3. カロリーと栄養の違いを分かっていない
ジャンクフードを食べると何故太るのか。
ジャンクフードはハイパーなカロリーなのに、何故すぐにおなかがすくのか。
それは、僕らがカロリーと栄養の違いを理解していないからだ。
例えば大手チェーンのカフェで、チャイティーとドーナツを注文する。勝間さんのかつての定番メニューだったそうだ。
チャイティー1杯には、大さじ3杯分のシロップが入っているという。それだけで180kcalもある。
ドーナツは150kcalだ。ちょっとお茶をしにカフェに入っただけで、330kcalのカロリーを糖分で摂取していることになる。
問題は、このカロリーに対して、ドーナツとシロップには「栄養」がほとんど含まれていないことだ。
栄養が満たされていないので身体は「もっと食べろ」という信号を出してしまう。だから僕らはジャンクフードを食べ過ぎる。
カロリー過多でも栄養不足という状態が生まれるのだ。
アメリカなどでは、ファストフードへの依存度が高い貧困層ほど肥満度が高いという。
それは、カロリーは過剰に摂取していても、栄養が足りないため、食べ過ぎてしまうためだ。
いかにカロリーを抑えるかも大切なのだが、それだけではダメだ。
いかに低カロリーでも十分な栄養素を補給できる食事をするか。
カロリーが低くても栄養が十分補給されれば身体は満足して食欲は抑制される。
食べても食べても満たされないという悪循環から脱出できるのだ。
4. N/Cレートを知らない
目の前にドーナツと焼き芋があったとする。
カロリーが同じ場合、僕らはどちらを選択するべきだろうか。
「カロリーが同じなら一緒」と考えてしまうかもしれないが、実は違う。
ドーナツと焼き芋では、N/Cレート値が全然違うのだ。
N/Cレートとは、エヌバイシーレートと読む。
NはNutrition、つまり栄養素のこと。そしてCはCalorie、カロリーだ。
N/Cレートとは、カロリー当たりどれくらいの栄養素が含まれているかを表す指標だ。
N/Cレートが高い食品ほど、低カロリーでもたくさんの栄養が摂取できることになる。
さて、ドーナツと焼き芋を比較した場合、ドーナツに含まれる栄養は「糖質」くらいしかない。
一方の焼き芋には、炭水化物や糖質の他に、ビタミン、ミネラル、酵素、フィトケミカルといった、カロリーはほとんどないけれども、人間が身体を維持していくのに大切な「微量栄養素」が豊富に含まれている。
したがって、焼き芋を食べると身体は栄養が十分補給できたことに満足し、満腹感が長く続く。
しかし微量栄養素を含まない加工食品を食べても身体は満足していないため、早くおなかがすき、結果として食べ過ぎてしまうことになる。
食べ物の価値基準をカロリーからN/Cレートに切り替える。
このことが、「食べても食べても食べ足りない」「カロリーを抑え続けられない」というダイエッターの悩みを解決する大きなヒントとなる。
5. カロリー単価が安いものを食べさせられている
一般に加工するほど、食品からは栄養が失われる。
では、なぜ僕らはせっせと栄養が少ない加工食品を食べてしまうのか。
それは簡単。カロリーあたりの単価が安いからだ。
例えば、ほうれん草や小松菜などの青い野菜は、微量栄養素を多く含む食材だが、カロリーは少ない。
加工食品抜きで食事を構成しようとすると、品目を多くし、キノコや野菜、果物などをたくさん摂取する必要が出てくる。
加工食品を食事に含めれば、パンとソーセージなど、簡単で安い食品でエネルギーを確保することができる。
また、ファストフードなどの外食産業でも、とりあえずの満腹感と低価格を優先するため、加工食品の比率を上げて値段を下げ、ボリューム感を出している。
日本のような先進国でN/Cレートを意識しないで食生活を送っていると、無意識のうちにカロリー単価が安い加工食品を食べさせられる仕組みになっているのだと知ろう。
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。