら「マイホームを建てる計画」を立て、まだ賃貸暮らしの自分を減点する。

これを続けている限り、いつまで経っても人間は100点に到達しない。

もう一つ計画を立てることの大きなデメリットがある。

それは、計画を達成するたびに次に立てる計画の難易度がどんどん上がっていくが、人間の人生は一直線の右肩上がりにはできていない、ということ。

まったく運動していなかった人が5分ランニングをする計画を立てて、達成できた。

次は10分、その次は20分と増やしていき、やがてフルマラソンが完走できるようになった。

完走できるようになると、今度はタイムをもっと速くと考え、激しいトレーニングをする。

計画では2026年中には4時間を切ることを目標に、参加するレース、日々のトレーニングメニュー、食事の改善などに取り組む。

しかし、激しいトレーニングが災いして足を怪我してしまい、トレーニングができず、レースにも出られなくなり、結果として目標は未達に終わる。

最初は簡単に達成できる計画でも、「もっと、もっと」と追い求めていくうちにどんどん難易度が上がり、やがて破綻して挫折する。

生真面目で上昇志向の強い人ほどこの罠に陥りやすい。

では計画なしにどのように生きればいいのか、どうすればすぐに幸せになれるのか。

そのキーとなるのが『戦略的「無計画」』である。

『戦略的「無計画」』は『無計画』とは違う

本書では「計画を捨てろ」と提唱している。

しかし、それは「何もしない」という意味ではない。

「計画」は捨てても「理想は捨てない」のだ。

計画というのは左脳の仕事、つまり思考で作るものだ。緻密に計算して根拠を示して構築していくものである。

しかし、計画というのは、「まだやったことがないことに妄想で仮説を立てている」に過ぎない。

やったことがないことが、計画のとおりにできなかったら減点という発想が、そもそもおかしいのだ。

いっぽう「理想」とは、言い換えれば「ビジョン」である。

理想、ビジョンは右脳の仕事であり、「直感」が選ぶもの。

「こんな自分になりたい」「こんなことをやってみたい」は直感で選んでいい。

左脳でこね繰り回した思考ではなく、右脳の直感に自分の身を委ねれば、自分で自分を減点するという愚行を手放すことができる。

計画は捨てても理想は捨てず、直感で行動する。

それが『戦略的「無計画」』の本質なのだ。

次の一手は直感で決め、いきなり本丸を攻め、毎日1分でも続け、やったことを記録する

『戦略的「無計画」』では、「次の一手は直感で決め」、「いきなり本丸から攻め」、「毎日1分でも続け」、「やったことを記録する」ことを推奨している。

なりたい自分のビジョンがあるなら、何かを変えなくてはならないのは当然のことだ。

『戦略的「無計画」』では、この時に計画を立てる代わりに、次の一手は直感で決めることを推奨している。

なりたい自分になるために、次にすぐやるべきことを直感で決めていいのだ。

やってみないと分からないことばかりなのだから、やってみれば良いのだ。

やってみて「これは違うな」と思ったら、撤退して構わない。

 

そして次に重要なのは、「いきなり本丸を攻める」こと。

計画立案をすると、どうしても「外堀から埋める」「準備段階に時間をかける」方向に向かいやすい。

外堀が完全に埋まるまで本丸を攻めないのは、結局は時間稼ぎであり先送りである。

「痩せるためにランニングをする」と計画しても、「まずはウェアを買いに行き、シューズは専門店に行って色々比較して、何冊か専門家の本を読んで」とやっていては、いつまで経っても走り出せない。

部屋着のトレーナーでもジャージでもいいから、とにかく今日から走り出す。

結果として「意外とトレーナーでも楽に走れた」という結果になるかもしれないし、「やっぱり走りにくいからウェアをすぐに買いに行こう」でもいい。

いきなり本丸を攻めることが大切だ。

 

そして、毎日1分でも続けるのは習慣化の王道だ。

どんどん時間を長くする必要はない。無意識にできるようになるまで毎日続ければ我々の勝ちだ。

さらに、「やることではなくやったことを記録する」が我々を勝利に導いてくれる。

我々はToDoリストを作りたがるが、これは「やること」を書き出すものだ。

しかし、ToDoは緻密に作るほど、どんどん長くなり、やってもやっても終わらず、できない自分を責めて減点してしまう。

ToDoリストの代わりに「やったことリスト」を作るのだ。

そうすれば、一日の終わりに「こんなにたくさんのことができた」とは思っても、「これができなかった」とは思わない。

なぜなら「やっていないこと」は「やったことリスト」には乗らないから。

『戦略的「無計画」』を実行し続けると、自分を「減点」から「加点」する人生へと切り替わっていく。

この違いは長い人生において猛烈に大きい。

ピンと来た方は、是非本書を手に取って読むという本丸をいきなり攻めてもらいたい。

立花の『戦略的「無計画」』直近の事例

実はこの本を手に取る直前に、僕は自分なりの戦略的無計画をスタートさせていた。

というのも、実はこの本に書かれている内容については、去年jMatsuzakiさんご夫妻が我が家に鬱のお見舞いに来てくれた時に、かなりの時間をかけて語り合い、意気投合していた。

だから彼が本書を出版した時には、「来たな」という気持ちでワクワクしていた。

話しを戻す。ちょうど本書が出版されるタイミングで僕が感じていたのは、「時間配分を改善したい」だった。

鬱で睡眠障害になる前は、僕は超早寝早起きだった。

毎日21時に眠り、8時間睡眠で午前5時に起きるサイクルを続けていた。

このサイクルになったのは、コロナの時期に夜の会食がまったくなくなった時だった。

それが睡眠障害でサイクルがめちゃくちゃになり、母と同居してからは夜型の母のサイクルに引っ張られて夜型になっていた。

だが、僕はもともと朝型なので、夜更ししてもただダラダラしているだけで生産的なことが何もできない。

せっかく鬱が改善してきていても、ブログもメルマガも滞ってしまい、もったいないと感じるようになっていた。

そこで、直感で「目覚ましアラームを使って5時45分に起きる」と決め、すぐに実行した。

もともと朝型だから、目覚ましで起きるのは簡単ですぐに習慣化できた。

そして自分の日記、ブログ、メルマガが再開でき軌道に乗った。

あと、本書『戦略的「無計画」』を読みたいと思ったが、「また読めなかったら落ち込むな」と逡巡した。

が、「きっと読める」と直感で感じて購入、あっという間に読み終えたと同時に、次の本も毎日読めていて、読書習慣も戻ってきた。

習慣化記録アプリも再インストールして、「やったこと」を記録するようになった。

このように、直感で決め、いきなり本丸を攻め、毎日続け、やったことを記録すると、物事は驚くほどスムーズに、しかも楽しく進んでいくのである。

まとめ

偉大な先人たちは、「計画を立て、その通りに実行せよ。そして振り返って改善せよ」と説く。

それは間違いではないし、全力でやってみる価値がある。僕もやってみたし、結果大きな成果を得た。

しかし、その論理は永続的なものではない。

上昇志向を続けた結果、いつかは頭打ちになり、成長できない自分を責めることになる。

やったことがないことの結果を計画するなんて、ばかげている。

ある尊敬する人の言葉を最後に引用してこの記事を締めくくりたい。

「夢を見るのは止めなさい。今日がつまらなくなるから」。

『戦略的「無計画』」のチェックはこちらから!

『戦略的「無計画』 – やりたいことが多すぎる人も、ちゃんと動けるようになる」

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