あなたの温もり 思うこと  不明編



1997年11月22日(土)


Garden of Earthly Delight / XTC


仕事が休みの日には、のんびりと吉祥寺周辺を歩き回るのが大好きだ。

東京の繁華街の中では吉祥寺が一番好き。次は下北沢かな。で、一番嫌いなのが地元六本木。もう最悪。新宿や渋谷も余り好きじゃないんだけど、まだ機能性という面で便利なので多少気に入っている部分もあるのだが、六本木に関してはホントにどうしようもない。まあ、その場所に住むってことと、たまに訪れるってので随分感覚が違うとは思うのだけれども、それでも六本木という街は非常に偏った街で、僕は居心地が悪い。

もう少し具体的に書くと、まず六本木には生活用品を扱う店が極端に少なく、またあったとしても値段が異常に高いということ。高級ブティックはずらりと並んでいるが、下着や普段着を売っている店がない。特に部屋着のような、スウェットの類は全く置いてないので、結局は渋谷だの新宿だのに買いにいくことになる。

次に食料品が高いというのも六本木が不便だと思う理由。明治屋だの丸正だのはあることはあるのだが、明治屋で毎日食材を買っていたら僕の給料では破産してしまう。丸正は大分安いけれども、それでもやっぱり全般的に高い。シャケの切り身が一枚500円というのは何とかならないものだろうか。

まあ、この二つだけでも十分に暮らしにくいのだが、僕にとってはそれ以上に六本木が嫌いな理由がある。それは、飲食店が落ち着かないということ。「落ち着かない」というのには二つの意味があるのだけれども、まず一つには、安くて美味しくてゆっくり落ち着ける店がないということ。確かに居酒屋なんかもあるのだけれども、全般的に妙にオシャレをしてないと入りにくい店や、極端に値段が高い店が多く、腰を落ち着けてゆっくりできる店が少ない。

もう一つの「落ち着かない」というのは、店がすぐに潰れてしまい、ちょっといいなと思った店でもちょっと客の入りが悪いとすぐに違う店になってしまうということ。どうしても六本木には企業の資本が投入されている店が多いため、オーナーのこだわりだとか、客に愛される店とかという、ちょっと温かい雰囲気というものよりも、どちらかといえば高度資本主義的発想のもと、資本を投入してそれをしっかり回収するという発想の方が強く出ている。また、出店してくる側も常に流行を意識して店の内装やメニュー決定してくるので、長く土地に根差すというよりは、どちらかというと短期決戦で儲けるだけ儲けたら、後はサヨナラというノリの店が多いような気がする。

1980年代末期には、偶然僕の好みと六本木界隈の流行の波長が合っていたみたいで、ずいぶんと気に入った店があったのだが、1997年となった今では、殆どそれらの店は残っていない。

まあ、要するに六本木という街は、みんながオシャレして時々遊びに来る街に変形させられてしまい、地元に住む人間を意識した街造りなどはあまり眼中にないということなのだろう。

それと比べると吉祥寺の街は、オシャレをして歩いていてもいいし、普段着のままのんびり闊歩していてもおかしくない、何ともいい雰囲気を醸し出している街だと思う。資本が投入された偉そうな店の隣には、老夫婦がひっそりと続けている古書店があったり、高級ブティックの並びに靴下5足1,000円の店があったりして、遊んでいてすごく気が楽でいられる。更に新宿や渋谷のように妙にギラギラとした流行発信現場みたいな気負いもなく、街全体にちょっと古くさい、70年代回顧主義みたいなところがあって、時代的に止まってしまった部分と、先端に進んでいこうとする部分のバランスがすごく良い。

常に流行を作りだそうと、ヒステリックに変貌を続けていく街なんて、ちっとも魅力的だとは思わない。たとえ僕が流行を作る側で生きていたとしても。



The Mayor of Simpleton / XTC


今年はただひたすら村上春樹と村上龍を読み狂って一年が終わろうとしているなあ。

サラリーマンになってからは読書量はもうただひたすら減少していたのだけれども、今年は久々の本読みの一年だったな。うふふふふ。

僕にとって村上春樹との出会い(実際に友達になった訳じゃないんだけどさ)というのは、ものすごくインパクトの強いものだった。

というのも、僕は大学で英文学を専攻していたこともあって、あまり日本人の小説というものを読もうという気がしなかった。それに自分が読んでいた小説は、新しいものでも20世紀前半のもので、まさかまだ現役で書いている日本人の作品をこんなに立て続けに読むようになるとは思わなかった。要するに僕の勝手な思い込みで、現代の日本の作家の小説なんて、読む価値がないと決めつけてしまっていたうえに、更に村上春樹だの村上龍なんてのは、ただの流行小説作家と決めつけてしまったていた。

村上春樹の「ノルウェイの森」、「ダンス・ダンス・ダンス」、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」、このあたり、ホントに好きだなあ。繊細な文章と読みやすさ、展開のスピード感、うーん、単なる流行作家としてずっと敬遠していた自分が恥ずかしいような気がしますよ、ホントに。村上龍はやっぱり「コインロッカーベイビーズ」と「愛と幻想のファシズム」、それに「69」あたりが大好きですなあ。

で、村上春樹も村上龍も長編は殆ど読んでしまったので、そろそろ別の素敵な作家の人を探そうかと思っている。

とりあえず以前からマレニ(きゃー)が絶賛していた筒井康隆の中編ぐらいのを一冊買ってきてみたんだが、せっかくなので、みなさんのお薦めの小説を教えて欲しいのですが。

マンガは禁止でどうぞよろしく。

お名前

お薦め作品or作家



Stand / The Psychedelix


昨夜は久々の愛情派会談。

夜久さんとはちょっとうまく連絡がとれなかったみたいでお会いできずに残念でした。

でも良く考えてみたら、昨夜の愛情派会談に出席したメンツって、全員明日のあたふたCDオフにも参加するんだった。

明日は涙の休日出勤。さっさと終わらせて、神宮外苑の銀杏並木を眺めて、新宿でバスキア展を見てから会場へと向かう予定(そんなにうまくいくかどうかは不明)。

みなさん、明日会場でお会いしましょう。



Merry-go-round / The Psychedelix


ホントにもうすぐ、この日記のカウンターが66666なのですよ。ゲットされた方、是非御一報と共に、スクリーンショットをとって僕に見せて下さいませ。

ちなみにこのカウンターはリロードブロックがかかってるので、リロードしてもらっても回らないのです。ぐへえ。

ううう、楽しみ楽しみ。




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