あなたの温もり 思うこと  不明編



1997年12月15日(月)


Blue Jay Way / The Beatles


ぐわあ、これはひょっとして、新種のインフルエンザでわ!

などと本気でビビッているさすらいのホンキートンキー済州島ことサルバドーレ一本釣りです、皆さま如何お過ごしでしょうか?

いえーい、ゲホゲホゲホっ。結構しゃれになりません。明日は日帰りで京都に出張だと言うのに、このままじゃGGはホントのDay Tripperになってしまいそうですよ。とほほ。

でも、この時期にインフルエンザに罹るなんて、まさに流行最先端って奴ですね。香港の鶏2,000羽かGGかって感じですね。うつされたい皆さん、メイルにて申し込んで下さい。先着順で最新鋭のワクチンもまだ開発されてないという香港型のウィルス太郎をまき散らしに伺います。わははははh。

こんな日は大人しくさっさと寝ればいいのに、この3日ばかりサボってしまっていたせいもあって、ついつい日記を書いてしまうのです。というよりも、いつも具合が悪い時には妙に燃えて日記を書いてしまうような気も。うーん、困ったものですなぁ。



Strawberry Fields Forever / The Beatles


という訳で、先週末は、ボルドーの薔薇こと、いおりちゃんと会ってきました。待ち合わせは上野駅の18番ホームっすよ。何故かうまいこと待ち合わせができなくて、しばらくウロウロしてからのご対面でした。しばらく無言のまま見つめあい、やがてどちらが導くともなく抱き合い熱い口づけを・・・というのはもちろん嘘で、何だか妙に緊張してしまってバッタのようにペコペコお辞儀をしながら目的地の吉祥寺へと向かいます。

いおりちゃんは顔面蒼白で髪はボサボサで牛乳瓶の底のような眼鏡をかけてキルケゴールの「死に至る病」の原書を小脇に抱えて猫背で乾いた咳をし続けて僕が話しかけても頷くだけで一言も喋らず・・・というのは実物の彼女の姿とは正反対で、大きな眼をして、ショートカットにワンピース姿がとても良く似合う、結構ファンキーな、元気で美しい女の子でした。

まるでラッシュアワーのように混雑した中央線にゆられて吉祥寺に着くと、僕がマーテルのコルドンブルーをボトルキープしてある会員制のバーへ向かった、はずもなく、とりあえずは吉祥寺名物のファッショな居酒屋へと向かいます。僕はビールとワインを、いおりちゃんはリンゴだのイチゴだののお酒を。あれこれ内緒話などしつつ、ずびずび〜。いおりちゃんの旺盛な食欲を目の当たりにして、まるで孫の成長を涙を流しながら見つめ続ける老婆のような心境になってしまうGGであったのでした。

楽しい時間はアッという間に過ぎていってしまうものです。あいにく土曜日の夜は、僕は9時から某ナイトクラブでのステージが待っているために、あまり店に長居ができないのです。専属バンドのメンバーも待っているだろうし、やはりプロの歌手としては、たとえどんなに美しくてファンキーな鬱病の女の子が目の前で微笑んでいても、心をにしてステージに立たなくてはならないのです・・・皆さんもう分かっているとは思いますが、それはもちろん嘘で、ほろ酔い気分のGGといおりちゃんは、いざカラオケボックスへといそいそと向かうのでした。

カラオケボックスに着くとすぐに携帯が鳴るのです。ユーロ円の相場が暴落してIMFと日銀の協調介入が緊急発表された為に、部下のヘンリーが僕に助言を求めてきた・・・訳もなく、電話の主はもちろんニナです。別の場所で会社の忘年会に出席していて、合流するために電話してきたのでした。

程なくニナが合流し、自己紹介が終わると、いよいよGGのワンマンショーの始まりです。二人とも僕の美声にホレボレして僕の足元に跪き涙を流すはずもなく、なにやらいきなり二人で意気投合してしまったようで、GGは一人寂しくジュリーのストリッパーを喉を枯らせて唄うのでした。ええ、誰も聴いてませんとも。しくしく。

二曲ぐらいずつ唄ったものの、歌うよりも話しをする方が先行して、後半はずっと音なしでずびずびしながらカラオケボックスでワイワイやってから、いおりちゃんの帰りの電車もないということで、GG宅へと移動です。

ここまでくればもう、皆さんご想像の通り、翌日の夕方まで延々と続く、久し振りのマラソンオフですよ、ええ。でも両側を女の子に挟まれて眠るというのは、なかなか気分の良いものです。きゃー、ちょっとそこの旦那、妄想を膨らませないように!

ツー訳で、昼ぐらいまでグズグズして、それから宅配のピザなぞ頼んで、召使のセバスチャンに肩を揉ませて、天気の良い午後にThis Mortal Coilの「Blood」などというとんでもない音楽を聴いたりして、いおりちゃんは何度も「デカダン(ス)」と呟き続け(これは本当)、誠に退廃的で、かつ充実した時間を過ごしたのでした。

夕方にようやく重い腰を上げ、GGとニナの二人で上野駅までいおりちゃんをお見送りに行きました。いおりちゃんの小さな後ろ姿が元気に改札の中に消えて行くのを見送ってから、吉祥寺でちょいと買い物して、部屋に帰ってくると、宴の後の不在感のようなものが漂っていて、ちょっと寂しいような気がするのは、マラソンオフ終了後恒例のことです。

軽く夕食をとり、寝転んでバーボンをソーダで割ってチビチビと呑んでいたら、突然猛烈な睡魔に襲われ、夜の9時にもうダウンです。熱を計ったら軽く微熱があって、喉もちくちく痛んだので、日記も書かずにさっさと眠ってしまったという次第です。

うーん、それにしても長い週末でした。といっても時間の感覚が完全に狂ってたから、ひどくのんびりしていたような、あっというまに過ぎたような、何とも不思議な週末でもあったのだけれども。

そんなこんなで今日はあんまり調子が悪いので、不覚にも医者に行ってしまいましたよ。うーん、医者なんていったの、何年ぶりだろう。少なくとも5年は医者に行ってなかったので妙に新鮮でしたよ。クスリを山ほどもらってきましたよ。全部で9種類!こんなに呑んだらかえって具合が悪くなってしまいそうな気もしないでもないのですが、流行最先端の僕としては、今回ばかりは大人しく一日三回きっちりとクスリを呑んで、明日の夜も日記を書く元気が残っているように祈りつつ眠るのです。

でわでわ皆さま、おやすみなさい。「思うこと」、立花でした。

ぐー。←早すぎだってば




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