夏休みの最後を飾る熱いイベント。それが麻布十番納涼祭りだ。
僕が子供のころからこのお祭りはあるが、過去に何度か大きな転換期があったように思う。
麻布十番納涼祭りの変遷について僕が知っている範囲で簡単にまとめてみよう。
麻布十番納涼祭りとは?
麻布十番納涼祭りとは、麻布十番商店街が主催するお祭りである。
お祭りといっても、神社の神事ではないため、お神輿も山車も出ない。
一時期はサンバカーニバルや盆踊り大会があったりもしたが、基本的には商店街に沿ってひたすら露店が出るだけの、「でっかい縁日」みたいなお祭りが麻布十番納涼祭りだ。
僕が子供のころからこのお祭りはあって、当時は近所の人たちプラスαくらいの人が集う牧歌的なお祭りだった。
しかし、バブル期前に麻布十番にディスコ「マハラジャ」が出来て、芸能人が多く訪れるようになる頃から、麻布十番のお祭りもブランド化しはじめる。
その後も麻布十番がセーラームーンの舞台になったことや、地下鉄南北線と大江戸線がほぼ同時に開通したこと、そして六本木ヒルズが開業して麻布十番と連結したことなどが重なり、麻布十番納涼祭りはどんどん肥大化・拡大化していった。
すべてのテキ屋を排除する決断!東日本大震災による大きな転機
2010年までの麻布十番納涼祭りは、金〜日の3日間開催だった。
そして屋台の多くは、いわゆる「テキ屋」の屋台で、その間に地元商店や全国物産店の屋台が入り混じる、という構図だった。
ところが2011年3月の東日本大震災の影響で、2011年に麻布十番納涼祭りは中止を余儀なくされる。
そして2012年の再開を前に、地元商店街は、非常に重大な決断をくだした。
それは、「すべてのテキ屋を排除して、地元の商店と全国物産店の屋台だけのお祭りにする」ということだ。
毎年膨大な人数の観光客が訪れる麻布十番納涼祭りだけに、テキ屋を排除することは簡単なことではなかっただろうと想像する。
しかし、見事商店街はテキ屋を排除することに成功し、納涼祭りは完全に生まれ変わったのだ。
会期も3日間から2日間となり、また、新一の橋の向こう側、三田側にまで拡張していたお祭りが、麻布側だけに縮小された。
正直いって、以前の麻布十番納涼祭りは、ただ規模がデカいだけのお祭り、というイメージがあった。
だから混雑がひどくなってからは、あまり顔を出さなくなっていた。
でも、リニューアル後の十番祭りは、どんなに混んでも繰り出したい、参加したいと思うようになった。
全国でもここでしか食べられない、味わえないお店の屋台ばかりがぎっしり並ぶ、スーパーオリジナルなお祭りになった。
僕はこの決断は本当にすばらしいことだと思っている。
テキ屋完全排除の新生 麻布十番納涼祭り 2014! 今年も熱く楽しい2日間だった!!
今年の十番祭りも熱かった!
写真とともに紹介しよう!
前夜の一の橋交差点。
いよいよ明日からお祭りのワクワク感が大好きだ。
さあ、お祭りがスタート。15時を待って街に繰り出す。
十番祭りでは、ビールだけではなく、スパークリングワインやシャンパンもそこら中で売っているのが嬉しい。
この日もスパークリングワインを片手に出撃。
いつもはしんと静かなパティオ十番ではライブコンサートが開催されている。
ライブ会場も轟音バリバリという音量になっておらず、周囲に優しいのが嬉しい。
一の橋交差点にて。
昔は一の橋の交差点は十番商店街の「一番奥」だったのだが、今は地下鉄の駅が出来たお陰で「商店街の一番手前」になった。
どんどん人がやってくる。
機動隊の警備も大変だ。
午後3時台、開幕して数十分で、もうこの混雑。
毎年「いったいどこからこんなに人が集まってくるんだろう?」と不思議に思う。
商店街中央にある中華料理の名店「登龍」の屋台。
毎年お馴染のメニュー。僕は春巻と油淋鶏串を必ず買う。美味しいのだ。
こちらはグルメシティ(旧セイフーチェーン)前に出店していた福井の物産店の屋台。
焼きサバなのだが、何と丸ごと一匹焼いている。
左が半身、右が丸ごと一匹。話のネタにと丸ごと買ってみた。1,200円。
おそばの名店「更科堀井」の屋台では、ホッピー社の地ビール「赤坂ビール」と、大エビの天ぷらを販売していた。
店員さんたちが実際に目の前でエビ天を揚げてくれるのだ。
これが500円はなかなかお得なのでは?
普通の天つゆではなく、ジュレ状になった天つゆをかけてもらう。
これも美味かった。
「人気」という面では、ダントツだったのが、いわきの物産店の屋台の「うに貝焼き」だ。
お祭りが開幕した午後3時の時点でもう100メートルくらいの行列ができていた。
そして見るからに美味しそう!!
