究極の成功実現書だ！書評「習慣力 1日1分 7つのステップ」 by 今村暁

書評

2011.06.092011.06.13

自分の夢を叶えたい。成功したい。幸せになりたい。

そう願う人は多いだろう。

だが、どうすれば良いのか分からない、という人も、同じくらいたくさんいるのではないだろうか。

本書「習慣力」は、ごくごくシンプルな4つの行動により、あなたの人生を大きく変化させ、成功・幸福へと導くための成功実現書だ。

習慣力１日１分７つのステップ

今村　暁角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-12-10
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一瞬のやる気では夢は叶わない
やるべきことはたった4つ
「習慣道」を極めよう
まとめ

一瞬のやる気では夢は叶わない

「継続は力なり」。

使い古された言葉だが、僕はこの言葉ほど優れた自己実現のキーワードはないと思っている。

そして本書の冒頭で著者今村暁氏は断言している。「一瞬のやる気では夢は叶わない」と。

そうなのだ。僕らはしょっちゅうやる気になる。そしてしょっちゅうその気になったことを忘れてしまう。

シドニーオリンピックの女子マラソンで高橋尚子が金メダルを獲得した翌日、日本中で普段の5倍〜10倍のランナーが街を走った。

だが、その1ヶ月後まで走り続けていた人は、残念ながらほとんどいなかった。

走ろうと思った人には、理由があったはずだ。

「最近メタボだから痩せたい」

「運動不足だから体力をつけたい」

理由はだいたいそんなところだろう。

テレビを見て感動しただけでは体重は減らない。

翌日から3日走っただけでは体力はつかない。

コツコツとその後もずっと続けた人にだけ、効果が現われ、ある日周囲を驚かせることになる。

継続は力なのだ。だが、分かっちゃいるけど続かないのだ。

やるべきことはたった4つ

なぜ「継続は力」だと「分かっちゃいるけど続かない」のか。

理由は簡単だ。続けるのが大変だからだ。

早起きをして走る。書くのは簡単だが、続けるのは大変だ。

だからそこに、仕掛けが必要になる。「習慣力」という仕掛けだ。

本書では、1日1分の4つの「良い習慣」で、僕らが生まれ変わると説いている。

安心して欲しい。怪しい宗教ではない（笑）。成功実現とは、自分を信じることであって、著者やブログで紹介している僕などは、触媒に過ぎない。

さて、僕らがするべき4つの「良い習慣」とは何か。

それは以下の通り。

早起き
掃除
日記
十の誓い

このうち説明が必要なのは「十の誓い」ぐらいで、あとは誰にでも分かる簡単な習慣だ。

日記や十の誓いについてはコツがある。

詳しくは本書を読んでもらいたいのだが、そのコツも含め、なぜこれらの良い習慣で人生が大きく変わるのかについても、著者が詳しく説明してくれている。

その中でもっとも重要な一文は以下。

「人生は、小さな変革からしか変えられない」

「習慣道」を極めよう

良いことだと分かっていても、早起きも日記も苦手だという人も多いだろう。

本書では良い習慣が身につくための、7つのステップを示し、誰でも簡単に習慣力が身につくようアドバイスしてくれている。

そして、4つの習慣が身につくことによって、僕ら人間の心にどのような変化が起こるのかも、丁寧に説明してくれている。

早起き、掃除、日記、十の誓い。

これらは全て、僕らの心を整え夢や目標を再認識させ、モチベーションを高めるための仕掛けなのだ。

僕ら人間は、どんなに他人からアドバイスや叱咤激励をもらったとしても、自分自身が本気にならないと、変化を起こすことはできない。

いかに「自分をその気にさせるか」

どうやって「やる気の自分を継続させるか」

その核が、この「4つの習慣」なのだ。

本書では、ある大学の運動部の例を挙げている。

部員の寮があまりに汚かったため、指導に入った著者は、強くなるイメージトレーニングより先に、部屋をキレイにすることから指導を開始した。

もともと素直で真面目だった学生達は、黙々と掃除をし、三週間後には部屋はピカピカになった。

その時に今村氏が言った言葉が彼らを変えた。

「もう君たちの部屋は日本一キレイになった？」

彼らは目の色を変え、寮の部屋中を磨き上げ、「間違いなく日本中の大学で、僕らの部屋が一番キレイです」と胸を張って言うまでになった。

そしてその翌月、彼らは部活の大会で優勝したのだった。

まとめ

早起き、掃除、日記、そして十の誓い。

一つ一つは本当に小さなこと。これをコツコツと続けることは、決して難しいことではない。

だが、これらを日々繰り返す人と繰り返さない人の間には、やがて大きな違いが生まれていくだろう。

僕自身、もともと早起きで掃除もしていたが、本書を読んで新たに日記と十の誓いをスタートさせた。

良い習慣を作り、それを続ける。

心を整えること。そして夢を常に心に描くこと。

僕らの夢は、ここからスタートするのだ。

何から初めていいのか分からないのなら、まずは本書を手に取ってみてはどうだろうか。