妙に早起きして、思わずニナと二人で「青梅に行こー」てな訳になった訳です。柳沢駅から青梅車庫行きの、長距離路線バスってヤツですね。
ええ、お尻が痛くなりました。どうやら夜久さん家やだーりん家の近くも通ったらしいのですが、ずっと似たような景色ばかりで、殆ど感動も何もなかったです。ええ。
結局柳沢から青梅駅前まで、1時間45分てところでしょうか。はー、脱力。
Sex / Belrin
電車にゆられて奥多摩駅に到着し、バスで奥多摩湖まで行こうと思ったら、次のバスは1時間後。
1時間待って奥多摩湖に向かう元気もなく、青梅街道沿いまで出てみると、「氷川渓谷」なる標識が出ている。多摩川をまたぐ青梅街道沿いの小さな路地を入ると、そこが「氷川渓谷」の入口だった。2週間以上前に降った雪が鮮やかに残る路地に足を踏み入れると、そこはとても駅から徒歩2分とは思えない、美しい世界だった。
You Really Got Me / Kinks
目の前の光景が信じられずに視線を上に向ける。抜けるような青い空と、目前に迫る木々の青さ、そして雪の白さ。そして真冬の弱々しい太陽光線を反射してキラキラ輝く奥多摩の水面。
頼りない吊橋をゆっくりと渡る。車の音は水の音にかき消されて聞えない。吊橋を支えるワイヤーの軋む音が微かに聞える。僕の前を歩くニナは、「揺らさないでよ」と言うが、僕自身が恐くて仕方ないのに、わざわざ揺らすようなことはできない。
橋を渡るとそこから先は積雪がかなりある。ニナはヘビーデューティーなブーツを履いていたが、僕は普通の革靴だったので、ここから先は断念。いま来た吊橋を戻り、河原へと向かう。河原には手付かずの雪がたっぷりとつもり、そのすぐ脇を豊潤な水をたたえた多摩川と日原川が合流していた。
I Want You / Kiss
河原でタバコを吸いながら、常緑樹の葉陰の向こうに煌めく太陽を見つめ、北風に散る葉が輝く様子を眺めたり、遠くに見える古びた吊橋の上に積もった雪が太陽光線に温められ、キラキラと輝きながら多摩川の水面に降り注ぐ様子に見とれたりしていた。
輪郭のハッキリとした冬の空の蒼さと、流れ行く川の水の銀色と、雪の白さが、僕の中にしこっていた汚れを、綺麗に流し去って行くような気がして、しばらくぼんやりとそこに立ち尽くしていた。
Girlfriend is Better / Talking Heads
また騙された。去年の夏にも奥多摩そばに騙されたのに、またしてもそば屋にはいってしまう。うーむ、やはり看板に偽りありって感じだな。奥多摩名物は別のものを探すべきかも。
がらがらの電車に乗り込み、いつの間にか二人してぐーぐー眠る。夕日が閉じた瞼越しに眩しくて何度か目を覚ます。瞼の皮膚の内側を流れる血液が見えたような気がしてビックリする。
立川から中央線に乗り換えて帰宅。
でもやっぱり自然に触れるのは良いという結論に至る。今度はちゃんとした靴を履いて、初心者コースをトレッキングしたい。
My Ever Changing Moods / The Style Council
はー、バスに乗って青梅に行ってきましたよ。
せっかく2時間近くもかけて青梅まできたんだから、目前に迫る山の中に突入しようということになり、ガイドブック片手にとりあえず青梅線に乗り込むものの、やっぱり奥多摩には山と渓谷しかないんだなあ。ああ。
青梅街道を離れて一分も経たないうちに、路地は細くて急な階段になる。段差を確認するように20段も降りると、目の前には深くて濃い碧と透明の混じり合う二つの川の合流地点と、その上に静かにかかる吊橋があった。
あの大雪から2週間以上たっても、河原の雪は純白のまま、誰の足跡も残さずに凛としてそこにあった。脚を踏み入れるとくるぶしよりも深くめりこんでしまい、思うように歩けない。ニナは体重が軽い分、すいすいと歩いていく。
「名物奥多摩そば」
みやちょ/
ねぎねぎ/
かやすが/
えば/
がる/
IDIOT/
玉川/
成松/
小山/
はしもと/
みやもと/
川上
みや/
もも/
colon/
kazuaki/
江口/
木曽/
ゆず/
知恵子/
斎藤/
石田/
渡邊/
Minobe/
ゆら/
玉井/
えん/
貞奴
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