Stay / Shakespeare's Sister

微かに灯る暖かい炎が、

暗闇に凍てついた僕の心を溶かし、

あなたの手の温もりを、

全て受け入れたいと願い、

きつく手を握ったまま、

瞳の奥に潜むあなたの心を奪い去りたくて、

僕はあなたの前に跪き、

あなたの手の甲に唇をつける。

水銀灯に照らされた雪の破片が、

あなたの心の奥に潜む悲しみを照らし出そうと、

止むことなく一晩中降り続き、

僕はあなたから全ての闇と恐れを奪い去ろうと、

雪を纏いつつ熱い涙を流し続ける。

凍えた心と心が触れ合うとき、

張り詰めた暁の紫色の空の下の冷えきった大気が、

少しずつ温もりを思い出すように色付く時、

僕の心は海の碧と空の透明感に満たされ、

静かにあなたの心へと重なっていく、

眩い輝きに包まれ、

温もりに満たされるように、

重なり合ったまま、

僕達はゆっくりと歩き始める。

朝焼けの残像が残る354号をひた走る中、

重なった心は離れることはなく、

温もりの中で、

安らかに眠る。

そして、

新しい歩みが今、

始まろうとしている。

眩い陽光の中、

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