50歳アマチュアがフルマラソンを2時間40分で走る方法！！読書メモ「賢く走るフルマラソン」 by 田中宏暁

2011.12.02

この本が何故絶版なのか分からない。素晴らしい本。
今日紹介するのは、福岡大学スポーツ科学部教授田中宏暁氏の「賢く走るフルマラソン」。
2005年にランナーズから出版されたこの本、残念ながら絶版になっている。
でもすごく人気があるようで、アマゾンの古書だと3,000円以上のプレミアがついている。
それもそのはず、読んでビックリの充実した内容だった。

賢く走るフルマラソン―マラソンは「知恵」のスポーツ田中宏暁ランナーズ 2005-03
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田中教授の本を読むのは2冊目。
以前読んだのは僕がランニングを始めるきっかけとなった名著「ランニングで落ちる！あなたの体脂肪」という本。これも残念ながら絶版になっている。

ランニングで落ちる!あなたの体脂肪―楽しく走って体重を減らす「走快ウエイト・コントロール」のすべて田中宏暁ナツメ社 1999-10
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田中氏はバリバリのアスリートだったわけでも実業団のコーチだったわけでもない。
この方は大学でスポーツを科学的観点から研究するお仕事をされているわけだが、ご自身の理論を実践に移したところ、50歳にしてフルマラソンを2時間40分で走ってしまうという、とんでもない偉業を達成してしまったのだ。
ランニングする方なら分かると思うが、フルマラソンを2時間40分切りというのが、いかに凄いことか。しかも37歳での初フルマラソンが4時間11分かかっていたというのだから、その後の躍進ぶりは凄いの一言だ。
しかもこの方の検証結果に基づく論理通りに走ると、全然辛くないというのだから驚きだ。ご自身フルマラソンのゴール後に、さらに10km自主トレしてしまったと書かれていて驚く。

この本では田中氏が研究結果から生み出した最適のトレーニング方法や体の作り方、そしてレース直前の練習や食事について、すべて科学的見地から説明されている。
日々の練習ではスピード練習はほとんど重視せず、ニコニコ笑顔で走れる程度のスピードで走ることを重視、かかとで接地するのではなく、足指の付け根フォアフットで接地して「プッシュする」イメージを説く。

レース一週間前からのグリコーゲン・ローディングもとても勉強になるし、当日朝からの食事についてもメチャクチャ参考になった。
そしてレースはとにかく「イーブンペース」という説も論理的で説得力があり、日曜日のハーフですぐに実践しようと思った。

この本が素晴らしいのは、スポーツ解説本にありがちな「精神論」「根性論」「慣習」を一切排除し、科学的な論考と検証の結果を、自分で走ってみて確認した結果として語られている点に尽きる。
レース前にこの本に出会えて本当に良かった。新刊として購入することができないため今回は図書館から借りたのだが、絶対手許に置いておきたいと思い、気合を入れて3,500円の中古をアマゾンに注文してしまった。
レース一ヶ月前になったら必ず読み返すべき名著だ。
マラソンレースに出る予定のある方は絶対読むべき！オススメ！
*追記：
読者の方からRUNNETで新品を定価購入できるとの情報をいただきました。
確認したところ、確かに以下のサイトから新品が購入できました。追記します。

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