よっぽど並ぼうかと思ったのだが、店員さんに聞いたところ「1時間以上待つだろう」と言われ断念。
来年こそ食べたい!
駅からパティオに向かう通りの方が、若干余裕がある。
焼肉の名店「叙々苑」の屋台というのも、他のお祭りでは見られないのでは?
牛の切り落としパックを購入。
こちらは麻布十番のトンカツの名店、「むら中」の屋台。
メンチカツ、コロッケ、串カツ、ヒレカツと売っていたので一つずつ買ってみた。
こちら「むら中」のお店。屋台はお店の目の前に出ている。
こちらは浜松の物産店屋台の、「ネギ鰻」。
鰻とネギが串焼きになっている。美味そうなので一本買ってみた。
こちらは名古屋に本店があるステーキ屋さんSakaiの麻布十番店の屋台。
この屋台は今年初めて見たような気がするな。
この店員さんがあまり可愛くて、思わず写真を撮った(笑)。
でもこのお店ではお肉は買わなかった(^_^;)。
今思えば、なぜ買わなかったのか分からない。
こちらは徳島の物産店の屋台。
売っているのは「天然はものクリームコロッケ」。
毎年お馴染の屋台だ。
正直「はも」はとても淡泊なお魚なので、はもの風味がするかというと微妙。
でも美味しいコロッケなので、毎年買っていく。
今年も2個購入。
脚を伸ばして六本木ヒルズの盆踊りを見に行った。
一時期ヒルズのお祭りと麻布十番のお祭りが合体したみたいになっていた時期もあったが、最近はあまり連動している感じはしない。
それでも時期を同じくして開催しているのは、楽しくていいね。
飛騨牛やSakaiのステーキ串などを見て歩いたが、今年一番美味しそうな牛串だったのが、ここ!
宮城県登米市の仙台牛の串。ここのが圧倒的に美味しそうだった。
ポーズを決めてくれたのは、なんと現役の登米市長さんとのこと。
市長みずから陣頭でお肉焼きまくっていました!
こちらが登米市の牛串!美味しそうでしょ?
1本購入。
焼き鳥、焼きとんの名店、「あべちゃん」には、100メートル以上の入店待ちの行列が。
お祭りエリアのすぐ外には、こんな怪しいお店も発見。
なぜジュースと食虫植物を一緒に売るのだ??(笑)。
そして最後は洋食の名店、EDOYAの屋台。
ここの屋台は毎年なぜかビールケースで作られる。
今年もやはりビールケースの屋台。
ここの名物は、通常メニューにはなくて、お祭りの時しか買えない「ミートパイ」。
今年も一個しっかりゲット。
屋台で買ってきたものを大皿に盛り合わせれば、とっても豪華な「麻布名店屋台料理盛り」となる。
麻布十番納涼祭りの最大の問題は、屋台で買った食べ物をゆっくり食べる場所がないこと。
浅草三社祭などは、浅草寺の境内はじめ、あちこちに広いスペースがあるので、テントが無数に出され、中で飲み食いできる。
しかし麻布十番商店街にはそのようなスペースがないので、観光客の人たちは、ぎゅうぎゅう詰めの人混みで歩きながら食べる。
もしくは、マンションや小さな駐車場などに勝手に入り込んで座って食べる、みたいになる。
どちらもあまり嬉しくない。
そこで、我が家では毎年お友達を招待して、屋台で買ってきたものを肴に盛り上がるパーティーを開催している。
今年も土曜日に20人弱の方が我が家に遊びにきてくれた。
狭い家なので立食になるが、みんなでワイワイ過ごせばそれもまた楽しい。
バルコニーで語るグループと室内で語るグループ。
バルコニーから部屋の中を写した1枚。
楽しい時間はあっという間にすぎるもの。
まとめ
新生麻布十番納涼祭り、今年も多いに盛り上がった。
僕たちは明るい時間に歩き回って食料を調達し、その後はエアコンが効いた部屋でのんびり過ごすスタイル。
でも夜は夜で盛り上がって、また楽しいのだ。
来年は「夜の巡回」も予定に組み込もうかな、なんて思ったり。
お祭りを企画して盛り上げるために奮闘されている商店街の皆さんのお陰で、今年もすごく楽しい時間を過ごすことができた。
皆さん本当にありがとうございます。
納涼祭りが終わると、「あーいよいよ夏も終わりだ」という雰囲気になってくる。
そして今年はお祭りの翌日から秋みたいなお天気になり、そして僕は風邪を引いて熱を出した。
真夏に最後のお別れをする熱いイベントなんだな。
今年も参加できて良かった!そして来年も楽しみ!
麻布十番納涼祭り、最高です!!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。